2006年05月09日

アメリカの弁護士報酬と懲罰的賠償

下の記事に関連して、ちょっと気になったので、アメリカの「弁護士報酬」と「懲罰的賠償」について調べてみた。


書き終えて、何度も読み返してみて、自分でもナンか納得いってないんだけど、見切り発車でアップしてしまう^_^;



いろんなサイトを覗いてみたが、弁護士報酬は相当に幅があるようだ。成功報酬として少なくて25%、多い場合には75%までが弁護士の懐に入る。日本のように、交通事故で無過失で死亡してもせいぜい1億程度という事案など少なく、今回のセクハラ裁判のように懲罰的賠償が加算された場合には、仮に弁護士に75%持っていかれても、親子三代死ぬまで遊んで暮らせるほどの賠償金が手に入ることになる。あ、勝てば、の話ではあるが。

この懲罰的賠償、というのが日本人の私にはよく理解できない。

実質的な賠償額は2割以下で、8割以上が懲罰分とのことで、ならば懲罰分は誰が受け取ることになるのだろうか。社会的な制裁、というなら国庫に入らなければ合理性が無い、と思えるが、実際どうなっているか、までは判らなかった。(今後もしつこく調べるつもり)


ちなみに今回のセクハラ訴訟以外の過去のケースも調べてみた。

最も巨額な判決になったものでは、フィリップモリスの例がある。

私はタバコが大嫌いで「この世からタバコなど無くなれば良い」と常々思っているが、そんな私でもフ社に下された判決「懲罰的賠償額17兆円」には呆れている。17兆円という額は、ちょっとした国の国家予算を凌ぐし、だいいち、さんざん税収入の優等生として利用しておきながら、皮肉なことにタバコのポイ捨てよろしく見限るワケで、タバコ嫌いの私でもフ社に同情してしまう。理由はともかく、その判決が後に撤回されたのは当然だろう。

フ社は他にも多くの訴訟を起こされていて、私が経営者なら「やってらんねえ!」と机でもひっくり返したいところだ。多くは「タバコは有害と謳ってなかった」ということを根拠にしていて、個人で3600億円を勝ち取っていた裁判もある。

これ、フ社が長年原告の口をこじ開けて無理やりタバコを吸わせていた、というなら解かる。吸ったのは本人の意思であって、「吸わない」こともできたのである。しかも、この原告の場合は13歳から吸っていて、とのことだから、オイオイ、である。

こんなのは買春で性病をうつされた男が娼婦を訴えるようなものだ。喫煙者はタバコの味を楽しんだのだからまだいい。非喫煙者は、嫌いなタバコの臭いを洋服に沁み込まされて、尚且つ副流煙の被害に遭っている。社会的な制裁というなら喫煙者も受けるべきだろうし、補償は非喫煙者にこそされるべきだと思う。


記憶に新しいところではマクドナルドのコーヒー訴訟もあった。

79歳のお婆さんがその御歳で車を運転し、ドライブスルーで買ったコーヒーを飲みながら運転しようとしていたのだから、「お婆ちゃんの過失は2割、(熱すぎる?コーヒーを販売した)マックの過失が8割」ではなく、どう考えても「お婆ちゃんの過失が10割」だろう。


今回のセクハラ裁判で原告が勝訴した場合、減額されたとしても、それでも懲罰的賠償が加算されて莫大な賠償金を得ることになる。どなたかも書いておられたが、「それ程の賠償を課すなら、民事でなく刑事で裁くのが相当」だと私も思う。


話が相当に脇道に逸れたが、

私はここでアメリカの懲罰的賠償制度の是非を述べるつもりはない。アメリカの弁護士が強盗もどきの報酬を得ていても、アメリカの企業が裁判によって傾いても、正直どうでも良い。

私が重視しているのは以下のことである。

これは制度以前の問題で、そんな巨額訴訟を妥当なものである当然に認識して訴訟を起こすのは如何なものか、と思うのである。
そんなベラボウな訴えを起こす「人間」に呆れているのだ。

私は「制度の問題」ではなく「心(価値観)の問題」として捉えている。

そういう制度を「当然の権利」として主張する人は、えてしてふだんから相手の立場や事情には関心を持たなかったり否定するもので、そういう人が増殖していく世の中になることも懸念している。

もちろん懲罰的賠償制度には利点もあるし、制度として存在しているのだから、それも当然の権利として行使することは間違いとは言えない。だが再三言っているが、物事には相場というものがある。それを、「日本とアメリカでは相場が違う」、と言ってしまえばそれまでの話。「これで良し」と思える人間なら、お友達にはなりたくない。

本人がこういう問題で提訴する時点で、言わば自動的に「懲罰的賠償」がセットになってくるのも、控えめな額では弁護士も受けないであろうことも、死ぬほど悔しい思いをしていたのも解かる。提訴したのだから原告は「それで当然」という価値観だろうが、安く見積もってもこのセクハラ被害の原告の取り分が「事故死数人分の賠償額」になることを何とも思わないものだろうか。これは日本で暮らしている日本人の価値観に過ぎないのだろうか。







(余談)

もし、私の娘がアメリカに暮らしていて、セクハラを受けて裁判を起こすなら、私は娘にハッキリ言うだろう。
  
「しっかりブン獲って、カネが入ったらお父さんに少しおくれ!」

いやホント、絶対そう言うと思う。そうならない為にも、「物事の相場」を正しく理解する、ということは大事なんだろう。





って、これじゃ言いたいことが伝わりそうもないから、後日、修正するかも^_^;
posted by poohpapa at 08:39| ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする