2016年11月22日

試験を受けた 1

9月6日号の住宅新報の記事で、「賃貸不動産経営管理士」の試験について書かれていた。

以前も書いたが、不動産業に関連した資格試験は数多く、その中には必要なものとそうでないものがある。正直なところ「宅地建物取引士」さえ持っていればとくに不自由することは無い。名刺に「取得している資格」を並べればお客様から「うわあ、凄い!」と思って頂けるかも知れないが、それだけのこと。

不動産業に関連した資格の一覧はこちら

この中には入っていないが、売買を扱うのであればファイナンシャルプランナーは持っているといいと思う。インテリアコーディネーターとか二級建築士も持っているに越したことはないが、そこまで言うとキリが無い。中には、資格商法としか思えない「必要かどうか怪しい資格」がいくつかある。資格試験の主催者は〇〇協会なんて名称のものがほとんどで、それらは役人の天下り先にでもなっているんだろう。

宅建士の資格以外には、不動産取引上、資格を持っていなければ出来ないこと、資格があるからしていいこと、なんてモノもとくには無い。資格を持っていれば持っていない人より多少は詳しい、というくらいのもの。「相続士」みたいに、相談には乗れるけど最後は「弁護士さんか税理士さんに相談して」なんてものもあって、存在意義そのものが疑われるような資格もある。相談に乗るだけなら相続士でなくても出来るのだから。

で、「賃貸不動産経営管理士」、国交省が賃貸管理業者の登録制度を進めていて、(登録は任意であって)現状で賃貸管理業者の1割しか登録しておらず、更に登録業者を増やす狙いで「この資格を持っていれば、登録業者が定期的に国交省に対してすべき報告などの手続きを簡素化してもらえたりする」らしい。ただし、登録していない業者には関係ないこと。なので持っていなくてかまわないもの。と言っても、今はただの「公的な資格」だけでしかないが、近い将来は国家資格になるようだ。

これ、国交省が賃貸管理業者の登録制度を進めるのは、自分たちが不動産屋を管理しやすくするために他ならない、と私は思っていて、そのうち任意から義務に移行させることも考えられる。登録業者は、この資格を持っているか6年以上の実務経験者を置かなければならないことになっていて、それもそのうち「資格を持っている人間がいることが必須」に変わるかも知れない。いろいろな縛りを設けて不動産屋の数を減らす、つまり老夫婦で細々と経営しているような弱小不動産屋を消すのが狙い、と私は疑っている。私の場合は実務経験27年なので今のところはその資格は要らないし全く登録する気もない。

その「持っていても仕方ない資格」である賃貸不動産経営管理士の試験を受けることにした。本試験が11月20日だったので、落ち着かないこともあってここ数日記事の更新をしなかった次第である。

さほど難しい試験ではないにしても本試験まで2ヶ月ちょっとしかなくて明らかに準備不足であるのに、なぜ今年受けることにしたのか、と言えば・・・、せめて私が生きている間に住宅ローンを完済させて、うちのが生活に困らないようにしておきたい、そのためにはこの仕事をまだ15年くらいは続けていなければならない、その間に国交省が制度を変えてくる可能性がある、早く取っておかないと試験内容も年々難しくなるだろう、「仕方ない、備えておくか」である。

それにしても国交省はどうして最初から登録を任意でなく義務にしなかったのだろう。しても大きな混乱は起きなかったと思われる。そっちは権力を持っているのだから大義名分はいくらでも立つのだし。と言うか、そもそも宅建の資格を持って不動産屋を開業していて、たいていは全日か全宅、大手が加入する不動産協会に加入しているのだから、それをわざわざ国交省に登録させる意味が分からない。国交省は「登録していると、消費者が国交省のHPなんかを見て『ああ、この業者は安心できそう』と思ってもらえますよ」などとアピールしているが、そもそも部屋探しの際に国交省のHPをわざわざ見る消費者がどれだけいるか、ということ。

そんなことは国交省だって承知しているハズだから、本当の狙いは別にある、と判る。

                                        つづく


posted by poohpapa at 05:13| Comment(4) | 不動産業界(全般) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする