2018年04月23日

売買での相談のお客様

先週の木曜日から明日火曜日までの一週間、ホワイトボードに書かれた予定は無くほぼ真っ白なのだが、雑用に追われてもの凄く忙しく、充実している。2月には嵐のように物件の問い合わせが入っていたのに、どの物件も決まることなく3月に入ってピタッと問い合わせが止み、4月に入って、2月ほどの勢いではないが再び問い合わせが入り始めた。ただし、問い合わせが入る物件は決まっていて、入らない物件は入らない。

今年は「引越し難民」という言葉を聞く。引越し業者が足許を見て、どこも法外な料金を提示しするようになったことで春先の引っ越し(転居)を断念する人が増えているらしい。そうは言っても、4月に新生活を迎えるために引っ越さなきゃいけない人も多いだろうに・・・、と不思議に思う。


さて、息子さんが当社の管理物件に入居なさっているお母様、現在の持ち家を売却して建売住宅を購入したい、との相談を受けていて、昨日もご来店頂いて、いろいろ話をした。

今は息子さん二人も独立し、結婚37年になるご主人と二人暮らし。「私は90歳まで生きるから」と仰っていて、いやいや、100歳まで生きられそう。現在の家は老朽化していて自分たちが死ぬまではもちそうもない。今の古い家を手直しするにも1千万以上のカネが掛かるし、仮住まいに引っ越して戻ってくるのも手間。ならば新築を買ってしまおう、という判断だが、ふつうはそういう結論に一気には進まない。

実は奥様、我々の仕事と大いに関連した仕事に就いていて、ある意味、私なんかより知識が豊富。当初は「現金での貯蓄が5千万ある」と訊いていたが、昨日、「本当はもっとある」と打ち明けられた。それは、ご主人の貯蓄でなく自分の貯蓄。年金も月額にして16万は入るから老後の生活費の心配は要らない。今住んでいる家を売却すれば2千万くらいは入ってくるだろうし。当初購入を希望していた5千万円を超える建売住宅を購入しないで4千万くらいの物件にしておけばローンを組まずにキャッシュで買っても現金は4千万以上残る計算。それなら残りの人生を楽しんでも有料老人ホームに入るための資金も残る。そう言ったら笑っていたから、本当はどれだけ持っていることやら・・・。

私が、「家にそこまでカネを掛けないで、旅行に行ったり美味しい物を食べたり、観劇したりして趣味に注ぎ込んだほうが幸せじゃないかなあ」と言うと、「歳をとったら家から出ないだろうから、家そのものや環境には拘りたいんですよね」とのこと。なるほど、そういう価値観もあるか・・・。

二人の息子さんには一切遺すつもりは無い、とのこと。お子さんもそれで納得しているようだ。そのあたりは私と全く価値観は同じ。まあ現金は使い切っても家が遺るから、それを売却すれば二人の息子さんに1千万ずつくらいは遺ることになって、それくらいの額だと「一息つける額」だから、遺族に遺すにはちょうどいい額と言える。遺し過ぎても子供がダメになるもの。私の場合は「遺さない」でなく「遺せない」のではあるが、意気投合した。なんせ、サッパリしていて人柄が良いし聡明。ちなみに、全ての決定権は奥様がお持ちである。

こういうお客様ならお役に立ちたいし、その・・・、儲けさせても頂きたい (おい)

自称「気が短い」奥様で、気が短いというより「せっかち」で、放っておくと自分でどんどん建売の公告物件を見に行って決めてしまう、なんてこともありそうで怖くて仕方ないが、価値観が似ていることで私は信用して頂いているようだ。お母様が息子さんに話したら、息子さんも私と同じ考えだったようで安堵。

で、昨日、建売物件の公告を持ち帰って頂いたのだが、その情報はある大手業者さんが、その奥様に勧めるべく当社にFAXしてくださったもの。その業者さんの担当者の方とは仲良くしていて、「そちらの売買の件では手数料は全てそちらでお取りください。うちはけっこうですので」と仰って頂いている。もちろん、当社で独り占めする気は無いが、大手の業者さんが情報提供までしてくださって「うちの分は手数料は不要」などと普通は言わないもの。ヘタしたら中抜きされても不思議はない世界。いかに私と信頼関係が築けているかの証であって、そういうのは凄く嬉しい。

ここんとこ逆のケースもあって落ち込んでいたので、そういうお心遣いは胸に沁みる。

posted by poohpapa at 06:32| Comment(2) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする