先ず、
先日、ご年配の友人を連れて契約に来てくださったお客様、それぞれに出身地を訊くと・・・、
なんと、友人は愛知県半田市、しかも成岩(ならわ)のご出身。成岩、というのは、私の実家の隣の町名で、立川で言うと「高松町と曙町」くらいの話。まあ、立川在住以外の人には分からない例えだろうけど。私同様、伊勢湾台風にも被災していて、契約者ご本人も「ひぇーーー!」と驚いていた。
以前にも、私と同じ半田小学校に通っていた女性に部屋を紹介して、退去時に、これ以上は無い、というくらい室内を荒らされていたことがある。原状回復費用も踏み倒されて、大変な目に遭った。この仕事をしていて、同郷だからとか、相手の立場に同情すると目が曇るもの。なんか心配になってきた・・・。
次に、
近々退去する女性と伊勢丹の2階のモノレール側の小さな出入口でバッタリ。私が、1階の正面出入口から出るか2階の出入口から出るか少し迷って、結局2階から出ることにして俯き加減に歩いていたら、私と逆に、入ってきた3人連れから「坂口さん」と声を掛けられた。向こうは妹さんと甥っ子さんを連れていて、「これから食事しようと思っていたところ」だと。Jonathan's は目と鼻の先、たまたま Jonathan's にするか伊勢丹(8階レストランフロア)にするかで迷っていた、とのこと。
「だったら Jonathan's に行ってあげて」と、半ば強引に Jonathan's に連れて行った。その日は私が仲良くしているスタッフのSさんがいるのを知っていたから、である。中に入ると、ランチタイムは過ぎているのにそこそこ混んでいて、Sさんは給仕の最中。私に気付くとすぐに飛んできてくれたので、「お客さんを連れてきたよ。 Jonathan's にするか伊勢丹のレストランにするかで悩んでいたんで、Jonathan's にしなよ、と連れて来たんだから、後で売り上げの3割バックしてよね」と言っておいた。
実は、そのお客様は、私がこの業界に入ったころからのお付き合い。そのマンションを終の棲家にして頂けたら嬉しかったのだが、こればかりは仕方ない。その方が当社の管理物件にいなくなることだけで、なんだか、私の不動産屋としての業歴が終わりを迎えるような気分で、もの凄く寂しい。実は一緒にドイツ旅行にも行っている。その時の現地ガイドさんが、時折りコメントを頂く「ドイツのガイド」さん。
そして3件目、
立川のビックカメラの前を通って、伊勢丹側に渡ろうとしたら、ちょうど歩行者用の信号機が赤に変わったところ。その赤信号は長い。そのまま待つか、目の前のエスカレーターで駅のコンコースまで上がり、2階から伊勢丹に入るか迷って、急いでいるワケではないし、かえって時間が掛かることだろうけど「2階から入る」ことにして、エスカレーターを下りて少し進んだら、以前に近所で古本屋さんをしていたMさんとバッタリ。5年ぶりくらいだろうか・・・、前回は立川駅の北口の大きな交差点の横断歩道のど真ん中で会った。マスクをしていてもすぐに分かるのが嬉しい。
「いや、ちょうど、今の家を売るかどうかで悩んでいて、税金のことなんかで相談に乗ってくれる?」とのこと。戸建てを売って、奥さんと二人で老後を送る小さなマンションを購入すべきか迷っているとのこと。「自分が先に死ぬだろうから」と、ご長男はいるけど、残されるであろう奥さんのことを心配している。
私が、たまたま1階から伊勢丹に入ろうとしていたなら会わなかっただろうし、そういう相談も持ち掛けられなかったかも知れない。旧知の間柄だし、Мさんが後悔することが無いよう特に注意を払いたい。
長く生きていると、奇遇なこと、って、ちょいちょい遭遇するものなんだな、と思った。