2024年12月22日

今は昔、のお話

保証会社なんてものがある今の時代では考えられなかったことだが、一昔前は、毎年今頃になると飛び込みで「直ぐ入れる部屋は無いか、契約金なら持っているから」と言う高齢者が2人くらいは来ていた。

年齢的には60歳から70歳くらい。連帯保証人の当てはなく、どう工面したのか契約金くらいはポケットに入れている。だが、生活保護でもなく、入居後の家賃は最初から滞納することだろう。なぜ急いで引っ越さなければならないのかと言えば、取り立てが厳しくなる年末前に借金取りから逃げたいから <`〜´>

この業界に入って間もない頃、先輩不動産屋から「12月の半ばを過ぎて直ぐ入れる部屋を探しに来る客、絶対に入れちゃダメだよ。連帯保証人がいたとしても何かの際に責任を取ってくれることは無いから」と教えられた。今住んでいるアパートにいれば、借金取りがやってきて、「おい、いるのは分かってんだよ、出て来いよ!」と夜中もドアをドンドン叩かれることだろうし、それから逃れるには引っ越すしかない。

自分が逃げることしか考えてないから、不動産屋や管理会社、家主のことなど全く考えてはいないもの。気の毒だから、などと情を掛けて自社物件に入れたなら信用問題。ホームレスになってもらうしかない。

一昨日も市役所で「立川市居住支援協議会主催の居住支援セミナー」を受けてきたが、私はモヤモヤしている。今まで真剣に生きてきて、もうどうにもならなくなって福祉のお世話になる人と、ずっと「だらしない生活」を送ってきて死ぬまで福祉にブラ下がって、つまり税金で護られている人とでは全く違うだろう。

当時も書いているけど、5年ほど前に「市長と語ろう」という企画に参加して、市長に「なぜ立川市は生活保護率が高いのか」と問い質すと、当時の市長は「それは立川市が、刑務所を出ても就職できず部屋が借りられない人を毎年10人ほど受け入れて生活保護で面倒を見ているからです」と馬鹿なことを言っていた。例えば、傷害事件で5年くらい実刑を受けて出所したら一生生活の面倒を見てもらえる、ご褒美?

刑に服したら償いはさせたことになる、と理解して差別してはいけない、人権があるのだから、ってことなんだろうけど、善良な市民は怖いよね。刑期を満了して出てきたら、相応の罰を受けた、ということであっても、本当に反省したか、と言えば違うのでは?。(社会より居心地が良い)刑務所に戻る奴もいるしね。

どんな人も一括りにして「部屋探しで困窮している高齢者」と位置付けてしまうのは、私は納得いかない。

さて、今年は27日(金曜日)が仕事納めになる同業者が多い。うちも、右へ倣え、にしようかな。と言っても、年明け早々には管理家賃を家主さんに振り込まなければならないから毎日銀行に行ったりするけど。

posted by poohpapa at 08:08| Comment(4) | TrackBack(0) | 宅建組合の行事と活動 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする