2010年06月08日

義理堅いお年寄り

ある営業マンの訪問を受け歓談していると、ドアから中の様子を窺っている人影がある。先客がいるから、とドアを開けて入って良いものかどうか躊躇っているようだったので目を合わせると入ってきた。

見覚えのある顔だった。3〜4日前、一度来店しているお年寄りだ。その時は、「良い部屋があったら紹介して欲しい」とのことで、話を聞くと、生活保護ではないが「住宅手当緊急特別措置事業」で契約金と半年間の家賃は支給される対象者になっていて、目下、別の不動産業者で物件を紹介してもらい審査待ちの段階であるらしい。

それでいて他の部屋を探しているのには事情がある。高齢であることを理由に家主が「貸すのを渋っているから」であった。北海道から身寄りのいない東京に出てきて職探しと部屋探しから始めなければならないのは高齢の身にはキツイものがあるだろう。訊けば亡くなった奥さんの実家は岩手で、うちのの出身「藤沢町」の隣町であった。

「東京に来て、岩手と縁のある方に巡り会えるとは思わなかった」と喜んでくれたが、それと部屋探しは別である(^^ゞ

そのお年寄りが紹介された物件の図面を見せてもらったら、手狭ではあるが、かなり安くてキレイなワンルームだった。管理会社も知っているがなかなか良心的な業者である。その部屋で審査が降りるなら、うちで紹介することになる物件より良いのは間違いない。

それで・・・、

「これはとても良い物件ですよ。管理会社も審査を通してくれるよう大家さんに働きかけてくれているでしょうから、先ず審査の結果を待っては如何でしょう?。もしダメだったならもう一度来てください。その時は私が必ず探します。どこも貸してもらえない、なんてことはありませんので心配は無用ですよ」、と伝えると安心していた。

「先にオタクに伺えば良かった」とも言ってくれたが、向こうに先に行って大正解だったであろう。それが証拠に、再びの来店は・・・、

「お陰さまで審査が通りました」とのご報告であった。わざわざご挨拶に寄ってくれたのだ。そういうのは本当に嬉しい。

利益にこそならなかったが、知らない土地で難儀しているお年寄りの不安を和らげて差し上げたことで利益以上の感謝を頂いたわーい(嬉しい顔)
posted by poohpapa at 05:45| Comment(10) | お客さん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
そういう人だからこそ、審査に通ったのでしょうね。
Posted by けろけろ at 2010年06月08日 07:09
けろけろさん、再び、おはようございます

昨日も駅に向かう途中ですれ違いましたが、5メートルほど手前で、自転車に乗っていたそのご老人が帽子を取って挨拶してくれました。

私がお世話させて頂いたワケではないのに、感謝してくださっているのが伝わってきて、こちらも何だかとても気分がいいですね(*^^)v
Posted by poohpapa at 2010年06月08日 07:24
ふむ
また、いいお話ですね。
やはり向いている。
国際空港に勤めるのはあきらめなさい。
Posted by ピーちゃんの身元引受人 at 2010年06月08日 07:27
自分も『ご高齢の方』と一般的に認識されるまでに、あと何年あるのだろうか?…と思ってしまいました(汗)


少し前に、同室の年配の患者さんから、用事で来た父の事を『若いですねぇ♪兄弟かと思いましたよ(*^_^*)』と言われまして、
それは勿論かなり水増しされた褒め言葉なのは判っているのですが…凹みました。
81才の父と兄弟に間違われる自分って…
|||(-_-;)||||||

こんな風に思考してしまう私は、きっと僻みっぽい嫌な年寄りになるのでしょうね?

ところで、この十日には遂に皮膚移植手術が受けられます。
それで元通りとは行かないけれど、最初、見た目に《死体置き場の足》だったのが、抉れた部分が回復して来ると《人体模型》みたいになりまして、
漸く《人間の足》に戻して頂けるまでに二か月半を要しました。
元の様に跳んだり走ったり出来るまでに回復するには、『一年以上のスパンで考えて下さいね』とも宣告されまして、
包帯の上から、硬く縮んだ筋や腱を触ると溜め息が出ます。


同室になった患者さんの退院を、既にもう十四人も見送っていて、
仲良くなれた方を見送るのはそれなりに辛いので、いい加減この入院生活にも厭きて来ました。

ネット仲間から見舞い品が贈られて来たり、
或いは又別の方は他県から『ついでが有ったから』と見舞いに来てくれたりして、

それに比べてわが知り合い逹の薄情さ、、、
中国の諺《水に落ちた犬は叩け》を思い出しました。(終わった奴)と認識され、忘れられたのだろうとも思うと、かなり悔しいです。

義理堅いお年寄りの話とは全然関連性の無いぼやきでした。
m(_ _)m
Posted by 街のクマ at 2010年06月08日 08:46
本当にそういう方だったから、審査に通ったのでしょうね。

礼を尽くすのも、卑屈になるのではなく礼儀として行うって、中々難しいですよね。
私など、83歳の母から「こういう時はこうするものなの!」
と言われても「めんどくさー!」とか「そこまでするもの?」と思ってしまう礼儀知らずです。
ううーん・・・
人生の答えが出つつあります^^;

