このブログは当事者である娘さんも読んでいらっしゃるので、この記事を見たなら不快に思われるだろうけど、このままだと私が一方的に悪者にされそうなので事の顛末を書いておきたい。
私とうちのがランチ後に買い物しているところに娘さんから電話があって、「今、南口のウェルシア・ホームさんに来ていて、良い部屋が見つかって決めたのですが、緊急連絡先を頼める人がいませんので、本当に申し訳ないのですが、緊急連絡先になって頂けませんか?」とのこと。
なるのは構わないのだが・・・、ウェルシア・ホームなんて不動産屋は知らない。「南口のマクドナルドの側」とのことで、とりあえず行けば分かるかな、と思って、うちのと別れて南口まで行ったが見つからない。それで電話すると、「あ、間違えてました、〇ホームさんでした」とのこと。それならよく知っている。当社の管理物件に社員の方が入っているし、当社の募集物件に何度も問い合わせを頂いている。
駆け付けると、平謝りで図面を見せてくれたのだが・・・、私もいろいろ検索していて出てきた物件の一つで見覚えがある。私が「間取り」で却下した物件でもあるし。その物件で決めたと言う・・・。
その間取りが、こちら ↓
先日も書いているが、部屋が「振り分けタイプ」でなく縦に繋がっていて、一つの部屋を通らなければもう一つの部屋に行けない造り。しかも、奥の部屋が和室で手前がフローリング。お母さんは和室(畳の部屋)を希望しているから、新婚さんの部屋を通って自分の部屋に行くことになる。そう指摘したら、お母さんは「私が真ん中の洋間で良いから」とのこと。この物件は娘さんよりお母さんが気に入ったとか。
それで、〇ホームの担当者(20代半ばと思しき男性)に、「うちは手数料は要りませんので、振り分けタイプで何かご紹介頂けませんか?」と訊くと、困ったような顔をしていたが2件出してくれた。そのうちの1件が間取り的にも駅からの距離も問題なく、当然に担当者は「お母さんの足が悪い」ことも承知していて、その物件も案内したとのことで「どうしてこの物件にしなかったんだろ」と思っていたら、
「風水、というほどでもないけど占いみたいなものを気にしていて、玄関周りを見てすぐに『これはダメ』と思ったとか。私も○ホームの店頭で初めて知ったのだが、二人が決めた物件は、図面には書かれていなかった情報で、部屋が縦に繋がっているだけでなく、2方向に向いて2ヶ所あるベランダは鳩避けのネットがしてあって、布団や洗濯物が干せないらしい。洗濯や買い物はお母さんの役割とかで、それでお母さん推しで決めた、とのこと。店長が出てきて、「うちも何件か案内していますので・・・」と言う。それはそうだと思う。「ようやく決まったのだから余計なことは言わないでくれ」と言いたかったんだろう。
私も「本当にこの物件で良いのか」念押ししたし、決めるのは当人たちなのだから、意思が変わらないのを確認して、私が到着する前に記入が済んでいた申込書の緊急連絡先欄に記入した。
私自身、壁でしっかり分かれている2世帯住宅でも義父母との同居が上手くいかずに破綻しているから、「いくら当人たちが納得していても、この部屋では幸せな生活は長続きしないだろう」と危惧していた。○ホームの担当者は若いし、そんな体験はしていないだろうから解からなくても仕方ない。それに、自営業の私と違って上からの「何やってんだ、まだ決まらないのか!?」という圧も半端なかったことだろう。
○ホームを出て、二人から「そこらでお茶でも」と誘われたが受けずに帰ってきた。駅の改札までお送りして、二人が改札の中に入るのを見届けたのが5時ころ。
帰宅して、さあ晩飯前に風呂に入ろうか、と思っていた6時半ころに娘さんから電話。
「あの物件は断ろうかと思っています」とのこと。その理由が・・・、
「坂口さんから難癖をつけられたから」というもの。「そういう物件で決めても『いいこと』は無いと思うので」と言う・・・。私のアドバイスを「難癖」だと言うのだ。この仕事を31年もやっているけど、そんな言われ方をしたことはただの一度も無い。「だって、私たちがいいと思って決めた物件をあそこまでケチをつけなくてもいいじゃありませんか。母も怒っていました」だと。「○ホームの店長さんも『お客さんがこれでいいと言ってるんだから』って怒ってました」だと。我々が店を出た5時から私に電話を掛けてくるまでの1時間半の間に(電話ででも)店長と話をしたとは思えないのだが・・・。
