昨日、「最悪の連帯保証人」の記事の元になっている滞納者との話し合いに、下井草の家主さん宅に伺った。
出席者は、私と家主さん、入居者本人、連帯保証人(である実姉)の代理としてそのご主人、の4人。
私は開口一番、本人に「あなたはどうしたいのか」訊いてみた。
すると本人は「年老いた母親もここを出たくないと希望しているので、できればここに居させてもらいたい」、と言う。
「だったら、こちらから条件が3つあります。先ず、滞納分を速やかに清算すること。次に、以降は絶対に約束どおりに家賃を支払うこと。そして、連帯保証人を代えて頂くこと、です。連帯保証人は支払いを拒否しています。それでは当方は連帯保証人として認めることはできませんから新たな連帯保証人を立てて頂く必要があります。ただし、現状をちゃんとお伝えすることになりますから、それで受ける人はいないかも知れませんし、そちらで用意した新たな連帯保証人を当方が内容的な問題で認めないことも有り得ます。もちろん、新たな連帯保証人が立てられたとしても、それで今現在の連帯保証人が債務から免れるものではありません」、と伝えると、それ自体は理解できたようだが、本人は「支払えない」と言う。
「ここ数ヶ月、給料はゼロだし、これからもしばらくは会社に差し押さえられるので」ということだが、給料を全額差し押さえられる、なんてことがあるハズがなく、それを指摘すると「正社員ではなく完全歩合制だから」とのこと。なんでも、取引で詐欺に引っかかって大きな損失を出したから、ということだが、完全歩合制だとしても果たして給料を全額差し押さえるなんてことが許されるものだろうか。だいいち個人企業ならいざ知らず、大手なんだし・・・。
「給与明細を見せてもいいですよ」と言うが、そんなもの見せられてもしかたがない。
「今、大きな商談がまとまりそうで、1ヶ月くらいすれば差し押さえ分を考慮しても100万くらいの歩合が入るだろうから、入ったら一括で支払える」と本人は言うが、我々の世界は「せんみつ」、いや今は「まんみつ」だから、そんな話は当てにならない。それくらいは本人が一番よく解かっているハズだし、私は現金を見るまで信じない。
「私は何度もあなたの携帯に電話していますが、出ないし折り返してもこなかったですよね」と言うと、「目途が立っていないから出られなかった」とのこと。気持ちは解かるが、それはマズイ。
「給料が入りそうもなくなって家賃を払えそうにない、と判った時点で直ぐ『実はこういう事情で家賃が支払えそうにありません。どうしたらいいでしょう?』と直ぐに相談があったなら私も相談に乗りようがありました。ここまで来て、この話し合いの場で『実はお手上げです。どうしましょう?』と言われても、今からでは相談には乗れません」と言うと、それも理解はできてそうだが、具体的な提案は無い。
それでは「家賃は払えないけどこのまま置いてくれ」と言ってるに等しい。連帯保証人のご主人も黙って聞いている。迂闊に「こちらも責任を取りますので」とは言えないだろうし言いたくないものだろう。そんなことを言ってしまったら家には帰れないだろうから。
7月分の家賃も振り込まれないのは判ったので、当社の立替分は3ヶ月分333000円になるのは確定的だ。
連帯保証人のご主人には金額のメモを渡し、一週間以内に振り込んでくれるよう依頼したが、「帰って家内と相談してみます」とのことで、その結果がどうなるかは連絡をもらうまでもなく判っている。
代理で来ているといってもご主人には「権利も義務も無い」のだから私は強くは言わなかった。本音で言えば、「いかにキツイ女房でも、自分の女房くらい説得しろよ」、という感はある。
私だったら、うちのに「ガツーン!」と一発かま・・・されてお仕舞いになるかも知れないから、ま、大きなことは言えないが^_^;
本人が「直ぐには退去できない」とのことだったが、こう提案した。
「あなたも家賃が払えず、連帯保証人も責任を取らない、と言うなら7月末で明け渡してください。そうすれば、敷金の2ヶ月分から一つを7月分の家賃に充当して、残りをクリーニング費用に当てられるから、5月6月分の家賃請求だけで済みます。そうすれば、保証人の負担も減ります。その分支払い易くもなるでしょう」、と。さらに、
「年老いた母親が、今の環境を変えたくない気持ちも解かりますが、自分の身の丈に合った部屋で暮らすべきではありませんか?。私も家主さんも他人です。他人に迷惑を掛け、他人の善意にすがるような生き方はしないほうがいいでしょう」と、キツイことも言った。
予想はしていたが、何も収穫の無い話し合いだった。少なくとも、本人からも連帯保証人の代理で来ているご主人からも、「申し訳ない」という気持ちが全く伝わってこなくて、まるで他人事だったから。
ご主人から「相談した結果、うちは支払いません」との連絡が入ったら再び内容証明を送ることになる。「はい、了解しました」とはいかないのだから。もちろん、また受け取り拒否してもかまわない。経費もどんどん上乗せして請求することになるし、もし裁判まで行ったなら当方にとって有利な材料になる。
29日は歯科医院の予約が入っていて、30日がその話し合いで、嫌なことはそれでひとまず終わり、と思っていたが、29日の午後、そんなことは実に些細な出来事、と思えるような事件があった。
うちのには、「私の心臓が止まったら、◎◎と◎◎を訴えなよ」と伝えてある。それくらい酷い話なのだが、それはまた後日。
毎回読ませてもらってましたがコメントのタイミング逃してしまって・・・
本当に都合がいい奴ですね。
どうしようもない。。。
人の金を何と思っているのか・・・
今日から7月。いそいそと滞納者に電話しています。
早く解決できることを祈っています。
ところで実姉がおかしくなった賠償の話は書かれてませんが、、、、気になります。。。(無茶苦茶なこじつけとわかったから言わなかったでしょうか?
