2008年12月30日

年の瀬に、インド人の美術家がやってきた

そろそろ店を閉めようか、という頃合にインド人がやってきた。

私に、先ずプラケースに入った日本語の挨拶文を見せる。

「私は日本で絵の勉強をしています。私の絵を見て、気に入ったら買ってください」、とある。

私が読み終えないうちに鞄から3枚のエッチングを出して見せる。

虎とペガサスと少女、で、私が手にとって、「いくらなの?」と訊くと、「3千円」と言う。好きな絵柄なら3千円でも高いとは思わないし、どれも凄く精密でキレイではあったが、うちには飾るところが無い。

「ごめん、私は要らないから」と断ると、シャム猫の絵を私に渡して「あなた、イイ人だからプレゼント」と言って帰ろうとする。

私が「タダというワケにはいかないから持って帰って」と言って返すと「じゃあ半分」と言い、それでも返そうとすると「千円」と言う。

私が「タダ」でも受け取らなかったので、インド人は怒って帰ってしまった。そのインド人は本当に善意で私にプレゼントしようと思ったのかも知れないが、数日してまたやってきたら、今度は買わなければならなくなる。それでも断るほど厚かましくはない、ホント!

以前、化粧品のトップセールスから、こんな話を聞いた。

飛び込み営業でダントツの成績を上げていたその女性は、戸別訪問をする際、インターホンを押さずに、郵便受けにハンカチが一枚入ったパンフを投げ込んでおいて、数日して改めて訪問するのだ。

今度はインターホンを押して、出てきた奥さんに「先日、郵便受けにハンカチの入った資料を入れさせて頂いた◎◎化粧品の☆☆です」と言って、相手が「ああ、有り難うございました」とお礼を言ったなら確実に買わせることが出来るのだとか。

それでいくと、私が絵をタダでもらってしまったなら、もし今度インド人が再びやってきた時には、私は先ずお礼を言うところから始めなくてはならず、勝負アリ、ということになる。

人の心を疑うのは悲しいけれど、自分を護るためには仕方ない時もある。全くの善意であったなら申し訳ないのだが、これが日本社会、日本人の(逆に言えば)タダで受け取らない律儀さ、である。

千円でも、と言っていたが、たかが千円、されど千円、である。店はヒマだし腎臓の治療代も嵩んでいて、今の私には重い千円なのだ。

もしかして、そのインド人は越年資金が必要だったのかも知れない。だとすると、可哀想なことをしてしまったのかな、と胸が痛む。




posted by poohpapa at 04:00| Comment(4) | 出入りの業者、各種営業 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ふと疑問に思ったのですが・・・
絵の勉強をしてて
「なぜ不動産屋の主人に私の描いた絵を見てもらおう!」
という気になるのかなと。
普通に「押し売り」みたいな感じが・・・。

「只ほど高いものはない」ということで(^^;>
Posted by コロラド at 2008年12月30日 12:35
コロラドさん、こんばんは

たぶん、軒並み訪問しているんだと思うのですが、隣のお店に訊いたら「うちは来なかったですね」、と言ってました。なんでなんだろ・・・。

私も「プレゼント」と1枚受け取らせて、何枚か買わせようとしているのかな、とも思いましたが、そうでもなさそうでした。

でも、手間ひま掛かっているものをタダでもらうことはできませんので受け取らなかったのですが、「キレイだと言ったのは嘘か」、と怒ったのかも知れませんね。

言葉がちゃんと通じないのは辛いですね・・・。
Posted by poohpapa at 2008年12月30日 18:24
おはようございます。

ちょっと違いますが。。。

私の地元には繁華街で絵を売る怪しげなフランス人?がいました。”帰国の為最終売り尽くし”とか掲げていてるんですが、いつまでたっても帰らないんです。1〜2週間で居なくなるのですが、忘れたころにまたヒョコッと現れて。。。小学生位の時から覚えてるから短くても十数年以上居たような・・・(各地転々としてたのでしょう)
いつも何か絵を書いてるのですが、それが完成することは無く、何処からか完成した折れ目の無い絵を出してきて木枠に留めてるんです。爆

子供心に’大人って・・・’と思いましたね。

商魂逞しいと言うか。きっとそのインド人も意地になっただけじゃないかな〜笑
Posted by おやぢ at 2008年12月31日 05:56
おやぢさん、おはようございます

インド人、人柄は良さそうでした。なので、私が「キレイな絵ですね。細かくていい絵だと思います」と褒めたことを喜んでくれたのだと思うのですが、何せ、片言の日本語しか判らないようで・・・、

あ、最後にこう言って出て行ったから、本当は日本語ペラペラだったかも知れません、ボビー・オロゴンのように(*^^)v

「カネの問題じゃない、なんて言っておきながら・・・ブツブツ・・・」

ま、かなり頭のいい人だったと思います。

ところで、うちの商店街にも年がら年中「閉店セール」をやってる店がありまして、一向に店仕舞いする気配がありません。

そういうのは信用問題ですよね。「こんな会社辞めてやる。辞表出してやる」と何度も言いながらちっとも辞めない奴と同じで格好悪いです。

おやぢさんのコメントがこれで最後と決めたワケではありませんが、いちおう、来年もどうぞ宜しくお願いします。どうぞ良いお年を!

Posted by poohpapa at 2008年12月31日 07:30
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