2020年09月10日

一人の日本国民として、やっと少しだけ恩返しができそう

うちの店頭には「当社はトルコと台湾のお客様からは仲介手数料は頂きません」と、それぞれの国の言語で貼り出していて、半年前に来店したトルコ人のお客様の物件購入の話がようやく動き出した。

仲介手数料を頂かない理由に関しては6年前の記事をご参照頂けたらと思う。 ↓ にも書くけど。

キッカケになったのは、台湾の人が東日本大震災(3.11)の後に北海道を旅していてラーメン店に入り、中国語で話していたら店主から「中国人か」と訊かれ、「台湾人です」と答えたら、「震災の際にいち早く多額の義援金を送ってくれた台湾の人からお代を頂くワケにはいかない」と店主がラーメン代を受け取らなかったという話を聞いて、私も自分の仕事を通じて何か恩返しができないか、と思った次第。

ま、ラーメン代と不動産の仲介手数料では桁が違うけど、私は全然かまわない。で、今、進んでいる話が7500万円くらいの物件の購入。手数料は税込みで250万ちょっと。もう1件同じような話があるとのことで、2件分だと仲介料は500万くらいになりそう。それを辞退する。1円も頂かない。

単に、当社を通して申し込みをすることで当社の仲介料がタダになる、というだけの話でなく、物件の案内もするし、必要に応じて調査や価格交渉もする。もしかすると私の「独り善がり」かも知れないけど、誰かに迷惑を掛けるワケじゃなし、問題は無いだろう。少なくとも、賃貸で(ADを当てにして)「当社は仲介手数料を頂きません。ゼロにできない物件は60%引きにします」と謳っているのとは違う。

おそらくは、一番難しいのは、キャッシュで買うのでなくローンを組む場合の手続き。別件で、ご主人がアメリカ人でアメリカ政府から給料を頂いているお客さんのケースでローンを組めなかったりしたから、そこは心配。現金で購入するのかローンを組むのかはまだ訊いていない。

景気は悪くて売り上げも低調、本年度は赤字続きだけど、日本人の矜持を示したい。トルコでは、江戸時代末期に和歌山沖で遭難した軍艦エルトゥールル号の乗員を村人が命懸けで救助してくれたことを今も忘れず教科書に載せて子供たちに教えていて、やせ我慢でなく、私も倣いたい思い。

トルコで大地震が起きて消防署が倒壊し、日本からの支援で建て直された消防署にはトルコ国旗と日の丸が並んで掲揚されていると聞く。トルコと日本が互いに真の友好国たる所以である。トルコが日本からの恩を仇で返すことは決して無い。どこぞの国とは大違い。どんなにカネを貰ってもやりたくない仕事(相手)もあれば、(宣伝の為とかでなく)一銭にもならなくてもやらせて頂きたい仕事(相手)もある。

だいたいが、その商談も、元々が当社に来ることになった話かどうかで言えば、きっと、どこか他の業者で決まっていたであろう話。だが、他の業者の利益を横取りしたワケではないのだし、トルコの人に喜んでもらえたなら凄く嬉しい。どんなに苦しくても「今、あの仲介料さえあれば・・・」などとは思わない。

こういうのも民間外交と言えるかな。少なくとも、日本から膨大な支援を受けながら事実と異なる話で反日教育を続ける国とは差を付けたいのが本音。早くトルコ人のお客さんの笑顔が見たいと思う。

posted by poohpapa at 05:26| Comment(10) | うちの店 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする