2020年09月12日

ファミレスで、しばらくお目に掛かってなかったスタッフに再会

昨日、うちのと某ファミレスにランチに行ってきた。すると、あるスタッフから声を掛けられた。

「お久しぶりです」と言う。たしかに、見覚えのある顔だが、そういえば最近はずいぶんとお見掛けしてなかったような・・・。「実は9ヶ月ぶりに仕事に復帰しました」とのこと。私が「産休?」と訊くと、「大病を患ってお休みさせて頂いてましたがようやく働けるようになりました」だと・・・。

その割に仕事はテキパキこなすし、やつれてなくて元気そう。明るい笑顔は以前のまま。女性の体のことだから「どんな病気だったの?」と男の私が訊くワケにはいかないし、傍に私が居るのにうちのが訊いたら同じこと。だが、このスタッフなら訊いても大丈夫かな、と思い、訊いてみた。

「乳癌でステージVでした。転移もしています。5年間は経過観察しますが、さしあたっては大丈夫、とのことでしたので」と、まるで期間限定のメニューを説明するかのように明るく話してくれた。表情が明るい分、若く見えるが、お子さんは5人いて一人は既に独立しているとか。

ネットでは、「癌のステージV・・・、癌組織が浸潤しており、リンパ節への転移もある」とのこと。ご主人もお子さんもいて、医師から宣告された時に、どんな思いだったか想像に難くない。私も、昨年の11月に友人を癌で亡くしていて進行の経緯を見ているから心配になる。

持っていたお菓子を「これ、おやつね」と言って渡すと、「わあ、いつもすみません」と言うから、自分では意識していなかったが9ヶ月以上前からお菓子をバラ撒いていたと判る。二つ用意していたが、あげようと思っていたスタッフがお休みだったので、もう一つも彼女に差し上げた。

これからは週三日、短めの時間で復帰するらしい。我々が行く日とシフトが合わなければなかなかお目に掛かれないだろうし、うちのに「ここを出たら、後でお見舞いを届けていい?」と了解を求めると、「大袈裟にしないようにね」と意見されたが了解してくれた。ま、いつもの「余計なお世話」なんだろうけど。

で、一度帰宅して出直すことに。と言うのも、家には午前中に高島屋で買った(数量限定で入手が困難な)凄く美味しいシナモンラスクがある。それも届けて差し上げたかったから。それを持って、いつものフェイバース(信州物産専門店)に行き、いろんなお菓子を買い足した。

その足でファミレスに行くと、Oさんは既に上がっていたのでマネージャーさんに、「さっきOさんから事情を聞きました。これ、うちら夫婦からのお見舞いです。マネージャーさんから、『頑張ってください』でなく『頑張ろうね』と言っていた、と伝えて渡してください」とお願いすると快く受けてくださった。

これ、正直、もし彼女が「どうして私だけがこんな目に・・・」くらいに暗い表情だったなら、逆に「美味しいお菓子を食べて元気になって頂こう」などとは思わなかったに違いない。本当はどんなにか怖くて辛いことだろうけど、そんなことはおくびにも出さずに明るく前向きに生きている、その姿に感動したのだ。

どんな逆境にあっても前向きに希望をもって明るく生きる、そう努力している姿ほど美しいものは無い。私なんかはいろいろあってもまだ命の心配をしなくちゃならないほどではないから恵まれていると思う。

posted by poohpapa at 06:27| Comment(0) | 私の街 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする