昨晩、うちがお借りしている部屋の家主さん(NY在住)からお電話を頂き、例によって1時間以上も長話をしてしまったのだが・・・、
家主さんから「或るご依頼」を受け、それを受けさせて頂いたら、家主さんから「そしたら来月から家賃を5千円下げさせてください」とのお申し出があった。私が受けた依頼内容なんて、どれほどの手間も掛からない。対価にすれば100円にもならないようなことで、辞退をさせて頂いたのだが、「その分で奥様と月に一度くらいは美味しいものでも食べに行ってきて」、とまで仰る。
こんな場面、どこかで見たことがあるような・・・、と思っていたら、
「ゴルゴ13」に有った(*^^)v
年老いた父親がミルクの空き缶(牧場で使っている大きな缶)を定期的に家の前に出すことをゴルゴ13から依頼されていて(父親には誰が依頼主か判っていないのだが)、ミルク缶が出してなければそれが何かの非常事態の合図になっていて、たったそれだけのことをするだけで高額な報酬が毎月振り込まれる、というもので、父親が息子に「私が死んだらお前が引き継ぐんだよ。それだけで高額な年金をもらえるんだから」、と言っていて、まさに、その話に匹敵する。
で、押し問答の末にお受けさせて頂いた。お気持ちが凄く嬉しい。
ハッキリ言って「不動産屋をタダで使おう」という家主さんは多い。「不動産屋を何だと思ってるんだ!」、と怒りたくなる時もある。
家主さんは「オタクに管理を任せているんだから」というお考えなんだろうが、入居の募集や更新契約を任せている=管理を任せている、にはならない。管理料を支払っていて初めて「管理をさせてやっている」になる。管理料や都度の対価を支払わずに「あれこれ依頼する」「不動産屋の責任として処理させる」のは、プロに「無償で働け」と言っているようなものである。
そのことを理解できないでいる家主さんは実に多い。だからと言って「常に対価を支払ってくれ」と言っているのではない。
仮に「本来は対価が発生するものですよ」ということを言ったなら、どんなに柔らかく説明しても、関係は拗れてしまうものだろうし。
もちろん悪意でなく、「そういうものだ」とご存知なかったり、昔から「サービスはタダ、という感覚が染み付いていて」ということもあるだろう。不動産屋が教育していないのがいけない、とも言える。だが、世の多くの不動産屋はきっと私と同じことを考えていると思う。我々不動産会社が求めているのは、管理料という対価より「心」なのだ。
もっと言うなら、「家主として自分の責任で自分ですべきこと」と「管理会社の責任ですべきこと」の区別を正しく認識して欲しい、ということ。そして、本来は家主として自分ですべきことを管理会社に依頼するなら、せめて「労いの心」は持っていて欲しい、ということ。それが伝わってきさえすれば対価は無くても気持ちよく働けるのだ。
NYの家主さんからの電話を切った後、「せっかくのご厚意だから、これから月に一回は贅沢な外食をしよう」、という話になった
「逆はまた真なり」とか「・・・プライスレス」とか「スマイル0円」とか・・・のせいでしょうか。(最後のは違うか。)
真なのは対偶。(「サービスじゃなければ、タダじゃない」)
そうですね、「タダなのがサービス」ですね、って、オイ!(*^^)v
本当のサービス、というのは「要求したことを、対価を払って迅速かつ的確に行って頂くこと」、なんですけどね・・・。
日本人は「安全と水はタダ(と同然)」と思ってますもんね。この意識を変えるには何十年、何百年とかかるかも知れませんね。
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私自身は、「サービス」、というのは金がかかるし、「おまけ」、というのはお客様が要求するものではない、と考えています。
もうまさしく「その通り」であります。
タダでやってくれる=サービスがいい、にはならないんですがねえ。
私は、いろんなことをタダでして頂いたなら、むしろ何倍かにしてお返しします。そのほうが結局は得なんです。これ、どちらかが割を食うのでなく、どちらも得なんですね。
