2004年03月23日

引越し(転入)のご挨拶は

近頃は引っ越してきた人がご近所に挨拶をする、ということが少なくなってきた。引っ越していく時も、「お世話になりました」、と声をかけなくなっている。時には、いつ越してきたのか、いつ出て行ったのか、全く分からないケースもある。世知辛い世の中だと思う。

引越しの挨拶なんて「前世紀の遺物」みたいになって忘れ去られようとしているので、ちょっと紹介しておこうと思う。地域によって習慣が違うことも有り得るので、これがベスト、という訳ではない。

先ず、引っ越してきたら、いつ挨拶に行くべきか、というと、運送業者が荷物を運び終えたら開梱する前に済ませたい。ダンボールを開けて片付けを始めるとタイミングを逸してしまう可能性がある。後で触れるが、先手必勝なのだ。
引越し作業中に、明らかに同じアパートの住人と思える人に会ったら、「お邪魔しております。○○○号室に越してきました○○です。よろしくお願いします」、と必ず声をかけること。間違っていても良いから声をかけること。

挨拶をする対象は、アパートやマンションであれば両隣と上下、貸家なら「向こう三軒両隣」となる。1フロア3世帯の端の部屋に入居するなら隣の先隣にも挨拶した方が良い。これから廊下でいつも顔を合わせることになるから。全部で6世帯くらいの標準的なアパートなら、全部に挨拶しておくのがベターである。結果的に、子供の年齢が近かったりで、挨拶を抜いたお宅と一番仲良く付き合うことになった、ということは良くある。

引越しの挨拶は「手ぶら」でもかまわないが、それでは行きにくければ、せいぜいタオル1本、石鹸3個入りセットくらいで良い。昔は、「葉書10枚」、というのが相場であった。
ただし、家主さんには、そうはいかない。最初だけ、菓子折りを持って挨拶に行っておくのが無難だ。自分が留守にしている間に届いた荷物を預かってくれていたり、何かトラブルがあった時なんか、顔を合わせやすくなる。現に、私はよく家主さんが、「そういえば、○○さんは、引っ越してきた時にもちゃんと挨拶に来てくれたわよね」、と言うのを聞く。その入居者が越してきたのは5年も6年も前のことだが、実によく覚えている。実際、家主さんは「根に持つタイプ」が多い。最初の印象がず??っと続くから恐いし、楽でもある(笑)

家主さんは同じ敷地に住んでいるとは限らない。離れている場合、私はお客さんに、「家主さんは近所ではありませんから、契約書を届ける時にでも、私から、○○さんがよろしくお伝えくださいとおっしゃってました、とお話しておきましょう」、と言うようにしている。実際には借主からそんな気の利いたことを言われたことはないが、それで快適に暮らして頂けるならお安いご用である。もちろん、入居者から挨拶の電話を入れられればそれに越したことはない。
契約した管理会社に「家主さんへの挨拶はどのようにしたら良いでしょう」、と一応尋ねてみるのも良いと思う。まさかに、「だったら宅急便で菓子折りを送ってやって」、とは言わないものだ。

さて、ここで、大事なポイント。
もし、挨拶に行って、そのお宅が留守だったらどうするか、という問題。

答えは、「必ず、メモを置いてくる」、である。
「○○コーポ○○○号に越してきました○○と申します。引越しのご挨拶に伺いましたがお留守でしたので、また改めさせて頂きます」、という文面がベスト。これで、改めて行く必要も無くなる(爆)
後でまた行こう、と思っていても、行く前にバッタリ会ってしまうことがある。そうすると、向こうは、「何だ、挨拶に来なかった奴だな」、と誤解してしまう。メモを残してくれば、「ああ、こないだはせっかく来てくださったのにすみませんでしたね」、となる。これが、先手必勝、ということだ。

