この2週間、三日目を除いて毎晩、野良のみーちゃんがうちに泊まりに来る。いや、来てくれる。
みーちゃんとの関わりは1年以上も前になる。たまに、うちの庭にも来ていたが、その頃は痩せていた。「飼主のいない野良猫を地域猫として地域で暖かく見守りましょう」という掛け声とは裏腹に、「野良猫に餌をやらないように」という意見も聞こえてくる。この二つは明らかに矛盾している。餌をやらずに見守れ、って、飢え死にする様子を見ていろ、ってことか <`〜´>
屁理屈になるかも知れないが、野良猫にも生きる権利はある。人間に「生活(住宅)困窮者セーフティネット」があるように、野良猫にもセーフティネットがあって良い。外国人に生活保護を認めるくらいなら野良猫の為にカネを使ってほしい。人間の都合で野良になった猫は多いだろうし。そもそも、日本国籍を有しない外国人の面倒は母国が見るべき、そんなのは人権とは関係ない、食えなきゃ母国に帰れば良い。
で、話を戻して、今年の4月には、店に行く私の後ろを鳴きながらついてきたりしていて、その頃から「うちで飼えないかなあ」と思っていたが、うちのは「2階に先住猫の『あずき』がいるから難しいよ」と消極的だった。ところが、あずきとは初対面から友好的でシャーが出ない。それで流れが変わった。
近所には「餌やり婆さん」がいて、野良の世話をしてくれているようだが、みーちゃんだけでなく他の野良も、うちの庭で用を足していく。つまり、うちの花壇が猫の公衆便所になっていて、うちのも私も全く気にならない。今は私も「猫好き」で、ウッドデッキが爪研ぎに使われてボロボロになっていても赦せる。
昼間は外で縄張りを巡回しているのか、朝、出て行って、昼飯を食べに戻り、夕方5時半ころに戻ってきて中に入り餌を食べ、うちのが寝る11時半ころまでの間に2回外に出て行く。この寒いのに、と思う。
私は9時くらいに寝るから、みーちゃんがいつ出て行って戻ってきたか判らないが、夜中にトイレで目が覚めるとうちのの布団に乗っている。それは毎晩のことだから、ここが塒(ねぐら)と認識しているんだろう。
野良の平均寿命は10歳くらい、とのこと。みーちゃんももう10歳くらいと思われる。そりゃあ、真冬の寒さや台風を外で凌いでいたら家猫の寿命の半分くらいしか生きられないだろう。病気になっても動物病院に連れて行ってもらえないし。だけど、みーちゃん、もう大丈夫だよ。
うちのは「家猫になったワケじゃないから、『ここ一週間くらい来ないね』という時がみーちゃんが亡くなった時』になるかも知れないね」と言っていて、私もそう思う。それでも、家の中に入ってしまうより、自由に出られて、餌と水とトイレと、安全快適に寝る場所があるなら、それがみーちゃんにとって一番の幸せかもしれない。当初は強硬に「家猫にしよう」と考えていた私も、考えを改めた。
私も、今は、みーちゃんに「おはよう」「行ってくるね」、(後で何回か出て行くけど)「おやすみ」と声を掛けられるのが幸せ。できれば、うちの家の中で天寿を全うしてもらいたい、と思っている。