2017年06月17日

とても嬉しいお客様 (外国人編)

木曜日の午後、店の中からチラッと外を見ると、横断歩道の向かい側で信号待ちをしている男性がいた。その男性を見て、「あ、あの人はうちの店に入ってくる・・・」と直感した。男性は黒人の方で、この商店街を歩いている黒人の方は少ない。たいていは部屋や店舗を探している人が辿り着いてくるケース。

以前も、向かい側で信号待ちしている人をチラッと見て、「うちの店に入ってくるな・・・」と直感したことがあって、それは20年前、相手は・・・、今の女房。その時は「うちの店に・・・」というより「この人と結ばれる」と直感した。まだ前妻と婚姻中だったのに、である。もちろん、今回は「この人と結ばれる」とは思わなかったが 💧

思ったとおり、信号が青になってこちらに渡ってきて、うちの店に入ってきた。その時、たまたま電話中だったが、ジェスチャーで椅子に座って頂くようお願いし、早々に電話を切って応対した。なんでも、水曜日に貼紙を見ていて、定休日だったので木曜日に改めて来店なさったとか。

流暢な日本語で「この部屋はまだありますか?、見られますか?」と訊く。あるのは分かっているが、もし気に入って頂けたとして、家主さんが快く了解してくれるかどうかが分からない。そういうことでお客様に不快な思いをさせたくはない。それで、家主さんが快く受け入れてくださるのが最初から分かっている他の物件をお勧めすることにした。図面を見せて両方の物件の長短を詳しく説明すると、私の勧めた物件を見たいと言う。

予め家主さんにお客さんの内容を伝えて了解を頂いておいて、改めて、昨日の夕方ご案内したら、「これでお願いします」とのこと。もう、他の物件を見たい、とは仰らなかった。なぜかと言うと・・・、

短時間で私との信頼関係が築けていたからである。日本人でも、何年かけても信頼関係が築けない相手はいるものだが、そのお客さんは、店に入ってきた時点で、私のことを「この人は信用できる」と思われたとか。それは「直感でそう思った」のであるが、根拠は、この男性の職歴から来ていた。

この男性、外国人でありながら某企業で6年間も面接官を務めていて、パートに応募してきた主婦の面接をし、その間、自分が採用を決定して「ハズレ」だったことは一度もなかったそうだ。なので「人を見る目には自信がある」とのこと。「私を最初に見た時に『こいつは信用ならない』と思いませんでしたか?」と冗談で訊くと「大丈夫です」と笑う。元面接官から言われると凄く嬉しいし自信に繋がる。逆に私も、そのお客さんが店に入ってきた瞬間に「この人には部屋を紹介しても大丈夫」と思っていたが。

日本には18年間も暮らしていて、日本の法律や慣習にも馴染んでいるし、外国人が日本で部屋を借りようとする時にどうして家主さんや不動産業者から敬遠されるか、とくにどの国が嫌がられるか、ちゃんと解かっている。そういうことを不動産屋からイチイチ説明しないで済むのも有り難い。

率直に言って、ヘタな日本人より遥かに信用できそうだし紳士である。理解力もあるし、どこまでも謙虚。こういうお客さんに部屋を借りて頂けるのは凄く嬉しい。と言うか、不動産屋にそう思わせるのだから、このお客さんは相当な人物であると分かる話。先月、店の前で私の帰りを待っていてくださって当社から申し込みを入れてくださったお客さんと同様、とても有り難いお客さんである。

ここんとこ嫌なことや寂しいことが続いていたが、お陰で癒された。去る人もいて新たに来る人もいる。かつて、横浜に住む親友から諭されたとおり「それは互いの役割が終わったということ」だと解かっていても、人が去ったりご縁が無くなることは寂しい。ある意味、死に別れるより辛いこと。だが、それでも、私はつくづく「人との巡り合わせという運が強い」と思える。自分では「それにはワケがある」と思っていて、いつか書きたい。



posted by poohpapa at 06:51| Comment(4) | お客さん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする