2010年06月09日

「世紀の大誤審」のその後

msnニュースで、こんな「心打たれる記事」があった。

【産経抄】「世紀の大誤審」で米国とベネズエラの関係も改善か

MLBタイガースのガララーガ投手が対インディアンス戦で9回2アウトまで一人の走者も許さず、「あと一人で完全試合」までこぎつけていて、最後の打者は一塁ゴロ、ガララーガ投手がベースカバーに入ったが判定はセーフ。それで完全試合は幻と消えたのだが・・・、

映像では明らかにアウトだし、試合後、ビデオで確認したジョイス塁審も誤審を認め、全米で「完全試合を認めろ」との声が沸き起こった。だが、コミッショナーは認めない方針だという。審判が試合進行の権限を持っていて判定を下しているのだから、「審判の判定が絶対」でなければ、どこかの国の国民性のように「言えば通る」ことになって、今後の試合が成り立たなくなる。コミッショナーの判断は間違いではない、と言うか、致し方ない、と思う。

で、私が感動したのは、ガララーガ投手の「その後の態度」である。

明らかな誤審で自分の大記録をフイにした塁審を責めるでもなく、悪びれることもなく実に爽やかだ。こういう話で思い出すのが・・・、

かつて「男の中の男、と、・・・女」という記事の中で書いたマラソンの谷口浩美選手である。先頭集団にいたが外国人選手に靴の踵を踏まれて転倒し、レース後に開口一番「コケちゃいました」と悔しさを滲ませていたが、踵を踏んだ選手に対しては「踏みたくて踏んだワケではないから」と全く非難していない。転倒後のタイムは全選手の中でトップだったから、アクシデントに遭わなければ金メダルだったのだが・・・。マラソンではアテネオリンピックでも先頭を行く選手に観客が抱きついて結果は3位に終わっているが、その時も当の選手は観客を責めていない。


ガララーガ投手が、もし直後に塁審を非難し「明らかにアウトではないか。コミッショナーは私の完全試合を認めるべきである」などと発言していたならどうであろうか。世論は「完全試合を認めろ」と盛り上がったであろうか。仮に判定が覆ったとしても後味は頗る悪い。

日ごろ様々なスポーツで「判定に抗議する選手」をよく見る。抗議そのものを全て否定するワケではないが、見苦しかったりする。


世の中には逆のケースがよくある。文句を言ったり抗議したばかりに評価を下げたり状況が更に悪くなった、なんてことはザラにある。賃貸管理をしていても、似たようなケースは実に多い。「文句を言うな」とも「何も要求するな」とも言わないが、「せめて言葉の選び方、使い方くらいは考えてくれ」と言いたくなることはよくあって、たいていはそういう客(入居者)は結果的に損をすることになる。ま、相手が私だから、と言えなくもないが・・・たらーっ(汗)


ガララーガ投手、人為的なミスで完全試合達成はならなかったが、それ以上に素晴らしい記録となって永く球史や人々の記憶に残る選手となった。いや、一度は出来たのだから、きっとまたいつか達成することだろう。こういう選手は心から「応援したい」と思う。




posted by poohpapa at 06:38| Comment(8) | スポーツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
当人の資質や能力から来る余裕とかもあるのでしょうが、団体競技なので試合の勝ち負けに関するものであればまた違う態度になるかもしれませんね。
個人記録だけであれば、自分の心にしまっておけるけど。

で、オルセーの宣伝員(?)のモデルさんは素敵ですね。
ムッフ〜。
Posted by ハリケーン at 2010年06月09日 09:24
ハリケーンさん、おはようございます

な〜んだ、ハリケーンさんもけっこう女性、と言うか美人を見てるじゃないですか(爆)

オルセーの宣伝員、たしかにキレイですよね。今まで知りませんでしたが・・・、私はうちのから「お父ちゃんが知らないキレイなお姉さん、いるんだ」と、よくからかわれています。キレイなお姉さんで名前と顔が結びつかないタレントなどいない、と思っているようで^_^;

で、本題です。ガラガーラ投手、ほんと、立派ですね。私なんかには真似できません。何より、誤審をした審判員が一番救われたでしょうね。いや、もっと辛くなったかも知れませんが・・・。

それにしても、どんな世界にもハートがある人っているものですね。
Posted by poohpapa at 2010年06月09日 09:49
ガララーガ投手の態度は本当に立派でした。私も本当に爽やかな気持ちになりました。

が・・・

以前私はプロテニスプレイヤーのジョン・マッケンロー選手のファンでした。ダンロップ製の同選手モデルラケットを使用したりw。

ライバルのJ.コナーズ、B.ヴォルグが紳士的な選手であったのに対し、悪童マッケンローは毎試合審判に対し悪態ばかりついてましたよね?
"Fuck Yo○!"とか"Son of a Bitc○!"とかw。

でも私のようなファンが数多くいたのも事実です。それはやっぱり彼の強さが本物だったからだと思います。ウィンブルドンでのヴォルグとの死闘はテレビにかじりついて観たものです。

良くも悪くも、かなり個性的な人物だったと思います。
Posted by バンブー at 2010年06月09日 21:06
バンブーさん、こんばんは

私も含めて、日本人は判官びいきなので、こういう潔い選手、スポーツマンシップを持った選手がとくに好きなんだと思いますね。

マッケンローは私もコナーズやボルグより好きでした。弱いくせに文句ばっかり言ってるのなら好きにはなりません。それに、どこか憎めないところがありましたよね。観客も時にブーイングしてたりしても乗せられてましたし。テニスの上手い悪ガキ、って感じで・・・。競技種目によっても「抗議OKかどうか」違いがあるものでしょうね(*^^)v

