昨日は定休日、いつものように7時に Jonathan's のモーニングに行って、10時半から三菱UFJ銀行で中古住宅の売買の決済に同席。その後も、店には出ていないけど電話やメールでいろんな打ち合わせ。
バタバタしたけど、もの凄く幸せな一日だった。何故なら・・・、
売買仲介の手数料、本来なら私が頂けるハズのものではなかったから。話は、遡ること16年ほど・・・、
京王線の高幡不動にある当社管理のアパートに入居して頂いたSさんという入居者さん(女性)がいて、どこが気に入ってもらえたのか、ずっと「私が家を買う時は坂口さんに依頼しよう」と決めていらっしゃったとか。その後、2年に一度の更新で顔を合わせていたのならともかく、10年ほど顔を合わさず電話もしてなかった。実は10年ほど前に当社は家主(未亡人)から突然に管理を切られていて縁が無くなったから。
疎遠になって10年も経っているのに、数ヶ月前、本当に久しぶりにお電話を頂いて、「いよいよ家を買おうと思っているんだけど、紹介してください」とのご依頼。その時に「将来、家を買う時は・・・」の話を伺った。もう管理会社じゃないし、たいていは他の不動産屋に依頼するもの。心から感激して、涙が零れた。
毎週土曜日に何件か案内させて頂いて、気に入って頂いた物件に申し込んだら既決だったりしたけど、一月ほどして「これだ!」という物件に当たって申し込み、売主側業者(担当者)も良心的でトントン拍子。
当社の手数料は90万円あまり、本当に有り難い。で、中古住宅なので内装も入居前にほぼフルリフォームして、外装もそろそろリフォームの必要がある。住宅の価格だけでなく相当に費用が掛かる。そこで、私が頂く仲介料分くらいは「値引き交渉」や、安くて良心的な業者を紹介して「浮かす」べく務めることに。
それが成功したので安心して手数料を頂けることになった。何度も言うけど、本当に助かる。当社は税理士さんの顧問料(年間約22万円)を2年分滞納している。これじゃ家賃滞納者のことをとやかくは言えない。私は払っていたつもりだったのだが払っていなかった。税理士さん、当然にうちの帳簿を見ているワケで、「昨年の分はいいですから」と仰る。「きっと、請求しても払えないだろな・・・」と思われたんだろうな。
で、先生に「申し訳ありません、近々売買の手数料が入りますので、そうしたら3年分振り込みます」と言ったのだが、「うちは後払いなので2年分でいいですよ。体調が悪くて、前払いで頂いたなら、私が死んだら返せなくなるから」だと。それはお互い様、先に私が死んだなら、およそ3年分の顧問料66万円を踏み倒すことになるのだから。ご迷惑をお掛けしたので直ぐに伊勢丹に行ってシャンパンを送らせて頂いた。
これも、このブログで何度も書いているけど、私はプライベートでも仕事でも「もう行き詰まるかな」と思っていると必ずどこかから助け船が現れる。たぶん、常に不義理をしないように心掛けて、約束はたとえどんな小さな約束でも、相手のほうが忘れていても必ず守るようにしているから、だからだろう、とは思う。
そのうち記事にするけど、「アンタよくそんなこと(不義理)ができるね<`〜´>」という人はけっこういるもの。その時は自分が得をしても、長い目で見たなら絶対に損、幸せにはなれない、と思うんだけど・・・。
商売をしていて、「相手にも儲けてもらおう」などと考えない人の、なんと多いことか、と寂しくなる。まあ、10件くらいそんな嫌なこと、辛いことがあっても、Sさんみたいな人が一人いたなら人生の帳尻は合う。