2010年03月26日

たった1本の缶コーヒーの効果

昨年、うちの商店街のアーケードが完全に撤去された。その代わりに東京都の負担で、店先に装飾看板や商店街の旗や照明、アートシャッター(既存のシャッターに花や女性のイラストを描くもの)や、テント(庇)が個々の店の希望に合わせて設置されることになった。

正式名称は失念したが「商店街再振興計画モデルケース」として都内で2箇所だけ認定されたうちの一つ、だったようである。

今までアーケードの下には灯りがついていたので夜間でもウィンドーに貼った広告が見られたのだが、撤去後は歩道が真っ暗だった。

で、うちが申請していた店外照明2器を地元の電気工事店が取り付けに来た。工事がしやすいように協力するのはもちろんのこと、途中で作業員に缶コーヒーを1本「ご苦労さま」と渡したのだが・・・、

作業が終わったところで、こんな話が出た。

「今、栄町あたりに3DKくらいで何か良い部屋、出てますかね?」

子供が大きくなって今の住まいが手狭になったらしい。今すぐ、ということでなく夏あたりで考えているとのことだが、学区も変わってくるから子供の学校のことなど考えたら時期が悪い。この春ではないなら中途半端な時期に引っ越さないで来年の春まで待ったほうがいいのでは、とアドバイスするといちおう納得してくれた。

で、様子から他の不動産業者には訊いてなさそうだったので、その若い作業員に「この商店街には不動産屋が何軒もあるけど、なんでうちに声を掛けたの?」と訊くと、こんな答えが返ってきた。

「いろんなお店の工事をさせてもらってますけど、『ご苦労さま』と言って缶コーヒー出してくれたのはオタクだけなんで・・・」

不動産業者だけでなく、工事をしている全部の店で、だそうだ。

「ふ〜ん、そんなものかねえ・・・」と考えてしまった。それでうちに声を掛けた、ということが不思議だったのでなく、お茶など出す人が他にいない、ということに驚いたのだ。どこもみんな「勝手にやっていってもらっていいから、終わったら声をかけてくれ」となるらしい。

「うちが直接頼んだワケじゃなし、おカネは東京都が出すんだから気を遣う必要は無いだろう」ということかも知れないが、ほんの少しの気配りだけでお互い気持ちよく過ごせるのに・・・。照明や飾り付けで商店街は明るくはなるが、それより意識改革のほうが先だろう。

「なるほど、それじゃ、この商店街も衰退するワケだ・・・」と思った。






posted by poohpapa at 05:00| Comment(10) | 出入りの業者、各種営業 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
人に物を頼んだりやってもらったりするときに、知らんぷりしたり、不快な発言する輩が周りに多くなりました。
やはり人を見下して優越感を感じているのでしょうか。
Posted by tobone at 2010年03月26日 12:30
あの……
今からウチの奥さんに缶コーヒーを出しても効果あるでしょうか?
Posted by ピーちゃんの身元引受人 at 2010年03月26日 13:05
toboneさん、こんばんは

私もそう感じています。普通に、というか当たり前に「お願いします」とか「有り難う」と声を掛けるだけでいいのに・・・。

人を見下したり小馬鹿にして優越感に浸る人はけっこういますね。そういえば先日、映画の「ハッピーフライト」を観ていたら、クレーマー対応が勉強になったのでDVDに焼くことにしました。観終えたら消すつもりだったんですけど^_^;

ただ、私も時々クレーマーになる時がありまして・・・、ただし高圧的な物言いはしませんが、けっこう相手をやっつけて喜んでたりします。

人のことは言えませんね(滝汗)
Posted by poohpapa at 2010年03月26日 19:06
たなぼたさん、こんばんは

あのお・・・・・、もはや手遅れかと・・・(爆)

これね、出し方も重要ですね。たった1本の缶コーヒーでも、タイミングや添える言葉で生きたり死んだりしますしね。


でもって、先日のジョークのコメントにマジレスするのですが・・・、

うちの家、恩着せがましい言葉が(飛び交っているのでなく)バンバン飛んでまして、私だけが発信源で、「これ僕の奢りでいいよ」とか「出しとくから」とか、そんなのばっか、であります。