で、抗議の話から外れて、ちょっと、いえ、大幅に脱線を・・・^_^;

昔、プロレスの世界、それこそ力道山が全盛時代に「吸血鬼」と恐れられたフレッド・プラッシーという選手がいました。相手選手の額に噛み付いて血が滴り落ちるのを観た人がショック死したりしましたが、ではプラッシーが反則だけで勝負するような単なる悪役レスラーだったのか、と言えば大間違いで、実は反則などしなくても力道山と互角に渡り合える実力の持ち主でした。元々はアメフトの選手ということで相当にタフでしたね。そういう本当に実力のある選手がヒールに徹しているのは尊敬に値しますね。で、そのプラッシーですが、リングを離れると大変な紳士だったといいます。数年前に亡くなりましたが寂しかったですね。

さらに脱線しますが、本当にお馬鹿さんが素のバカぶりを出すのと、賢い人がバカを演じるのでは全く違いますよね。私はクイズ番組で珍回答を連発するおバカタレント、好きではありません。

って、私は何が言いたかったんだろ・・・(爆)
Posted by poohpapa at 2010年06月09日 21:49
世紀の大誤審によってガララーガ投手の完全試合はガラガーラと崩れた…
あ〜あ、折角の良い話を
|||(-_-;)||||||



谷口浩美氏の走りは、はっきり言ってカッコ悪いと思ってたんです。
あの『いや〜、コケちゃいました』発言は、私が観た感じでは、と断って置きますが、
内心の悔しさを出さずに、飄々とした雰囲気で発言されていた様に記憶していて、
それ以来、彼の、首をかなり傾けて走る姿勢を、とても愛らしく感じる様になってしまいました。
金が狙えたのに、アクシデントに巻き込まれて逃してしまった悲壮感や涙が無かった事は、

爽やかですらありました。とてもあんな風に受け答え出来るもんじゃ無いと感心しました。


ガララーガ投手…茶化してしまって大変申し訳御座いませんでした
m(_ _)mヘヘー
Posted by 街のクマ at 2010年06月10日 04:45
クマさん、おはようございます

その競技でトップクラスまで行っている選手にとって、オリンピックでの金メダルは目標でもあり夢でもある、と思うのですよ。4年に一度の晴れ舞台で表彰台の一番高いところに上るのは悲願とも言えるものでしょうね。ましてや、自分が金メダルに一番近いところにいて、そのために厳しいトレーニングに耐えてきて、国民の期待を一身に受けて、ですから、どんなに笑顔でいたとしても悔しくないワケがありません。それを「コケちゃいました」とサラッと言えるのは凄いことです。谷口浩美氏、走り方としてはカッコ悪いフォームでしたが、人間としては最高にカッコいいですね。

ガララーガ投手にしても、ノーヒットノーランではなく、大リーグでそんなには達成されることがない完全試合だったのですから心中は穏やかではなかったことでしょう。だから凄いのです。

私もふだん、儲けそこなったとしても「カネなんて、また稼げばいいだけのこと」と言い切っていますので、ガララーガ投手や谷口浩美氏と同じレベル・・・・・、なワケないか(爆)
Posted by poohpapa at 2010年06月10日 06:42
暗いニュースが多いなか、近年まれに見る美しい話だと感じました。

この話を読んで、漫画『 MAJOR 』(満田拓也)を思い出しました。私もこの手の話に弱いもので、自身のブログで紹介したことがあります。

<引用開始>

−− プロスポーツであるメジャーリーグは実力第一、能力主義だと思われているが、実はそうではない・・・・・・・・・。

 豊かな人間性、すなわち強調、信頼、礼節、情熱、意欲それらすべて兼ね備えていない者は、決して技術があっても真のメジャーリーガーにはなれない!

 国民から尊敬され、夢を与えられる−−−そういう人物でなければ決してそこへはたどりつけないんだ。


※ 満田拓也: My First WIDE 『MAJOR』 第19巻 トライアウト, 初版第 1 刷, 340-341,2008

<引用終了>

 人間、「美しい行動」は、きっと正しいのだと思います。できうる状況というのにも限りがありますが、できるだけ美しい行動を心がけたいものです。

※参考
どんな環境でも。
http://colorado-bulldog.way-nifty.com/if_i_needed_someone_to/2008/07/post_37c4.html
Posted by コロラド at 2010年06月13日 19:23
コロラドさん、おはようございます

返信の順番がぜんごしてしまいまして相すみません。

ご紹介の記事、拝見いたしました。いいお話ですね。

<<豊かな人間性、すなわち強調、信頼、礼節、情熱、意欲それらすべて兼ね備えていない者は、決して技術があっても真のメジャーリーガーにはなれない!

これは激しく同意ですし、そうあって欲しい、と思います。こう言ってはナンですが、メジャーリーグには「野球しか出来ない人」でなく、日本の文武両道よろしく球場を離れても立派に通用する学識や資格を持っている選手が多くいて、慈善事業にも積極的に参加しているし、ファンを大切にしていて、本当に凄いと思います。

ふだん偉そうなことを書いてる私も、「美しい行動」に反した行動をとることが多々あって、ちょっと気をつけなければ、と反省しました。

「正しい行動」でなく「美しい行動」という表現が素晴らしいですね。

いい勉強をさせて頂きました。有り難うございました。

Posted by poohpapa at 2010年06月14日 08:39
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