店番をしていたら、うちの管理物件の大家さんが「ああ、いたいた」と笑いながら、ひょっこり顔を見せた。
自転車で、商店街のクリニックに通っていて、クリニックの前に自転車を停めて盗難防止チェーンを施錠したのだが、帰ろうとして全てのポケットを探ったが鍵はなく、どうやら家に置いてきたもよう。鍵が無くても施錠できるが解除するには鍵が必要で、仕方なく徒歩10分の自宅に戻る途中だったようだ。「最近体調は如何ですか?」と訊かれたので「5月1日に災害医療センターで肺癌の手術を受けます」と言うと・・・、
「へえ、災害医療センターで、ってことは、先生はスキンヘッドで、凄く体格のいい先生じゃない?」だと。
「はい、〇内先生です」と答えると、「ああ、一緒一緒。私も災害医療センターで肺癌の手術をしていて、もしかすると・・・、と思ったんですよ」と笑う。そして、「あの先生はいいですよ。痛くもなんともなかったし3日で退院できたし」とのこと。大家さん、心筋梗塞もお持ちなので手術までの道程は大変だったらしい。
ただ、肺癌の手術から5年以上は経っているし、他の臓器にも転移していないから、もう大丈夫みたい。
うん、同じ病院で同じ病気で同じ(内視鏡)手術を受けた経験者談には説得力がある。これがもし「あの先生はダメだよ」という情報だったなら、「別の病院で手術してもらおかな・・・」と思ってしまうものだが。
嬉しい情報を頂いたので、帰りに例のキャラメルポップコーンとメイプルシロップポップコーンをお持ち頂いた。どんな商売でもそうだけど、クチコミは大切だなあ、と思う。ましてや、体にメスを入れるなら尚のこと。
数日前、高校時代の新聞室の仲間のIさん(女子)から愛知の豊川稲荷のお守りと和菓子が届いた。I さんとは、23日に会うМちゃん同様、凄く仲良し。新聞室、と言えば、後輩のМ君から本が届いた。凄く興味深い本で、いつか紹介したいと思う。さらに、生徒会活動の後輩のTさん(女子)からは、5月4日に東京の(間もなく取り壊される)国立劇場で日本舞踊の発表会が行われ、そのお招きを受けたが私は入院中。彼女も70歳、「これで最後になると思います」とのことで行きたかったが仕方ない、諦めた。残念だ。
それやこれやで、昨日、つらつらと考えた。私ほど友人知人、先輩後輩、同級生の仲間、恩師とかに恵まれて、それらの方たちと半世紀以上も付き合いが続いている人間て、そうはいないだろうな・・・、と (^^♪
もしお医者様から「あと数ヶ月の命、今のうちに会いたい人がいたら会っておいてください」と言われたら、とてもとても絞り込めない。「誰とも会わなくてもいいかな」と思う。身の回りの片付けで精いっぱいだし。
最後に一人だけ、だとしたら間違いなく「うちの」だけどね。うちのの手を握って「今まで有り難う、ごめんね」、と最後の言葉を遺して死んでいきたいかな。だから交通事故なんかで(即死では)死にたくないな。