市民カードを持って行ったので、あとは暗証番号を入力すればATMのような機械で自動発行されるもの、と思っていたのだが、印鑑証明だって出るのに戸籍謄本は市民カードでは出ない。
やむなく、窓口に行った。徒歩で行ったのであいにく身分証明になるような免許証なども持ち合わせていなかった。窓口の30歳前後の女子職員は私にこう言う。
「では、本人確認のために少し質問させてください」
もちろん、何の不都合も無いからOKしたのだが・・・、
職「以前の住所をお聞かせください」
私「立川市○○町2丁目○○番○○号」
職「本籍地は?」
私「立川市○○町2丁目○○番」
職「あなたの家族構成は?」
私「女房と二人、いちおう前妻との子供が私の籍に入っています」
職「奥様のお名前は?」
私「○○○○」
職「生年月日は?」
私「昭和○○年○○月○○日」
職「ではお子さんは何人ですか?」
私「3人」
職「お子さんの性別は?」
私「上から男、男、女」
職「お子さんのお名前は?」
私「長男が○○、次男が○○、長女が○○」
職「お子さんの生年月日をお答えください」
私「長男が昭和○○年○○月○○日、次男が・・・、娘が・・・」
職「あなたの両親のお名前は?」
私「父親が○○○○、母親が○○○○」
職「では、あなたは何人兄弟ですか?」
私「6人兄弟です」
職「あなたはその何番目ですか?」
私「6番目です」
職「そのうち男は何人いて、あなたは何番目ですか?」
私「男は4人で私が一番下です」(末っ子だから一番下で当たり前)
ここまでで13問、やっと終わるかと思いきや・・・、
職「あ、最後にもうひとつだけ」(杉下右京かよ!?)
私「何ですか?」
職「あなたの干支をお聞かせください」
私「うさぎです」
まるでゴルゴ13がイスラム教国の敵のアジトにイスラム教徒として潜入し、標的の一味から疑われて「真のイスラム教徒しか答えられない質問」を次々と受け、それを澱みなくスラスラ答えている気分だった。こっちは自分のことだから正確に答えられて当たり前だが。
訊かれたことにちゃんと答えなければ戸籍謄本はもらえない。となればパスポートが発行されなくなるなるワケで、職員の対応に抗議こそしなかったが、最後の「干支」は蛇足である。たしかに、本人に成りすました相手が生年月日までは覚えていたとしても干支を訊かれたら咄嗟には答えられないものであって、そのことを意識していたのであろうが、肝心な戸籍謄本には干支までは記入されていない。訊いた職員のほうが「それで合っているか」を確認するのに時間が掛かる。
ここまでいくと職務に忠実なのを通り越してアホだと思う。そんなのは一番本人確認しやすい事柄1〜2点を質せば済む話で、私がよほど胡散臭く見えたのかも知れないが、ほとんど嫌がらせである。
「なんなら私が前妻と離婚した経緯もお話ししましょうか?少し長くなりますけど」と言いそうになったが飲み込んだ。
私は最初から低姿勢でお願いしていたつもりだし、悪用目的で謄本を取りに来た人物かどうかは、少し話をしていれば判るものだろう。
ハッキリ言って立川市役所にはこういう「勘違い職員」が何人かいる。かつては保健課や福祉課の窓口でも私は大喧嘩している。
どうにか戸籍謄本を受け取って帰りがけに職員に「あなたのお仕事もたいへんですね〜」と声を掛けたのだが、その女子職員はそれが嫌味であることなど全く気付いてはいないだろう
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