立川競輪の正面入口へと続く道(競輪客の帰り道でもある)に面して当社管理のアパートがある。
そこに、ペットボトルやら空き缶などが投げ入れられていて、いつも住人からクレームが寄せられていた。主催者側は開催終了後の夕方、競輪客の通り道のゴミ拾いをしているが、建物の敷地の中に投げ入れられた物を敷地に入って拾ってくれることは無い。だいいち、競輪客が捨てたものかどうか定かではない。それでも、そんなことは言わずに「競輪客が捨てたもの」として拾ってくれるが、見えていても、アパートの敷地にまでは入らない。それは仕方ないと思う。
駅から送迎バスも出ているが、歩いて帰る人も多い。儲けた人が送迎バスを使うのか、損した人が使うのかは不明。儲けたなら競輪場の近くにある飲み屋に寄るような気もするから、帰りのバスに乗る人は損した人なのかな、と思う。どっちにしても、そんなバスには私は乗りたくない。
夕方、銀行に記帳しに行こうとして、競輪場から駅に向かうグループに混ざってしまうと、傍目からは私が競輪客と思われかねないから記帳しに行くのを諦めることもある。競輪場に来ている奴、みんな私と同年代だから。ハッキリ言うと、競輪は客層が悪い。競艇も同じ。人生に疲れて表情に虚無感が漂っている。競輪が開催されていない日はパチンコ屋に入り浸っているんだろうな、と思う。偏見ではないだろう。
それはさておき、ゴミの話。先日も入居者の方から、「アパートのゴミが凄いことになっているんですが、何とかなりませんかねえ」とのご相談があった。私は、当初は「また競輪の客が投げ込んでいるんだろ」と思っていたが、見に行くと、いつもの投げ込みと様子が違う・・・。
投げ込みならバラバラに捨てられているのだろうけど、市指定のゴミ袋でないビニール袋にいろんなゴミが入っていて、収集日とは関係なく捨てられている。収集日まで自分の家に置いておきたくないから、よそのアパートに夜中のうちに置いていった感じ。おそらく近所の奴だろう。いや、もしかすると、入居者かも知れない。そう疑りたくなる入居者がいる。ま、訊いても白状はしないだろうけど。
家主さんに現地から電話して「汚いし、このままだと入居者が出て行ってしまうことも考えられますから、ダミーでもいいので監視カメラを設置しては如何でしょう?」と進言したが、とりあえず、業者に片付けてもらって、警告の貼り紙をすることになった。私が何往復かすれば片付けられないこともないが、この時期、たとえビニール手袋をしていても、誰が捨てたか判らないものを触る勇気はない。
そのアパートの家主さん、飛び切り人柄が良い。「この家主さんのためなら(何か仕事しても)手間賃は要らない」と私が思える人。失礼ながら、特別裕福ということはないと思うのだが、「おカネが掛かる相談」でも、一度も嫌な顔をされたことは無い。それどころか、「全てお任せします。掛かった費用があったら遠慮なく請求してくださいね」と仰る。だからこそ請求したくない、私はヘソ曲がりなので。
昨年だったか、その家主さん宅を訪問して、お暇して駅に向かって歩いていると、もうほとんど駅に着くあたりで後ろから私を呼ぶ声がする。家主さんの娘さんだった。「たまたま実家に帰ってきたんですが、母が『さっきまで坂口さんが来ていらっしゃって・・・、あの後姿がそう』と言うものですから、私もご挨拶しないと、と思って・・・」と仰る。そのために追いかけて走ってきてくださったのだ。そういうことで、聞かなくてもふだんから娘さんに私のことをどう話していらっしゃるかが解かる。
で、とりあえず、警告文を書いたA4の紙をクリアファイルに入れて、雨水が浸み込まないようセロテープを貼り、アパートのフェンスに貼ってきた。これでしばらく様子を見たいと思う。
アップで
一枚は強めの警告文、一枚は川柳ふう。強い調子で「警察に通報するぞ!」だけでは相手の心に響かずに、「知らねえよ、警察に通報してみろよ」で終わってしまうもの。私は日頃から、そういうことを平気でする奴こそがゴミみたいな人間、と思っているので、砕けた調子のも並べて貼ってみた。
で、出来は良くない、と自分でも思っている。どなたか、「こんなのは如何?」と自信作を送って頂けると嬉しい。直ぐに作り直して貼り替えてきたい、と思う。その・・・、恥ずかしいので ^-^;