80歳くらいと思しき老婦人が後ろから私に話しかけてきた。
「あの〜、すみません、駅はこっちでしょうか?」
私はよく人に道を尋ねられるし、立川には今はモノレールの駅もあるが、そんな場所で「駅への道」を訊かれたことはない。
「JRの駅ですか、モノレールの駅ですか?」と訊くと「JRの駅」だと言う。だが、声を掛けられた場所は駅から距離にして僅か100m、最初の交差点で、振り返ると駅ビルは目の前に見えている。しかも老婦人が「こっちか」と指差したのは駅とは反対方向である。
「あ、もしや徘徊癖のあるお年寄りでは・・・」と思ったが、私も急いでいたので、「後ろを見てください。あそこに見えているのがJRの立川駅ですよ。この道を真っ直ぐです」、と教えて差し上げると、丁寧に頭を下げて駅に向かってトボトボと歩き始めた。
心配になってきたので、結局雑踏の中でしばらく後姿を見送ることにした。と言うのも、その老婦人は、直ぐ他の人に同じことを訊くかも知れない。そうしたら「自力では家まで帰れない人」とも考えられる。
人混みに紛れて姿が見えなくなるまで他の人に声を掛ける様子は無かったので私も帰路についたが・・・、
何となく、自分の20年後の姿を見るような思いだった。
ま、生きていれば、の話ではあるが
【関連する記事】
先日妻と近所のスーパーで買い物をした帰りに駐車場で買い物袋を抱えてオロオロしている老婦人が。妻が尋ねると乗ってきた車がどこか分からないと・・・暫くして車に乗ったお爺ちゃんが気付き事無きを得たのですが。
呆けなのかおっちょこちょいなのかは分かりませんが、車が20台も停められない小さな駐車場でこれですからショッピングモールなんかに行ったら確実に迷子になるでしょうね。
体は多少衰えても頭はしっかりしときたいですね〜
頭も呆け、心も体も満身創痍(?)のpoohpapaです(*^^)v
そんな小さな駐車場なのに停めた車の位置が分からなくなってしまうのでは危ないですね。
というか、奥さんがソレなら、運転しているご主人は、同じか少し高齢だと思うのですが、ご主人は運転大丈夫なんでしょうかねえ。
よっぽど駅か家までお連れしようかと思いましたが、私も後の予定があったので見送るだけになりました。
ま、私も「いつか通る道」ですね^^;
歳相応ではありましたが少し気になり見ていると、歩道で転倒してしまいました。
直ぐに駆け寄り声をかけると、擦り傷程度で大丈夫の様でしたが・・・。
目視では分からない位の傾斜ですが、わたしもあの位の歳になると・・・。
長生きするのもなんだかなぁ〜と思いましたね^_^;」
そう、老いは誰もが通る道なんですね。
問題は、いかに美しく年齢を重ねていくか、ですが、これがなかなか難しいものですね。
ポルトガルやスペインに行った時、各地の広場で、年寄り男性数人がベンチに腰を下ろして談笑していたり、肩を組んで歩きながら話しているのを見て、「ああ、いい光景だなあ」と感動しました。日本では考えられないですね、そういうのは。羨ましかったです。
ま、逝く時はポックリ逝きたいものです(*^^)v
「苦労を掛けて済まないねえ・・・」
ハナ肇とザ・ピーナツの懐かしい「シャボン玉ホリデー」ですね。
今なら福祉団体から猛抗議が来そうですが、昔は大らかでした(*^^)v