2021年06月23日

おっとっとっと・・・

これは一昨日の出来事、

用事があって立川駅南口に向かって立川駅のコンコース(改札前の通路)を歩いていたら・・・、

私の背後から、「あ、あ、おっとっとっと・・・」と声がする。振り向くと、70代半ばと思しき老婦人が、つんのめったような感じで私の腕に捉まろうとして、倒れそうになる勢いが強くて捉まれず、私が振り返った時には横を素通りして吹っ飛んで倒れてしまった。急に眩暈に襲われたものか、その勢いは凄まじく、体を反転させて仰向けに倒れて、後頭部を固い床に打ち付けて「ゴツン」と凄い音がした。

周りの通行人もその音を聞きつけて何人か集まってきたし、駅の女性職員が二人、どこで様子を見ていたものか直ぐに駆け付けてきた。その後に、さらに女子職員二人と車椅子を持った男性が来てくれた。

最初からの状況を知っているから事の行きがかり上、「では私はこれで」とも言えないし、駅のコンコースでの出来事と言ってもJRに管理責任を問える話ではない。私にできることがあれば、と思い、最後まで付き合うことにした。えへん!、まあ、これでも東京消防庁から「救命技能認定証」を頂いているしね。

頭を強く打っているから直ぐに体を起こすのは危険。様子を見て、意識が回復したところで職員が「救急車を呼びましょうか?」と言うと、「大丈夫だからいい」と辞退。女子職員4人がかりで車椅子に乗せたが、「自分で歩けるからいい」と言って下りてしまった。

私が「ご自宅はどこですか?、ご自宅までお送りしましょうか?」と言うと、「日航ホテルの傍で、家には家族がいるし、タクシーで帰るから大丈夫」とのこと。老婦人の持っていた大きめのトートバッグの上には、くしゃくしゃに丸めた紙がいっぱい乗っていて、財布もその下にあるみたい。本当に大丈夫やら。

女子職員が両脇を抱えて南口を降りたタクシー乗り場までゆっくり連れて行こうとして、「エスカレーターを降りたところが直ぐにタクシー乗り場ですから、そこまでお連れしますね」と言うと、「私はタクシーはダイワしか乗らないから」と贅沢なことを言う。乗せて連れて行ってくれるならタクシー会社なんかどこでもいいじゃないか」と思ったし、先頭で客待ちしていたのは日本交通のタクシー・・・。申し訳ない。

私が、順番待ちで停車しているタクシーの駐車場に行ってダイワのタクシーを探すと、たまたま次の順番がダイワのタクシー。事情を話して、「日航ホテルの辺りまでなので近場ですけど宜しいでしょうか?」と訊くと、「ダイワしか乗らない」という言葉に気を良くしてか笑顔で受けてくれた。

老婦人のところに戻って「タクシー代は有りますか?」と訊くと、バッグの中をゴソゴソ。「タクシー代、出しましょうか?、返さなくていいですよ」と言ったのだが、「大丈夫」とのこと。

駅の女性職員が老婦人をタクシーに乗せるところまで見届けて、そこで私の役割は終了。女性職員から丁寧にお礼を言われたから気分が良かったけど・・・、素直さがなく可愛げのないお婆さんだったなあ。

それでも、コロナ感染の可能性を恐れることなく集まってくれた人たちや駅の職員の方たち、みんな温かで、立川も捨てたモンじゃないな、と思えて嬉しかった。歳をとると、そういう話に弱くなるなあ。

あ・・・、明日は我が身、ってことかなあ・・・。

posted by poohpapa at 06:43| 私の街 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする