多摩郊外のテラスハウスにお申し込みを頂いたお客様、昨日契約に来てくださったのだが、とても人柄が良くて嬉しかった。入居されるのは、大学生の兄妹と伯母さん。田舎を離れて兄妹で暮らすのを心配して伯母さんが同居してくれることになったようだが、そういうケースは珍しい。
物件と同じ敷地に家主さんも住んでいて、面倒見は良いし、入居者のプライバシーに干渉することもない人だから、安全を見届けたら伯母さんは田舎に戻るかも知れない。
昨日の契約には、(お兄さんは授業が始まっていて来られないので)妹さんと父親、伯母さんのご主人、の3人で来た。実際には母親も来ていたのだが、4人で押し掛けても、と遠慮してコインパーキングの(エンジンを切った)車の中でお待ちになってるとのこと。「契約、1時間は掛かりますから熱中症になるといけないのでお呼びください」と言ったのだが、「窓を開けてあるし大丈夫ですよ」とのこと。「では飲み物を持って行ってあげて」とお茶を渡そうとしたが、「持ってるから大丈夫」と言う・・・。
まあ、私もそこまで言ったのだから後は自己責任ではある。だが、万一の場合はワイドショーのネタになるだろうから辛い。亡くなったのが乳幼児かオバサンかの違いだけである (おい
3人とも人柄が良く理解力もあるから、雑談を交えながら契約はスムーズに進行した。
ここで、僭越ながら、同業者さんにアドバイスを・・・、
私は契約する際に、お客様に最初に必ず伝えることがある。それは、
「私はプロですから年中こんなこと(契約)をしています。30年もやってますから重要事項説明書も契約書も見なくても説明できます。ですが、お客様は、言わば素人で、不動産の契約の体験なんて初めてだったりすることでしょう。大学の法学部を出ていたとしても、私から一通り説明を受けただけで全てちゃんと理解できる人などいないと思います。なので、今は理解したつもりで署名と押印したとしても、帰宅してから『あれはどういう意味だったんだろ』とか『これを聞き忘れたな』なんて思うこともあるでしょう。そんな時は遠慮なくお問い合わせくださいね。間違っても『私はちゃんと説明してあなたも納得して署名して判子を押したでしょ』なんてことは言いませんから。何度でもご説明いたします。馬鹿にしているのでなく、解からなくて当たり前だと思っていますから気にせずお問い合わせくださいね」
もちろん、本当にそう思っている。最初にこのように言うことで、お客様は安心してくださるし管理会社を信頼してくださるもの。まあ、中には「署名と判子を貰ったからこっちのもの」と考える業者もいるけど。例えば、礼金ゼロ敷金ゼロで募集をしておいて、重説と契約書を一通り説明して署名と捺印を頂いた後で(ほぼ入居者負担になる内容の)「原状回復費用の負担割合の説明書」なるものを出してきて、署名と捺印をさせて、それを根拠に「契約時に同意していた」と主張する業者もいて・・・。
自社の内容に合うようアレンジして頂き、そう伝えることで、逆に今後の管理が楽になると思う。根底に信頼関係や敬意があれば、何かのトラブルが発生した時でも対応がしやすくなるもの。
ぜひ試して頂きたい。
さて、また新しいご縁を頂いた。若い人がその住居を起点にして豊かな人生を築いてくれたなら嬉しい。