どうしてか、と言いますと、前の結婚の時、食事の支度以外の家事は、家や車の掃除、洗濯、アイロンかけ、布団干し、犬の散歩に至るまで押し付けられてまして、それで当然と女房から思われていて何の感謝もされてなかったのですが、今の女房は、ちょっとしたことでも直ぐ「あ、有り難う」と言ってくれます。おかげで毎日、気持ち良い気分でいられます。

なので、味を占めて何回も「有り難う」という言葉を言わせたくて、ついつい恩着せがましい物言いをしています。うちのは「おとうちゃんはホント、恩着せがましいんだから」と呆れてますが、それは夫婦間だけ(じゃないかも知れないけど??)であります。

先日もダイエーでフランジア(3リットル入りの真空パックのワイン)が安かったもので、6箱買ってきて「僕の奢りでいいよ」とやったばかり、であります。これは死ぬまで改まりそうもありません^_^;

今思えば(そんなことは無いと思いますが)元妻も少しは感謝してくれていたのかも知れませんけど、世の中の旦那様より相当に家事をしていたつもりですが「有り難う」という言葉は無かったですね。

今、夫婦間で、一番よく使われる言葉は圧倒的に「有り難う」です。
それはお互いに、であります。

モノや見返りなんて何も要らないですよね、心のこもった「有り難う」という感謝の言葉さえあれば・・・。



Posted by poohpapa at 2010年03月26日 20:01
当たり前だと思う事が、そうでないんですよね。
私のダンナさんも、電気ではないですけど、
工事をする仕事をしています。
お茶を出してくれる所もあったり、中にはコーヒーを入れてくれる所もあるけれど。
全く何も出してくれない(出してほしいって事じゃないんですけど)所もあって。
色んな人がいる、とよく言っています。

ダンナさんの言葉を聞いているからではなく、
誰か工事の人や、修理の人がくれば、何か飲み物とつまめるお菓子を出す様にしているんですが、
そんな人は珍しいよ、と言われます。
でも、だいたいの人は飲み物だけを飲んで、お菓子には手を付けていきませんが(笑)
仕事中に、お菓子は食べづらいんですかね(+_+)

東京都がお金を出すとしても、やっぱり気持ちの問題だと思うんですけど。
なんだか、ちょっと淋しい話ですね。
Posted by kotako at 2010年03月27日 01:05
こんばんは☆

昔は何処の家も
薬屋さん、研ぎやさん、引越しやさん、何かの取り付け業者さん、お坊さん、保険やさん、住宅業者さん
何にしても自宅に業者さんがいらっしゃれば「お疲れ様です」「ご苦労様です」「よろしければどうぞ」ってお茶なりなんなり出したもんですけどね…


僕が学生の頃、引越しのアルバイトをやるようになった時には、差し入れをくれるお宅の方が少なくなった、気持ちのお礼を包んでくれるお宅なんて滅多に無いと聞いて(また実際にそうで)世知辛い世の中だなぁって思いました。

こんなんだから犯罪増えるし、世の中どんどん悪循環にはまっていくんじゃねーかなぁって思います。

お礼の言葉や差し入れといった気遣いが無いから、とは言い切れないでしょうが、そういった概念・文化の無いアメリカでは高収入の仕事以外、アルバイトや低収入の仕事従事者は基本的にモチベーションが低く自分の仕事に誇りを持っていない。
その為汚職や横領をすぐにするのが当たり前と聞いたのですが、日本もそうなりつつあるのでは、と心配しています。
というかだいぶそうなってきていますね。

なんというか、給料が唯一の価値観というか、それで仕事のモチベーションが左右される世の中っていうんですかね…

褒め言葉や、差し入れを必ずしろとか、欲しいとかって話ではないのですけど、一つ少し気を遣ったり工夫するだけでお互い随分気持ちよくなれると思うんですけどね…


「道徳」が小学校の科目から姿を消してしまうような世の中ですからね…
まだまだこんなのは序章でもっと世知辛く、人々の関係は薄っぺらくて住み難い世の中になっていくのでしょうか…

いつもいつも考えさせられます。
失礼しました☆
Posted by 犬猫☆ at 2010年03月27日 02:54
kotakoさん、おはようございます

実は、あちこちで聞くのですが、最近は普請している職人さんにお茶やお菓子を出す家が減っている、とのことです。

「ご苦労様です」とお茶やお菓子で労えば、棚の一つくらいは無償で吊ってくれたり、コンセントなんかも新設してくれたりするもの、だと思うのです。それで職人さんのほうも「損した」とは思わないワケで、どちらも得なんですよね。

