昨日、うちの店の近所のアパートのゴミの片付けに行ってきた。
入居者から「フェンスの中の入居者用のゴミ置場に大量のペットボトルや空き缶が棄てられていて美観を損ねているし衛生上も良くないのでは?」とクレームがあったから。それともう一つ、そのアパートの家主さんは普段から不動産屋(管理会社)の苦労というものを実によく解かっていてくださるから、少しでもお役に立ちたい、負担を掛けたくない(業者に頼まず自分がやればタダ)と思っているから。
我が家にある45 ℓ のゴミ袋と、それとは別にキャップやラベルを入れるビニール袋を用意したが、ビニール手袋は持って行かなかった。ラベルを剥がすのに、いちいち外していたのでは面倒だから。
行ってみると、ペットボトルだけではない、市の指定のゴミ袋でなくレジ袋に分別せずに入れてあるゴミや空き缶、マスク、なぜかリポビタンDなんかの瓶までが大量に棄てられている。実は、目の前は立川競輪への通り道で、競輪場まで100mほどの距離であるから、しばらく開催されていなかったけど競輪場の客が「ここにゴミが溜まっているからかまわないだろ」と投げ込んでいての悪循環かも知れない。
2階の某住人によれば、「ゴミの一部はここの入居者かも知れませんよ。たぶん、アイツらじゃないかな、と思ってる奴がいます」とのこと。私もそれは疑っている。全員の入居者に注意するふうを装って電話して訊いてみたが否定していた。そりゃあ「はい、私がやりました」とは言わないだろうけど、生活が乱れていそうだし家賃も慢性的に遅れたりして私が何度も注意しているから嫌がらせだったりして。
片付け始めたものの私も直ぐに限界、申し訳ないが家主さんにお願いして業者に依頼させてもらおう、と思うに至った。私も体調が万全ではなかったので、家主さんの了解を頂いて数週間前に業者に草取りを依頼していたが、そのフェンスの内側の草は残されたままだった。業者はゴミの片付けもやるが、コロナのこともあって手を付けたくなかったのだろう。本来なら現地から「ゴミはどうしますか?」と問い合わせてくるべきだが。
正直、私も「無責任な奴の所為でコロナに罹ったんじゃ堪らないなあ・・・」と思っていた。心配は要らないのかも知れないが、不衛生な状況を見たらそう思ってしまうもの。家主さんは快く了解してくださったが、先日の業者に連絡すると・・・、「やっぱりうちがやるんですか」と言う。業者は「それが仕事」なのに手を付けずに残したんだから、よほどやりたくなかったんだろう。でも、やってもらうしかない。
そのアパートはドクダミが凄くて前回草取りした時には防草シートを張って、その上から砂利を敷いているが、ドクダミは隙間から物凄い勢いで伸びてくる・・・。近々、私が隙間とか両端に除草剤を撒きに行く。それくらいは当社の負担でして差し上げよう。たぶん効果は無いと思うけど。
いちおう言っておくが、当社はどのアパートも管理料を頂いていない。家賃管理をしている場合は5%の管理料を頂いているが、それは家賃管理の対価。数年前に、協会(立川支部)に「不動産屋はタダの仕事が多すぎる。ちゃんとルールを作って管理料などを頂いて、ADなどの不透明なおカネは頂かなくても経営が成り立つようにすべきではないか。そういうのを支部から本部に提案してはどうか」と、他の何項目かの質問や提案と一緒に伝えたが、当時の福本支部長から「理事の総意としてお答えいたしません」との回答拒否のFAXが一枚流れてきてお仕舞い。支部の総会でもマトモな回答は頂けなかった。
で、話を戻して、昨日私が片付けた分は階段の下に置いてあるから、入居者が帰宅したなら「ああ、やっと片付け始めてくれたみたいだな、残りはいつやってくれるんだろ?」と思うだろうな。業者・・・、直ぐには行ってくれないだろな、まあ気持ちは解かるけど。
もう一つ、心が折れた出来事、
近々結婚する娘さんと、同居するお母さんの部屋探しを依頼されていた件、(他の不動産業者の店頭から)娘さんから電話があって、「部屋が見つかったのですが、親族はいないし他に頼める人はいないので緊急連絡先になってもらえませんか?」、とのこと。当社の利益にならなくても、いい部屋が見つかれば結構なことだし、緊急連絡先になることもかまわないのだが・・・、ショックなことがあった。
当然に、私も検索して、今回その母娘が決めた部屋の資料を見ているが、私が却下した物件なのだ。新婚さんとお母さんが一緒に暮らすための2DKだが、その物件は部屋が縦に繋がっていて、一つの部屋を通らないともう一つの部屋に行けない造り。私は、振り分けタイプで尚且つ隣室との境が(なるだけ)襖でなく壁になっているもので探していたのだが・・・、まさか、私が却下した物件で決めるとは・・・。
よく知っている業者さんの店頭だし、話を潰すワケにもいかないもの。ましてや、決めるのは本人なのだから・・・。いちおう、お二人に「既に〇〇ホームさんに案内されているのですから、お互い様と言っても今後私が部屋を紹介することはありません。こちらの話を潰しておいて客を取ったみたいになりますから。ただし、緊急連絡先にはなりますから心配しないで」と伝えておいた。
帰宅して、うちのに事の経緯を話すと、「おとうちゃんは人が好いね」と馬鹿にして笑っていた。目の前に困っている人がいるなら、それがもし韓国人であっても手は差し伸べる、それが私の主義だから。
ポケットティッシュと「かもめの玉子」が結んだ縁、と喜んでいたけど、現実は「かもめの玉子」ほどは甘くなかった。新婚さんと母親が同居するのにその間取り、(部屋を見ていない)彼は「気にしないよ」と言ってくれているそうだが、私は心配している。先々「だからあれほど言ったのに・・・」にならなければ良いのだが・・・。とにかく、今まで苦労をしてきた母娘には幸せになってもらいたい。
でも、この二つの件で心が折れたのは間違いない。今日が定休日で良かった。