「坂口さんは『他の不動産屋さんに行ってもいい』って言ってましたよねえ」と言う。「うん、言ったよ。うちが儲かるかどうかでなく、お客さんにとって良い部屋が見つかるかどうかの問題だから、それはかまわないし、私はそんなことで文句を言ってませんよね」と確認すると、「他の不動産屋さんに行っちゃいけなかったんですか?」と言う。「だから、そんなこと言ってないでしょ?」と言ったのだが、何度も(4〜5回)その話をぶり返された。「うちで決めなかったから、その物件に難癖をつけて潰そうとした」と思っている、あるいは、そう思いたいみたい。何度否定してもその言葉に戻る。
もう一つ、その電話で何度も言われたことがある。「明日、○ホームさんに電話して『坂口さんから難癖をつけられたからあの物件はキャンセルします』と言いますけど、いいですか?」というもの。やはり4〜5回言われた。たぶん、何度も言うのだから、言ってみただけ、でなく本当に○ホームにそう伝えているんだろ。もしかすると、店を出た後もまだ私が反対したと思われるかも。
○ホームとは今まで良好な関係を築いていたが、そんなふうに言われたら、何年もかけて築いてきた信頼関係が一瞬で破壊されることになる。良いワケがない。私は○ホームの担当者にも、「この先、私はこのお客様に物件の紹介はしません。でないと、この話を潰してうちで決めさせようとしていることになりますから」と伝えてある。信じてくれたかどうかは分からない。
その電話ではこんなことも。「坂口さんは『(いっぱい見すぎるとワケが解からなくなって決められなくなるから)物件を見るのは5件までにしたほうがいい』と言ってましたけど、探すのは私たちなんだから、もっといい部屋があるかも知れないんだし、20件見たってかまわないじゃないですか」だと。既に10件くらいは案内されているのかなあ・・・。一社で2件案内されたとしても20件だと10社・・・、ま、どこかで決まるんだろうけど、業者からしても「良いお客さん」とは言えない。
娘さんが、「じゃあ、私と賭けをしませんか?、これから坂口さんが私たちにとって良い部屋が見つけられるかどうか賭けましょう」と言う・・・。意味が解からない・・・。「賭け」になってないし。
途中で母親と電話を代わって、「坂口さんから間取りのことでいろいろ言われたから、私は娘たちと一緒に暮らしてはいけないんだろうか、と悩んでいます」とのこと。「そんなことは言ってません。彼氏が『一緒に暮らそう』と言ってくれているのだから、娘さんたちの幸せの為にどういう部屋を選んだらいいか考えればいいだけのことですよ」と伝えたのだが・・・、なんか、私は、全て責任転嫁されてるみたい。
むしろ、お母さんの立場として娘さんに、「私は足が悪いので私から付ける条件はそれに関してだけ、あとはアンタたちが決めればいいよ」と言えばいいのに・・・、と思う。家賃を払うのは実質的にお婿さんだし。どんなに人柄の良い親と同居していても、一緒に暮らしている人間にしか解からない苦労や辛さはあるもの。今は無くても必ず出てくる。それが解かっているとは思えない。
もし仮に私が、占いとかお母さんの直観に合わない物件を勧めて、私の意見に従ってその物件に決めたとしたなら、例えばの話、もし娘さんが流産したりしたら「この部屋を勧めたアイツの所為」にされるんだろな。夫婦関係が破綻したなら「私たちが上手くいかなかったのは最初に難癖(ケチ)を付けた坂口の所為」になるんだろな。電話で何度も「こう言いましたよね」と念押ししていて、それは言質を取って「私たちは間違っていない」と自分たちの行為を正当化しようとしているのに他ならない。
私としては親身になって相談に乗っていたつもりだが、伝わらなかったみたい。私が娘さんに「Sさんは頭が固いと思うよ。もっと柔軟に物事を捉えるようにしたほうがいい」と言うと、「頭が固いのは坂口さんのほう。私は頭が柔らかいです」と反論。へえ、そうなんだ・・・。
電話は着信から1時間26分も経っていたけど、私の話を聞く耳は持っていないから同じ話の堂々巡りで、これ以上話しても伝わりそうもないので、「もう関わりたくないから電話を切ります」と言って私が一方的に電話を切った。そうしなければ2時間以上は続いていたと思う。なので、○ホームには「坂口さんから難癖をつけられたからあの物件はキャンセルします」と伝えていることだろう。
その物件で決める意志が固いと確認したので緊急連絡先になって、保証会社から確認の電話があれば承諾の意思を伝えるつもりでいたけど、翌日、もちろん保証会社からの電話は無かった。