入居者間のトラブルは、「最初の挨拶」で意外と防げることも多いので留意されたい。

でもなあ、何でこんなことまで俺がイチイチ言わないといけないんだろ・・・・・
この記事へのコメント
引越しの際、挨拶に行くと、持参した石鹸も「貰えません」
と断られ、インターフォンでしか応対してくれない方が
過去に一人(女性)いました。昼下がりだったので、
寝起きではない筈ですが、
(お友達にはなれないな・・)とすぐ判断しました。
「昔は葉書10枚」!勉強になります。これからも色々教えて
下さい。
ついでにと言えば失礼なのですが、
私の例みたいに女性が只で貰える物を断る事情を推測して
いただけたなら嬉しいのですが・・・
私の推理では
1 不倫していて挨拶に応える事が出来ない状況だった(爆)
  (自分なら居留守を使う)
2 出かける前、化粧の途中で顔を見せられない。挨拶の土産  だけ受け取る事は出来ない
3 引越し挨拶を偽った「新聞の勧誘員」に
  過去にエライ目にあった(爆)(んなアホな!)   
自分の納得出来る答えが思い当たらず、気持ち悪いのです。    
Posted by 街のクマ at 2004年03月23日 09:02
こんにちは
単に、人付き合いが苦手なだけ、だと思いますよ。
けっこう、そういう人、いるようです。
割り切って付き合う(付き合わない)よりないでしょう。
いずれにしろ気にすることはないと思います。
Posted by poohpapa at 2004年03月23日 16:01
独身時代にアパート借りて、夜に搬入をおえて挨拶に行ったときのこと。
大家さんには家族全員に引き合わされ,娘さんはパジャマ姿でした。

上の階のひとりだけ明かりはついてるのに会えず、かたづけてると、、、真上のお部屋から励んでいる声が。

そりゃ出てこれないわな。


そんなこと,思い出しました。
Posted by bubu at 2004年03月24日 17:37
よくある話です(笑)
私が独身時代に住んでいたアパートは、隣との境の壁はベニヤ板2枚で、お隣さんは同棲中のカップル。最悪の環境でした。こちらが気を遣って、私が部屋にいるときは大音量でステレオをつけてました。結局、転入の挨拶はしてなかったのですが、逆に転出する時に挨拶に行ったら残念がってくれました。分かるような気もします(爆)
Posted by poohpapa at 2004年03月24日 18:12
はじめまして。FFへんしゅ??ちょと申します。
いきなり拙Blogで、貴Blogを紹介させて頂いた上、ご挨拶にもうかがわず、大変失礼をいたしました。
ちょうど挨拶の話題が出ましたので、この場を借りて手ぶらですがご挨拶に伺った次第です。
人間の生き様を実に巧みに描く記事に感服しながら、過去ログは全部読み終え、続きはまだかと待ちわびるのが日課になっております。ご多忙とは思いますが、どうぞお体に差し支えない程度に楽しいお話を読ませて下さい。これからもよろしくお願いいたします。
Posted by FFへんしゅ??ちょ at 2004年03月25日 19:42
FFへんしゅ??ちょさん、こんばんは。
コメントとご訪問、有り難うございます。遡ってお読み頂いてる由、とても嬉しいです。と同時に、ちょっと恐い気もします(笑)
お言葉を励みに、できるだけ毎日1話のペースを堅持したいと思っています(失敗談なら捨てるほどありますので)。
今後ともどうぞよろしくお願いします。
Posted by poohpapa at 2004年03月25日 20:32
私は、入居時の挨拶は、来られたほうも迷惑ではないかと思い、控えました。
引越しの挨拶と嘘をついて、ドアを開けさせるセールスもいますし、コンビニの袋を提げた、いかにも訪問者を装った不審者(泥棒か?)の訪問もあります。入居挨拶を装ってドアを開けたら強盗だったという話まであります。
私自身、迂闊にドアを開けないというのが当たり前の意識となっていますので、同じ考えの方が増えているのではないかと判断しました。
上の方でインターフォンでしか対応してくれない女性がいたと、書かれた方がおいででしたが、本当に転居の挨拶なのか、わからないので、警戒したのではないでしょうか。私も一人のときは、ドアを開けないことが多いです。でも、いくら警戒心からとはいえ、相手に不快感を与えないような対応の仕方や方法が必要ですね。
Posted by mari at 2004年05月28日 16:21
mariさん、こんにちは

引越しの挨拶だけでなく、ふだん「挨拶」の果たす役割はとても多いと思います。最近は、どのアパートの玄関ドアにも覗き窓(ドアスコープ)やチェーンが付いていますので、引越しの挨拶に来られた場合、先ず、覗き窓からそっと様子を窺うとか、とりあえずチェーンをしたままドアを開けてみる、というのが良いと思いますね。相手に、「中にいるようなんだけど出て来てくれなかった」、と思われるよりいいでしょう。

こちらが転入する場合には、「迷惑ではないか」と気を遣うより、後のことを考えればやはり挨拶に行っておいた方が無難です。たとえ「後で通路や敷地内で顔を合わせても全く気にならない」、としても、です。

ただ、セールスや勧誘の方法が巧妙になって、先ず疑ってかからなければならない世の中になってしまたのなら、それはとても寂しいことではありますね。

そして、mariさんが仰るように、相手に不快感を与えないような対応の仕方や方法というものは本当に必要だと私も思います。

コメント、有り難うございました。
Posted by poohpapa at 2004年05月28日 16:53
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