これは、東京都がカネを出してくれるから注文しただけで、自分が欲しくて頼んだワケではないから、職人さんが工事に来てくれても他人事なんですね。

何と言うか、自分で「ヴィトンのこの型のバッグが欲しいから買って」と頼んだんじゃなく、男が勝手に(自分が欲しいものでないバッグを)選んで買ってきただけ、というのと似てるかな・・・と思います。

半額補助なんかだったりすると意識も違ってくるかも知れませんね。それにしても、感謝とか労いはあってもいいような気がしますが。

そうそう、お菓子はつまみにくいかも知れませんね。小さすぎない適当な大きさの個別包装のお菓子だと手が出だしやすいかと思います。

ま、ホント、寂しい話です。
Posted by poohpapa at 2010年03月27日 08:16
犬猫☆さん、おはようございます

私はこの歳ですから、自分の引越しの際なんかには多めにチップを出してます。と言っても、一人当たり5千円くらい、でしょうか。「帰りにどこかでお昼でも食べてって」と言って。

何度か来てもらってる職人さんであれば、「お子さんにおやつでも買ってあげて」くらいに言って渡せばいいかな、と・・・。もっとも、言葉は選びますけど。

最近は、こっちが出すより先に相手から何か頂いてしまうことが多くなってちょっとマズイことになってますが^_^;

日本と欧米で大きく違う習慣に「チップ」というものがありますが、例えばホテルをチェックアウトするために部屋を出る時、枕元に一人1$のチップを置きますが、ベッドメイクの係りは「チップが入ることを前提に給金が安く設定してある」とかで、皆がケチったら生活が出来なくなるそうです。

以前、どこかの国に旅した際に、添乗員さんが気を利かして(つもりで)「ここは連泊しますので二日目の朝は枕チップを置かなくてもかまいません」と言ってましたが、それは違いますね。

私は、日本のホテルに泊まる際には(習慣が違うので)チップこそ置きませんが、簡単なメモを枕元の照明デスクに残すようにしています。「いつもご苦労様です。おかげさまで快適に過ごさせて頂きました。お世話になりました」という簡単なメッセージでしかありませんが。

私の思い込みかも知れませんが、たったそれだけのことでも、係りの人はその日一日気分良く働けるかも知れませんもんね。

人の気分なんて、ほんの少し、ほんの僅かなことで左右されますよね。私はそういうのが解かるほうの人間だと自分では思ってますが、そういう気遣いが出来る、気が付く、ということでは随分と得をさせてもらっています。

何度も何度も言ってますが、「自分のことだけしか考えない人」、或いは「相手に関心を持たない(相手の立場や状況に無頓着な)人」というのは結局は寂しい末路を辿るもの、と思えてなりません。

ところで、学校の授業から「道徳」が消えたのはニュースで聞いてますが、酷い話です。たしか、日教組の圧力で、だったと思いますが、教育で国が滅びるとしたら前代未聞で世も末ですね、ホント。

Posted by poohpapa at 2010年03月27日 08:48
正直言って、パソコンやプリンタの修理真っ最中にお茶や珈琲を出してくれる人は、「相手に関心を持たない(相手の立場や状況に無頓着な)人」だと思います
装置の上にひっくり返すのが怖いので、一息入れるというよりも、一気飲みしてから作業再開せざるを得ません。
Posted by at 2010年03月28日 23:29
名前未記入さん、おはようございます

そうですね、出せばいい、というものじゃありませんもんね。

たまにドラマでも出てきますが、植木職人さんにお茶を出すのに縁側に置いて「お茶が入りましたので一服いれてください」とやるようにすればいいのですが、スペースが足りないとそういうミスをつい犯してしまうこともあるでしょう。別の机とかに置けばいいものですが(*^^)v

タイミングも重要ですね。あと、予め「作業が終わってからお茶にしましょうか?」と訊けば良いのでは、と思いますね。

いずれにしても、作業中のPCデスクにお茶を置くのは論外ですよね。
Posted by poohpapa at 2010年03月29日 06:13
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