そこんとこの仕組みが解かれば人生も豊かになりますよね(*^^)v
どんどんお金を使って、景気を良くして下さい。
ちょっと高めの飲食屋さんも大変見たいですね。
ご迷惑のようなら削除いたしますのでお申し付けくださいませ。
今後ともよろしくお願い申し上げます。
空室ならついでに行ったときにビスでちょちょいとつければ済むんですが入居してる部屋は立ち会い調整も必要です。
うちの協会では一番安いもので3800円で売ってます
業者さんの中には防災屋さんに5000円で取り付け依頼してたりもしてます。
さすがに優しく「つけ賃くれ」とは言いにくいです
その物件だけでなく他も管理あるので「はい20世帯分♪」と現物支給されても困るなー(+_+)
ほんと、外食産業はキツそうですね。うちはランチでの外食は多いのですが、夜はめっきり出なくなりました。今は夜の外食は月に一度程度もしていません。ま、景気の所為ではなく別の事情ですが^_^;
でも、せっかくのご厚意ですから、そういうことで使わせて頂きます。
いつも有り難うございます。何の不都合もございませんので、これからも宜しくお願いします。
それなんかは明らかに有償になるケースですよね。
家主さんの年齢は不明ですが、「この歳だと脚立に乗るのも怖くて出来ないから、申し訳ないんだけどオタクで取り付けて頂けないだろうか」と訊いてくれたなら嬉しいのですが、そうであっても有償ですよね。
そういう時には間髪入れず「(リフォーム)業者を紹介します」と言うのがいいかも知れません。間が空くと「逃げたな」と思われますが、直ぐ言えば「当然そうすべき」と思ってもらえるかも。
あ、相談があったワケでなく、いきなり現物を渡されて頼まれてしまったんじゃ無理ですね・・・。
昨日も或る家主さんと電話で話していて、「管理会社として責任を負うべきものと、家主さんが自分で責任を負うべきものがあります。今、私は、家主さんが当然に負うべき負担まで負っています。当社は管理料を頂いておりません。家主さんが求めていることは、管理料を支払っていて初めて要求できることなんですよ」、と申し上げました。
私がそういうことを言ったのは20年間の賃貸仲介管理生活で初めてのことで、それほど解かっていらっしゃらない、ということですね。
こういうのは一社だけで「改めて頂こう」とするのは難しいですね。抜け駆けする業者もいるでしょうし。業界全体で改善するのが一番なんですが、なかなか足並みは揃わないものでしょうね。
『はい、105円の歯ブラシが20個で2100円になります』って言われて、不思議に思う方はいませんが、
取付け工賃を考えない方は多いですよね?
私は昔、正に作業工賃で生活していたので、『タダで働け』て言われれば餓死しちゃいます。
割安な設備器機を仕入れて来たなら、自分で取り付ける事までされてから、
業者に頼むのと天秤にかけて貰えば、初めて『どちらが得か?』と実感出来るのであって、
勘違い家主さんには是非一度、トライして頂きたいです。
エアコンの取付けだって、旧いマンション等では壁に穴を開ける作業が必要で、そんな経費に詳しい大家さんの方が稀有でしょう。
スマイル0円は結構ですが、見積り0円の裏にあるものを推し量る想像力を持って欲しいです。
これはね、長い間、不動産業者の腰が引けていたのがいけないんです。甘やかした、とまでは言いませんが、毅然とした態度で接することが出来なかったから、だと思います。今からソレやったってダメです。
お客様(家主さんも申込者も入居者)は神様ではありません。全て対等の関係です。こちらはお客さんが望むサービスを的確に遂行し、それに見合った対価を頂く。対価が無ければ理不尽な従属です。
でね、対価を払いたくなければ感謝だけでもいいのです。それだけでいいんですよ。全ての不動産屋が「欲の塊」ではありませんし。
<<スマイル0円は結構ですが、見積り0円の裏にあるものを推し量る想像力を持って欲しいです。
全くその通りなんです。タダで提供するためにどれだけの準備や負担をしているか、解かって頂けると嬉しいのですが・・・。