或る家主さんのお宅に更新の契約書を持って車で伺った。
リビングで署名捺印を頂いていると、垣根越しにパトカーの赤色灯が通り過ぎるのが見えた。ヤバイ!、と思って家主さんに「ちょっと車を見てきます。駐車違反を取られそうなんで・・・」と言うと、
「あら、それじゃ私が行ってきてあげるわ」、と出て行く。
しばらくして戻ると、「ついさっき、うちの真ん前でお年寄りが車に撥ねられたみたいでパトカーが3台とお巡りさんが5〜6人来てるわね。『すみませんね〜、うちに不動産屋さんが契約書を持って来てるんで、少しの間ここに車を停めさせてもらっていいかしら?』って訊いたら『どうぞ、どうぞ』って仰ってたから大丈夫よ」、とのこと。
それで安心しきって、その後40分もお喋りしてしまい、お暇して外に出てみると、私の車は現場検証しているパトカーや警察官のド真ん中で、しかも、ふと見ると、駐車禁止の標識の真下であった
いくら「どうぞ」と言ってしまったとしても、現場検証の邪魔にもなるし時間も長過ぎる。警察官は皆渋い顔をしていたが、家主さんが先手を打って「どうも済みませんでしたねえ、おかげで助かりましたわ」とお礼を言ったので、怒るに怒れなくなってしまったようだ。
この「間合いの取り方」は、まるで剣の達人のようだった
これがもし、最初に出て行ったのが私だったなら、いくらお願いしたとしても「直ぐに移動しなさい」と言われていただろう。その家主さんだからこそ大目に見てもらえたに違いない。
と言うのも、家主さんのご年齢は、もう直ぐ80歳に手が届く。
ま、「泣く子と年寄りには勝てない」ってことで(^^♪
2009年03月04日
この記事へのコメント
コメントを書く