いつも興味深く拝見させて頂いています。
とても大変な日々だと思いますが、どうぞご自愛下さい。
タスクと申します。
最近このブログを知り、2月あたりから一気に
読ませて頂きました。
含蓄あるお言葉や感銘を受ける内容が多くて
色々と勉強させて頂きました。
私自身は同じ業界の人間ですが、まだまだ
駆け出しの身であり、人間としても未熟者です。
精神的にも肉体的のもお疲れのようですが、
負担のない範囲でこれからもブログの更新
頑張って下さい。
それでは、またコメントさせて頂きます。
返信が大変遅くなりまして申し訳ありません。
私の場合はトラブルに見舞われる、というより、トラブルをわざわざ作っていくタイプ、のようです。ま、自業自得の部分も多々ありそうです。
今後ともどうぞ宜しくお願いします。
返信が大変遅くなりまして申し訳ありませんでした。
先日の記事にも書いたのですが、途中から、当方との話し合いには連帯保証人である実姉は出てこないで、ご主人が代理するようになっていました。そのご主人の話では、「9月に離婚する」とのことでしたが、本当に離婚したかどうかは不明です。私は「してないのでは」と思っています。
当初ご主人は「あんたの所為」と言っていましたが、最後の話し合いの席では「言い過ぎました。済みませんでした」と謝ってくれました。
おそらくは、私の所為ではない、と解かってはいた、と思います。誰かに責任転嫁しなければやっていられないほどの辛さ、しかも、本来は自分には責任が無いのに自分一人で背負わされている苦しさから出た言葉なんでしょう。
なので、私は「ご主人から当たられること」自体は耐えられました。上から目線、と言われるでしょうけど、同情的でしたし。
この家族、本人も姉も両親も、著しく常識が欠如しています。結婚前には判らなかったのでしょうけど、結婚する時は、相手の家族を充分知っておく必要があるものなんだな、と改めて思いました。
malloryさんにはご心配をお掛けし、申し訳ありませんでした。
ご心配を頂き、そして返信が大変遅くなりまして申し訳ありません。
今月に入ってようやく継続して更新するようになりましたが、ここまでの道のりは長かったですね^_^;
これに懲りずに今後とも何卒宜しくお願いします。温かなコメント、有り難うございました。
せっかくコメントして頂いたのに返信が大変遅くなりまして申し訳ありませんでした。
ご同業でいらっしゃる、とのことで、同業者さんにお読み頂けるのは大変嬉しく光栄なことであります。今後ともどうぞ宜しくお願いします。
私なんかがブログでくどくどと書いているようなことは、全国の同業者さんで日常的に起きていることでしょうから、「うん、あるある」「解かる解かる」と読んで頂けたならとても嬉しく存じます。
と申しましても、時折、何か一つ意見が違っただけで「全人格を否定する」ようなコメントが入ったりして、百戦錬磨の私でも凹むことがままありました。それで更新できなかったり返信を滞らせることになっていまして・・・、ま、言い訳ですね^_^;
とはいえ、何かお気づきの点がありましたら何なりとコメントなさってください。心からお待ちしています。もう、なるだけ早く返信いたしますので・・・。
最後に、重ねて返信が遅くなりましたことをお詫び申し上げます。