昔から「新聞は、インテリが作ってヤクザが売る」と言われているが、全くその通りなのだ。「新聞勧誘員はヤクザ」だと言っているのではない。「ヤクザもどき」だと言っているのである。
以前、うちの管理物件に知り合いの業者から、「ここの会社の人、うちでもよく入ってもらうけど、絶対間違いないから大丈夫」と申し込みが入ったので、「だけど、この人、新聞勧誘員でしょう」と聞くと、「違うわよ、広告の製作とか企画やってる人なの。本当に間違いない会社だし、今までも一回も事故なんてないから」とのこと。
家主さんと相談して、「新婚での入居という事もあるし、業者もそこまで言うなら」、ということで契約に。最初の月の家賃は契約時にもらっていたが、後はハナから滞納になってしまった。
催促してもなかなか払ってこないので勤め先に電話すると、まさに新聞勧誘員を束ねている店(新聞販売店と委託契約を結んで、取ってきた購読契約を各販売店に売る会社)。で、当の本人も新聞勧誘員だった。申込書の記入内容も業者の言葉もウソだったのだ。
私の問い合わせに店の経営者は、「俺もよオ、200万もあいつに貸してんだよ。どこ行ったか俺も知りたいくらいだよ」と言っていたが、それだけ貸していて、まんまと逃げられるほど新聞契約獲得会社は甘くはない。なんと言っても「ヤクザもどき」である(爆)
「就職時に金を貸し付けておいて、少なくとも返済が完了するまで束縛してコキ使うもの」だと、以前に新聞販売店で賄(まかない)をしていたお客さんから教えられた。後で分かったことだが、やはり本人はまだその店に所属していたようだし、あちこちから借金もしていたようだ。
紹介してきた業者の担当者に電話すると、「あらそう、違ってた?ごめんねー、今度から気をつけるから許してね」だと。確信犯である。知っていて手数料の取り逃げをしたのだ(いつか殺してやる!)
殺しはしなかったが、「○○不動産からの入居申込みは要注意です」というFAXを近隣の同業各社に流してやった(爆)
何とか本人を電話で捕まえて、滞納していた半年分の賃料の督促をすると、「明日の午前中までに必ず振り込むから」と言う。
だが、その日の深夜、夜逃げをしてしまった。嫌な予感もしていたので、真下の部屋に住んでいる入居者に、「夜中に荷物を出すような物音がしたら、私の携帯に電話してください」と頼んであって、電話が入って直ぐ駆けつけたが既に逃げた後だった。どうやら店の仲間が手伝っていたようだ。
他にも、レンタカーの半年分の代金180万も踏み倒していたり、知人の名前で携帯電話の契約をして、料金未納で止められると別の知人の名前を借りて契約する、ということも繰り返していた。
夜逃げ後、追跡調査の結果、そいつの女房が都内のパブのホステスをしていることが分かった。私は女に面が割れているので、友人2人に応援を頼んで、深夜、店に潜入してもらったこともあったが、たまたま欠勤していてコンタクトが取れなかった。私はその間、店の外で張り込みをしていた。さながら「麻薬Gメン」の気分である。結局、飲み代が持ち出しになってしまっただけで終わった^_^;
朝○新聞の本社にも電話して、「新聞勧誘員は登録制で身分証明を所持しているはずだから、現在、この人物がどこの販売店に所属しているのか教えてもらいたい」と言うと、「もぐりでやっている人もいて、そういう人だとしたらこちらでは調べようがありません。悪しからずご了承ください」だと。
それでは身分証明制度の意味が無いではないか。「今はガラも良くなって、指導教育もしていますから安心して契約を」と言っていながら、一方で「もぐり」がいることも認めて放置しているなら、登録制度など何の意味も無いことになる。消費者の「新聞勧誘員は怖い」という批判をかわす為のまやかしである。「ペンの正義」が泣く、というものだ。了承などできるか!

数年後、別の貸家に別の業者から、「職業は新聞勧誘員ですが真面目な人だし、車もベンツに乗っているくらいだから家賃の心配はありません」と、申し込みが入ったが、私の判断で断ってしまった。
今後も、私が新聞勧誘員に部屋を貸すことはない。
私には審査を一存で通す権限は無いが、断ってしまうことはできる。もちろん、もう朝○新聞はとらない。
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