店番していてPCに向かっていたら、ドアが開く気配・・・。見ると高身長な青年が立っていて挨拶された。
名刺を出しながら「私は〇〇〇〇の〇〇と申します」と丁寧に言う。新人営業マンで、「土地の仕入れ」で廻っているのは瞬時に判った。飛び込み営業は昨今は「土地の仕入れ」しかないから。椅子に掛けるよう勧めて私も名刺を渡して少しだけ商談に付き合うことにした。この春に大学を卒業して4月1日に社会人になったばかりで今日が初めての(単独での)飛び込み営業。今までは上司と一緒に廻っていたらしい。
この地域では土地の出物がないこと、あっても街場の不動産屋には廻ってこないこと、どう動くのが効率が良いかなど、ガッカリさせるようだが率直に話して、「今年、宅建士の試験を受けるの?」と訊くと、「はい、会社で用意してくれた教室に通っています。5問免除にもなります」だと。ふ〜ん、いい会社だねえ。
それで、「昔取った杵柄」、以前に宅建講座の講師をさせてもらっていたことがあるので、どう(効率よく)勉強したらよいか、本番試験ではどういう順番で回答したらよいか、詳しく説明した。その後に、カーネギーの著書「人を動かす」を、「メルカリやっているなら送料込みで安く買えるよ」と薦めたら、「いえ、この足で帰りに本屋さんに寄って買います。早速読みたいです」とのこと。店に置いてある本をあげたくなった。
缶コーヒー(微糖)を渡して、「これからも立川担当として飛び込みで廻るだろうから、心が折れそうになったらいつでも寄ってもらっていいよ。一人でやってるから外出していることも多いので電話してね」と伝えると、「はい、飛び込みだと90%は門前払いになる、と覚悟していますから、また寄らせて頂きます」だと。
帰り際に、こんなことを言う・・・。「社会人になって、今日が最初の単独での飛び込み営業で、最初に飛び込んだのがこちら様で幸運でした」と笑顔・・・。ほえ?、駅から当社までの間に何社も不動産屋があるのに最初に飛び込んだのがうちの店、なんで??、ではあるが、私にとっては最高の誉め言葉だ (^^♪
とにもかくにも、新人営業マンを(門前払いして)潰さなくて良かった。彼はいい社会人になるだろうから。
あ・・・、お菓子もあげれば良かったか・・・。ま、いいや、今度来たらあげよう。いいかっこするワケではないけど、新社会人は勤務先だけでなく社会全体で大切に育てていかなきゃね。それは私の信条 (^◇^)