でもこのおじいさんの様にされたら、何かあったら助けてあげようと言う気にほんとなりますよね。
だけど、おじいさんが礼儀を尽くすのはpoohpapaさんの言葉が先にあったからなんですよね。
でもpoohpapaさんがそう言ったのは、そのおじいさんにそう言ってあげたくなるようなものがあったのでしょうし?
ううむ・・・
相手に要求する事を考えるのではなく、自分が与える。
易しい事だけど難しい事ですねー。
私も下心なしに相手のためを思って真剣に言った時だけ思わぬお礼を言われます。当たり前か(爆)


Posted by 葉山猫 at 2010年06月08日 10:58
それは嬉しいですよね。お客様でよく「あの物件が空いたら連絡ください」とか条件に合うアパートが出たら連絡を・・・といい、連絡先を置いていくお客様もいらっしゃいますが・・・・

コチラの電話番号は登録してくれていないんでしょうね、電話をするととてもいぶかしそうに電話にでたりとかwwwwちょっと悲しくなります。

他の不動産屋で部屋を決めたから   と言って、申し訳なさそうに連絡をわざわざくれる方、電話しづらいだろうにしてくれるってのは嬉しい限りですww
Posted by はなくろ at 2010年06月08日 11:47
たなぼたさん、おはようございます

だ・か・らあ・・・、アタシは生まれ変わったら国際空港で働きたい、って思ってるんですから(*^^)v

国際空港で働けるなら職種は問わないんですよ、警備でも整備でも売店でも・・・。日本に観光でいらっしゃる旅行者の方、海外に飛び立つ若者、それこそいろんな用事で往来する人々の、これから待ち受けているいろんな出会いや別れ、その拠点になるのが国際空港で、直接間接を問わず、そのお手伝いが出来る仕事なら何でもいいです。

ま、もちろん、旅行添乗員もOKですね。めちゃくちゃ大変な仕事、というのは旅行者の視点で見ていてもよく解かりますが、不動産の仕事でいろんな人やトラブルに遭っているので、出来なくはないかな、と思いますね。あ、そういえば、たなぼたさんとは共通の知人である「まりあ」さんはスペイン旅行でお世話になった添乗員さんなんですよ〜。

でもねえ・・・、生まれ変わり、なんてのも信じてないんですけど(爆)
Posted by poohpapa at 2010年06月09日 07:39
クマさん、おはようございます

長く入院していてだいぶ回復してくると娑婆の空気が吸いたくなるものでしょうね。私も1ヶ月の入院を2度経験していますので解かります。

でも、ぼやかない、ぼやかない。私もね、一昨日から腎臓が両方とも痛んでいますが、言ってみたところで、或いは主治医に相談してみたところで、現状は何も変わらないし、周りに心配を掛けるだけなので言いません。仮に手術で入院することになっても、このブログで「しばらく更新をお休みします」くらいにしかご報告しないと思いますね。それは、いろんな人に「気を遣わせるのが嫌だから」であります。もちろん、そういうお気持ちは嬉しいものですが、自分が原因で気を遣わせるのは不本意なんですよ。

それに、経済的にも日程的にも皆さんいろんな状況を抱えています。誰が来てくれた、来なかった、なんてことで区別することになったらつまらない、と思うのです。入院しているのが解かってて見舞いに来なかった友人は、来なかったのでなく来られなかった、のかも知れません。「その気があるなら時間くらい作れるだろう」とも思いません。これが悪質滞納者なら「連絡くらい出来るだろ!」と思いますけどね(*^^)v

こんな言い方をしたらナンですが、交友関係や友だちの数から言って私が入院したならクマさんよりずっと多くの方がお見舞いに来てくださったり見舞品や手紙やメールを送ってくださる、と思いますよ、そりゃあ。でも、だからこそ、言いたくないのです。

相手のあることですし、そんなことで愚痴をこぼしていても始まりません。お互い、前向きに生きていきましょう(^^♪
Posted by poohpapa at 2010年06月09日 08:03
葉山猫さん、再び、おはようございます

このお年寄りは、最初から腰が低くて、とても感じ良かったんですよ。よく、他の店で申し込みをしているのに知らん顔して「もっといいものがあるかも知れない」と、物件の紹介を依頼する人がいますが、正直に状況を話してくれたので、こちらもそれなりの対応が出来ました。

ま、「不義理な客」は若い人(今時の若者)に多いですね。あと中年のオバチャン。男性は少ないです。女性は彼氏がいても「もっとイイ男はいないか」と心の中では思っているもので、男性は一途ですもんね。もっとも、ゲットしてからは他を物色したりしますが(オイ!)

こんどバッタリ会ったら食事でも誘って差し上げようかと思ってます。そんなに楽な生活しているワケでもないでしょうから。不動産のことでなくても何でも相談に乗れるかも知れませんしね。

結局、人柄のいい人は得をする、ということでしょうね(*^^)v
Posted by poohpapa at 2010年06月09日 08:29
はなくろさん、おはようございます

仰ってること、実によく解かります。うちなんかでも、「よその会社でも部屋探しをして頂いて全然かまいません。ただ、他で見つかったならご連絡頂けると有り難いです」とお願いしていますが、連絡をくださる方、2割もいませんね。

連絡を頂けた場合、「よそで決まった物件であっても、何か困ったことがあったらご遠慮なくご相談くださいね」と話していて、そちらは・・・・、よくご相談を頂きます。でも、それは嬉しいことです。

何かあった時に私のことを思い出して頂ける、というのは、言わば勲章みたいなものですもんね。これからも、勲章をたくさん頂けるよう頑張りたい、と思います(*^^)v
Posted by poohpapa at 2010年06月09日 08:54
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