2012年03月18日

全宅の公益法人移行について思う

この件に関しては、他の記事の中でも度々触れているが、整理しておきたい。


うちも加入している不動産業者の組合「全国宅地建物取引業協会」が、4月から、これまでの社団法人から公益法人に替わる・・・、なんとも不可解な話である。

そもそも公益法人になることに必然性があるのか。協会は組合員(不動産業者)の為にあるもので良いではないか。私は食べる為に不動産屋という仕事をしている。その結果としてお客様に喜んで頂いたり社会に貢献することはあっても、公益性を最優先で仕事しているワケではない。会員業者に対する「公益法人に移行することで何が変わるのか」という説明も不充分である。末端の業者には何も説明が無いのだ。

穿った見方をするようだが、幹部が退任後に貰う勲章の等級が変わるだけではないのか。公益法人移行など「全米ライフル協会」が「全米銃器犯罪被害者協会」に看板を掛け替えるがごとき欺瞞に思える。

もう一つ、公益法人になることの真の狙いは「国交省の天下り先を新たに設ける為」とも聞いている。この話はそれが目的で国交省が主導して進められたものだという。民主党政権は「天下り根絶」もスローガンにしていたハズだが、こんなのを見逃しているようなら本当に「やる気」だったものか疑わしい。

公益法人への移行で、昔の漫画に出てくる「囚人(我々)の足に鎖で繋がれた鉄球の錘」が不必要に今より更に重くなることにならないか、私は危惧している。まあ間違いなくそうなるだろう。


私が務めていた都宅協立川支部の広報委員会の予算も、全宅の法人格が社団から公益に移行するのに伴い、今期から今までの年間120万の予算から60万に削減されることになった。その分は、より公益性が高い(と思われる)相談委員会などに配分されるようだ。どうも、上(本部)からの指示らしい。しかも、広報委員会そのものも総務委員会の傘下に入ることになって委員会としては存在しなくなるようだ。

そもそも相談委員会は最も活動資金を必要としない委員会である。街頭で無料不動産相談会など開いても場所代は掛からずに確保できるし、必要なのは人件費(全くのボランティアではなく日当が出る)と、配布物くらいのもの。なのに公益性という体裁を整えるために「いかにも」という委員会の予算を増やし、広報委員会や会員の福利厚生の為の厚生委員会の予算は削減する・・・、意味不明で到底納得いかない。

たしかに、現在の広報委員会は会員(不動産業者)向けの会報誌を発行することが職務になっていて、一般消費者に向けての広報活動はしていないが、それは私が広報委員になった時にも「現在の広報は半分の役割しか果たしていないのでは。広報というからには一般消費者に向けての活動も必要ではないか」と指摘している。本来なら広報委員会こそが「公益」に適う役割を担っている、と思うのだが・・・。

今期からの予算60万のうち10万が会員向けに使える予算、残り50万で消費者向けの印刷物を発行せよ、とのお達しだと言うが、10万ではタブロイド1枚で発行するのもキツイし、50万あっても消費者に配るほどの印刷物は作れない。上が現実が解かってなければ下はやる気を失くすもの。執行部が「それで当然」だと思っているなら感覚がズレているし、おかしいと思っても何ら反論せず黙って従っているなら、執行部からして「無能なイエスマンの集まり」だと判る。ま、どちらにしても無能であることに違いないが。

その昔、「フロントがアホだから野球ができん」と言って引退したプロ野球選手がいたが、「執行部がアホだから広報委員などできない」と私も言いたいくらいで、だから私は「もう降りよう」と決めた。


