夕方、店を閉めて、駅前の銀行に記帳しに行った帰りに伊勢丹の前を通ると・・・、
マスクをしていたけど見慣れた顔が・・・。向こうは私に気付かずに行き過ぎようとしていた。直ぐに声を掛けようかとも思ったが、相手は女性、もし人違いなら恥をかく。そこで、背後から小さな声で「Sさん」と声を掛けたら振り向いた。そう、いつも行ってる Jonathan's のスタッフのSさんである。
「あらあ、何、どうして?」と訊くので、「銀行に行った帰りで、伊勢丹の地下に行こうと思って歩いていたらどこかで見た顔が歩いてきたから・・・。時間ある?、お茶でもしてく?」と誘うと、主婦しているけどご主人はうるさい人ではないらしく「行きましょう」とのこと。
私がお茶に誘ったのは、この時期の飲食業の辛さとか Jonathan's の楽屋話が聞けるかな、と思ったからのこと。元々が明るくて性格のいい人だから、暗い話、辛い話はほとんど無かった。
前職はバーミヤンで9年もいたこと、娘さんも一緒に働いていたこと、新しいマネージャーと反りが合わなくて今の Jonathan's に移ってきたことなど、いろいろ語ってくれた。以前はレシートの下にアンケートが付いていて、回答するとドリンクバーが無料とか割引になるので私はいつも回答していて、それら全てがスタッフルームに貼り出されていた、という話が興味深かった。大半は些細な苦情だったとか。
私は良いことしか書かず、「あ、これは坂口さんのだな、と直ぐ判るものがありましたよ」とのこと。自由回答のスペースに「こちらの店のスタッフは皆さん感じ良いので時給をもっと上げてもいいのでは?」とか何度も書いていて、それでも1円も上がらなかったようだ。まあ、当然ではある。
Sさんが「昨日、Nってスタッフがいたでしょう?、あの子の印象はどうでした?」と訊く。「ああ、小柄で若い人ね」と言うと、「新人なんですが、あの子はいい子ですよ。可愛がってあげてください」と言う。ということは、「これからはNにもお菓子をあげて」というリクエストね (^◇^)
「Nさんは、Sさんみたいに(私が)いじくっても平気?」と訊くと、「あの子は大丈夫です」とのこと。よし、お菓子をバラ撒く対象が一人増えたけど、ストレス発散の相手が増えたのは嬉しいかな (おい
一昨日、次男を駅の反対側の南口の理容院に連れて行く際、凄い荷物の量で、「これを持って移動するのは辛いなあ」と思って、「ねえ、直ぐに取りに来るからこれ預かっててくれない?」とSさんに頼んだ時、傍にいたスタッフのこと。たしかに、明るくて愛嬌もあるから即戦力になりそうな印象。Jonathan's をコインロッカー代わりに使ってしまったのだが快く受けてくれて40分後に回収して帰った。
普段からいろいろ差し入れしていると、そう言う時に融通を利かせてもらえるのが嬉しい。たぶん、他の客なら断られていたんじゃないかな、と思う。もしかすると内規には違反しているかも知れない。
私が、ファミレスやスーパーやいろんな店で、こちらがカネを払う客の立場である時に常に心掛けていること、それは・・・、「客の心無い一言で前途(将来)のあるスタッフを潰してしまったり、逆に元気づけられることは往々にしてあるもの。だから良いサービスを受けたり感じ良く接してくれた時には感謝の気持ちをしっかり伝えて褒める」ということ。逆の場合は黙っていて「二度と行かない」だけのこと。間違っても「俺はカネを払っている客だよ」という横柄な態度は取らない。
喫茶店でのSさんとの会話は楽しく、すっかり話し込んでしまった。うちのは私の帰りが普段より遅くてもとくに心配はしないが、うちのに電話して、「今さあ、北口の喫茶店にいるんだけど、ちょっと代わるね」と言って、Sさんに電話を代わってもらうと、うちのも意外な相手に驚いていた。
思い出した・・・、前回、ファミレスのスタッフとお茶した相手は、(今はスタッフが全員入れ替わったので行っていないけど)ガストの超可愛いスタッフAさんとだった。楽しかったなあ・・・、私も男だから。
Sさんから「こないだ頂いたお菓子が凄く美味しかったんですが、あれはどこの店で売っているんですか?」と訊かれたので、「 Jonathan's の並びを少し下ったところにある店ですよ。戻りますか?、時間ある?」と訊くと「大丈夫です」とのこと。そこから戻って、ご家族にお菓子など買って差し上げた。
雨が降り始めたが、Sさんの折り畳み傘が上手く開かない。「私の傘に入っていけばいいじゃん」と言うと、「そんなところを Jonathan's のスタッフに見られたら大変」と言っていたが、それはお互い様。そんなこと言っていても、帰りは勤務先の Jonathan's の前を堂々と相合傘で歩いていた・・・、女は強い。
Sさんはバスで通勤しているので立川駅のバスターミナルまで一緒に行き、バスが出るのを見送った。
まあ、お互い、たまにはこういう息抜きが有ってもいいだろう。このくらいまでなら、という話だけど。