昨日、夏休み最終日、うちのと、台風7号が関東地方に接近して暴風雨になる前に買い物に出掛けた。
うちのが「おとうちゃん、さっき果物売場にルビーロマンがあったの、見てないでしょ?」と笑う。へ?、うそ・・・、シャインマスカットは気にしてたけど、まさかルビーロマンがあるとは、思ってもみなかったなあ。
石川県で生み出されたルビーロマン、2人とも、過去に一度、片山津のホテルでシャーベット状に凍らせたものを一粒ずつ食べたことがあるが、生のルビーロマンは食べたことが無い。ま、無くて当たり前。過去には初競りで一房130万円の値段が付いたことがある。庶民の口に入る食べ物ではないよね。今年、大間産の本マグロの初競りで、238kgのマグロに1億1424万円の値段が付いて、それだと1kg48万円。
ルビーロマンが一房700gとして130万円なら1kg185万円、初値を重量で比較したらマグロの3.8倍。
一粒20g以上、糖度18度以上でやっと「ルビーロマン」と呼ぶことができて、通常は旬の時期で一房1万円くらいで売られているが、伊勢丹の果物売場を覗いてみたら、全く同じグレードのものが一房16,200円、もう少し大きく、グレードが上のものになると一房32,400円。誰が買えるかそんなモン!、である。
と言いつつも、店頭に並んでいるなら買いたいもの。うちのが「いいよ、買わなくても」と言っていたけど、「いいよ、ルビーロマンの分は僕が払うからさ。買おうよ」と言って、うちのの返事を待たずに籠に入れた。
正確に数えたワケではないが、購入したルビーロマンは30粒くらい。私には、うちのだけでなく、どうしても食べて頂きたい人が何人かいる。それらの人たちに全員一粒ずつ差し上げたら、うちの分は無くなる。今回は、伊勢丹の大九州展に来ている伊勢丹のトップマネキンのUさんと、隣の売り場の超美人スタッフMさん、それに地下1階の特設会場で梅干しを売っているAさんと店長、の4人に一粒ずつお届けした。みなさん、「名前は聞いたことがあるけど食べたことは無いなあ」だと。それは嬉しい、届けた甲斐がある。
で、その4粒、うちのが「バラにしたブドウの味が落ちないようにする工夫」をネットで見たとかで、一粒ずつ、捥ぎ取らずに枝(?)を付けたままハサミで切って、それを丁寧に個別にラップで包んでくれていた。
不思議だったのは、あのUさんが「食べたことが無い」と言っていたこと。「ああ、食べたことあるよ」とアッサリ言われるかと思ってたけどね。でもってUさん、「実は今日、明治屋で見かけたけど、一房3万円だったよ」だと。そろそろ市場に出回り始めたか・・・。価格としては伊勢丹と一緒。4人とも凄く喜んでくれた。
4人それぞれに、「これで、いつか何かでルビーロマンの話が出た時に『私は食べたことあるよ』って言えるよね」と話した。私は・・・、もういいかな。うちのに「あとはアナタが全部食べていいよ」と伝えたし (^^♪
それ、私が「優しい」のでなく、極度の貧乏性、子供時代の極貧生活の影響。以前も書いたけど、年に一度くらい、どこかから美味しいものを一つ頂いた時に、お袋が「オマエが食べな」と言って私に食べさせてくれて、「お母ちゃんは?」と訊くと、「私は腹いっぱいだからいい」と言って、私がガッついて食べるのを嬉しそうに見ていたんだけど、何も食べていないのに「腹いっぱい」なワケが無い。分かっていたけど私は意地汚くて「半分ずつしよう」と言わずに食べてしまっていた。お袋が亡くなって後悔したけど、もう遅い。
その体験が、今の「お菓子のバラ撒き」に繋がっている。家族でなくても、美味しいお菓子をあげて、次に会った時に「美味しかったです」と笑顔が返ってくるのが幸せ、罪滅ぼしで、人生の帳尻を合わせている。