2012年02月23日

こんなお客さんばかりなら蔵が建つんだけど・・・

私の携帯に、「先日お世話になったHですけど・・・」と電話があった。呼び出し音もかろうじて聞こえるぐらいの喧騒の中で出たので相手の声はよく聞き取れない。それでも「何時ころ事務所に戻られますか?」と訊かれたので「5時ごろです」と答えて、ご来店を待った。

やってきたのは去年の暮れに娘さんの駐車場を紹介させて頂いたHさんであった。その駐車場は当社が管理しているものでなく他社で管理している。契約には管理会社まで同行したが、私がしたのはそれだけ。

その後も「もう一台必要になったので」とお電話を頂き、うちを通してくださった。そんな回り道をしなくても以前に借りたA社に直接行けば話が早いのだし、ほとんどのお客さんはそうするものだと思う。

駐車場の仲介料は折半ではあるが、たとえ5千円でも当社にとっては有り難い。軽自動車のガソリンを満タンにして「お釣り」がくる額だから馬鹿にできない。Hさんはご自分でも商売をしていらっしゃるからそういうことはよくご存知なのだ。元々は大阪のご出身で、お母様は不動産業を営んでおられるとか・・・。

ご自身はご主人と離婚後に「商売をするなら東京で」と、知り合いなど誰もいない東京に出て事業を興したのだが、お話を伺うと「いろんな協力者」を得ているのが分かる。不義理をしないから、なんだと思う。

「いろんな人がいたわよ」と私にしみじみ話してくれたうちの一つのエピソードが・・・、

「会社を潰しちゃった取引先の社長がいて、周りは誰も彼も離れていったみたいだけど、私は『あの社長は大事にお付き合いしたい』と考えて毎年お中元もお歳暮も送り続けたの。うちの社員は全員『無駄だから止めてもいいのでは』と言ってたけど、私が『いいからリストから外さないように』って言って毎年送ってたの。そしたら、その社長が別の事業を興して大成功してね、『私が苦しかった時に離れていかなかったのはあなただけだから、今度は私が協力する番。何かあったら遠慮なく言って欲しい』と言ってきてくれたのよ」、とのこと。なるほど、Hさんの周りにたくさんの協力者(ファン)がいるのが頷ける。

Hさんは「経営者」ではなく「商売人」なんだろう。ふだん私が同業者などの経営者を見ていて、「ああ、この人は経営者ではあるけど商売人ではないな」と思える人は大勢いる。いや、圧倒的に比率が高い。

経営者というのは「採算が合うかどうか、どれだけの利益が見込めるか」しか考えないが、商売人は「ここで損をしても後でどれだけの利益に繋がるか」を考えるもので、当然に不義理などしないしハートがある。社長が経営者である会社はよく潰れるが、社長が商売人である会社はなかなか潰れない。

Hさんはこうも仰る。「私は第一印象で全て決めてるの。第一印象が悪ければもう付き合わないの」と。

ということであるなら、私はHさんのお眼鏡に適ったことになるんだろうわーい(嬉しい顔)

既にいくつかの事業を展開しているHさんが今回来店されたのは、新しい事業の為の事務所探し、であったが、私はHさんに「いっそ不動産業に進出しませんか?」とお勧めした。賃貸向きではないと思うが、開発や分譲、地上げなどには頗る向いているように思うし、きっと成功するだろうから。

Hさんみたいなお客さんばかりなら当社も蔵が建つことだろう。少なくとも、住宅ローンなどアッと言う間に完済してしまうに違いない。あと10人くらいHさんみたいなお客さんがいて欲しい(強欲^_^;)

Hさんが大成功してくれたら当社とも別の付き合いが始まる。それはきっと大きな発展を見ると思う。

いや、そうなったら私は店を畳んでHさんの会社で雇ってもらおう・・・。今、ほとほと疲れているからたらーっ(汗)
posted by poohpapa at 07:27| Comment(0) | お客さん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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