2006年11月03日

弱者からの気配りも必要では

以前、同様趣旨の記事を書いたことがあって、こういう記事は誤解を受けやすいものなので、アップするには勇気も要るが、出すことにする。文章の上っ面だけをお読みにならないよう願っている。



グランデュオの中華街のレストランでランチをとっていると、店の中ほどに座っている3人連れの家族の一人が、いきなり奇声をあげた。かなりの大声だったので私も驚いた。何回も周期的に、である。どうやら障害をお持ちの方と、そのご家族のようだった。

お店の人は、慣れているワケでもないだろうが、とくに気にしている素振りはなく淡々と仕事をこなしているのだが・・・、

ちょっと気になった。

一緒にいる母親と思しき年配の女性は、店に入る時に店側に事情を説明して了解を求めているのだろうか、と。

私たちはピーク時をずらして行ったので空席はたくさん有ったから、事前に母親がお店の人に事情を説明したなら、ど真ん中の席には通さなかったであろう。事情を説明しないまでも、母親は店や他の客に配慮して「隅の席でお願いします」、と言うべきではないか。

障害をお持ちの人の為に、そうでない人が「より多く何らかの負担をする」、ということは構わない。だが、「今はバリアフリーの世の中になっているのだから、いちいち気を遣わなくてもよい」、ということにはならないものだろう。

もし私が、この店で食事しようか他の店にしようか迷っていて、店の中からそういう奇声が聞こえたなら、申し訳ないが「気になって落ち着かないから他の店に行こう」、となったと思う。

ほとんどの客は、入る前に店の中を覗いて「空席や雰囲気の様子」を窺っている。私でなくとも「事前に判れば逃げてしまう」ものだろう。悪意は無くても、一種の営業妨害と言える。

「そういう人は外食するな」、と言っているのではない。車椅子の人なら多少通路を塞いでも大して迷惑を掛けることも無い。だが、奇声は違う。正直なところ、気になって、料理の味が判らなかった。

そういう障害をお持ちの方が、一般の人と同様に「何も気にせず、不自由なく暮らせる社会」になれば素晴らしいことではあるが、それは「障害をお持ちの方からの理想」であって、現実には無理である。それを推し進めると別の不公平も生じてくる。「障害を持つ人は、社会の隅で小さくなって生きろ」、と言っているのでもない。自身の立場や状況を理解して、逆に、障害を持たない人に配慮することも必要なのでは、と言っているのである。


同じような光景は、デパートの物産展でも目にする。最も混雑する初日に、車椅子の人やベビーカーで子供を連れてくる母親がいる。絶対に初日でなければならない、ということも無いだろうし、混雑するのは判っているハズで、互いに危険でもある。日にちや時間をずらせば空いているのに「お構いなし」である。とくに、乳幼児の場合はベビーカーではなく「おぶい紐」「抱っこ紐」で来るとか、子供の安全の為にも工夫すべきなのだが、何も考えていない。と言うより、「自分が楽をする」ことしか頭にない。

私がもし車椅子で生活していたなら、初日の物産展には行かないし、街に出る時には比較的人通りの少ない時間帯を選ぶ。小さな子供を連れて外出するなら状況に応じてベビーカーおぶい紐を使い分ける。奇声をあげる障害を持っている人の親なら、お店の人に事前に声を掛けたり他の客にも配慮する。

社会で過剰に「平等だ」「バリアフリーだ」「弱者救済だ」「人権だ」などという声が蔓延すると、逆に、多くの人にとっては暮らしにくくなる一面もあるだろう。街を歩いていて私は、「車椅子の人」から「はい、どいて!どいて!」と言われているような気分になる時もある。

「障害を持つ人」「持たない人」が、社会で気持ち良く共存する為には、弱者からの「気配り」も必要ではないか。



お断り

今は「障害者」という言葉も使わないようになっているのだとか。なので、「障害者」「健常者」という表現でなく、「障害をお持ちの方」「そうでない方」、という回りくどい文章になっています。私の思い違いで、「障害者」という言葉が良くないのでなく「障害」という表現が良くないということだったかも知れません。だとすると、「障害をお持ちの人」などと表現しても意味が無いことになってしまいますね。単に「丁寧に言ってるだけ」ですから。

前に書いた気もしますが、テレビで「座頭市」を観ていて、ヤクザが座頭市に「やい!どメクラ!」と叫ぶ台詞にピー音が入っていました。私は「過剰反応」だと思っています。というのも、目の見えない方、「座頭市」は観ませんでしょう。仮に観た(音だけ楽しんでいた)としても、ピー音の部分の台詞が元々は何だったのか直ぐ判る話です。そういう不自然な配慮や加工は、むしろ不快に思えます。その「どメクラ」が目あきの悪人どもを懲らしめる話なのですから。
posted by poohpapa at 05:45| つらつら考えること | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする