今の場所で30年以上も不動産屋をやらせてもらっているけど、ずっと賃貸での仲介管理で食べていた。
20年以上も管理をさせて頂いていた物件の家主から突然に管理を切られたことも何度かある。私としては家主さんの利益や立場に配慮しながら、管理家賃を立て替えたり、翌月の家賃が全部振り込まれていないのに月末や月初めに家主さんに送金していたり、と、まるで「一人保証会社」をやっているようなものだけど・・・。自分としては「ヘマをした覚え」は無いのだが、同業他社の社長がデマを吹き込んだりして。
10年以上前に管理を切られた物件に20年前から入って頂いている入居者Sさんから、数ヶ月前に電話があった。「そろそろ家を買おうかと思っています。ぜひ坂口さんにお願いしたいので宜しくお願いします」とのこと。10年以上も音信不通だったので驚いたが、嬉しかった。入居した時から「家を買うなら坂口さんに」と決めていらっしゃったとか。20年の間に環境や状況が変わることもあるだろうに・・・、涙が出た。
毎週、土曜日に候補物件を2件ずつ案内して、気に入ってもらった物件が何件か有ったけどタッチの差で売れてしまったり、とか、1ヶ月半くらい案内をしていて、ようやく「これだ!」という物件に出会えて買い付け証明を頂き、住宅ローンの予備審査も通って、昨日、売主側の業者の事務所で契約の運びになった。
立川駅南口の業者で、会社も営業マンも信頼できるし、自営業でなくこんな会社の社長になりたいもの。で、現況有姿で、壁紙や建具、何ヶ所か外壁の補修の必要もあって、先方のリフォーム業者に見積もりをお願いしたら・・・、けっこう高かった。それで当社の下請け業者に相見積もりをお願いした。単純に比較はできないが、同じ材料を使っても相当に安くなりそう。あと、1階2階のトイレの便座(ウオシュレット)の交換も、ふだん当社でお願いしている業者なら半額くらいになりそう。うちの仲介料分くらいは浮くかも。
近々、業者と一緒に室内を見て、見積書を出してもらう予定で、現地にキーボックスが付いていて、鍵はその中にある。昨日の段階では金消契約が済んでいないので、その鍵で内見をすることになるのだが、暗証番号を訊いたら、「○○○○で、私の誕生日です」だと。おや、私と一緒。「織田裕二や仲代達矢、浅田次郎なんかと同じですよね」と言うと、「そうです」とのこと。初めて同じ誕生日の人に出会ったよ(笑
正式に契約が完了するのは8月31日・・・、それまで事故にも遭わず元気でいないと、ね。とても義理堅いお客さんの利益の為に、自分が今何ができるかしっかり考えて、少しでもお役に立てるよう尽くしたい。