それと、頭の固い幹部連中は「立派な組織図」を作ることを喜ぶ輩が多い。それにより、組織図の中で上のほうに位置する自分自身が「偉くなった」気になれるから、であろう。肩書や役職が付くことで「自分は偉くなった」と勘違いしている者も明らかにいる。理事だ副支部長だといったところで「皆の代表者」であるに過ぎない。本来なら無役の一般会員より一段下がるくらいの謙虚さが無ければならないもの。それが、いつの間にか「自分たちが支部を牛耳っている」と優越感を持つようになっていのであろう。もしも執行部の人にそう指摘したなら全面的に否定するだろうが、必ずある。だからこそ、不正な支部長選挙を仕組んでも平気でいられるのだし。きっと「それが会員の為だった」などというバカな言い訳をするだろう。

社団法人の幹部でいるより公益法人の幹部であることのほうを喜ぶ役員も多いだろう。彼らの頭の中には「会員のこと」なんて何もない。元々そうだが公益化で更にそうなる。会員にとっては、そこが問題だ。

我々の業界団体が「どうしても公益に適う役割を果たしたい」というなら別の団体を作ったほうがいい。でないと、どうしたって矛盾が生じる。先に述べたように、我々の業界団体は営利を目的とした業者の集まりであって、元々が公共の利益を目的としたものではないからで、本来は全くベクトルが違うもの。

消費者のお役に立って信頼を得たいなら、我々には先にすべきことがある。内容が伴ってないのに先に公益法人に看板を架け替えさせて「皆、こっちに進め!」と言うのでなく、日常の営業活動で消費者から十分な信頼を得てから替えるのでなければならない。今、不動産業者の多くは「公益法人」の名に反する行為を平然と行っている。近いうちに記事にするが、そんな実態を国交省が知らずに「公益化」を進めたとしたらとんでもない誤りで、知っていて、自分たちの為に見逃しているなら職務怠慢どころの話ではない。

不動産団体の公益化なんて「まやかし」もいいところ。中にいる業者が言うのだから間違いない。




posted by poohpapa at 07:10| Comment(3) | 宅建組合の行事と活動 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
>社団法人から公益法人に替わる

のではなくて、これまでの社団法人が「公益社団法人」と「一般社団法人」のどちらかになる、ということなのでは?

「公益社団法人」は優遇税制が適用されますが、「公益目的事業比率50%以上」が基準になるのでなかなか難しいと思います。
Posted by ピーちゃんの身元引受人 at 2012年03月18日 10:00
たなぼたさん、おはようございます

その、「公益目的事業比率50&以上」が基準になる公益社団法人に替わる、ということなんですよ。だから私は「おかしい」と言っているのです。加入している業者は公益を目的としてなどいません。「50%以上は生活保護や福祉のお客様を対象にして商売する」なんてことは出来ない、というか有り得ない話でして・・・。

そういう業者が何万社も集まって作った宅建業協会が「何をすれば公益事業50%以上になるのか」、そして我々加入業者にとって、どんなメリットとデメリットがあるのか、といった検証も十分にされておらず、何ら説明もありません。結果報告だけですね。総会で決めたんだから、と幹部は言うでしょうけど。

優遇税制の適用も、会員のメリットにはならないでしょう。その分だけでも会費が安くなる、なんてこともないでしょうし。浮いた分は公共の利益のために使いなさい、てことになるのがオチですね。誰がそのメリットを享受することになるのか知りたいところです。

それは「末端の会員業者に説明したって解からないだろうし、どうせ関心が無いだろう」ということかも知れませんが、誰か「国土交通省に対して異議を唱える人間はいなかったのか」と思われてなりません。実は、千葉県の全宅は態度を保留しているようです。ただ、全国組織が「公益に替わる」というのであれば、抵抗はできないかも知れませんが。

幹部だけがいい思いをして、末端業者は踏み台にされる、そんな気がしてなりませんね。

Posted by poohpapa at 2012年03月18日 10:29
すみません、補足です。

<<これまでの社団法人が「公益社団法人」と「一般社団法人」のどちらかになる

つまり、社団法人が2種類に分かれて、宅建業協会は「公益法人」を選択、ということではないのです。
Posted by poohpapa at 2012年03月18日 10:42
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