2004年08月22日

私にとっての「警察不信の原点」

ちょっと、前フリが長くなるのだが・・・、

うちの社長はどういう訳か、あちこちによく財布を置き忘れる。
先月も京都から帰る新幹線の中に現金15万の入った財布を落としている。
かつては北海道を旅行中に、電話ボックスの棚に25万円入りの財布を忘れた。
つい先日も、「華屋与兵衛」で食事をして、席に財布を忘れてきている。

社長の場合、それがいつも手付かずで戻ってくるから不思議である。財布を無くしても本人は、「いやあ、今頃は見つけた人間が、『助かった!』、って喜んでるだろうよ」、と笑っているが、そういう問題ではない(爆)

社長は届けてくれた人に必ず謝礼をする。「もう無いもの、と諦めていたのだから当然」と言う。世の中のルールとして、また法律上も、落とし主に最大20%までの謝礼は請求できるものとなっていて、たいていは一割というのが相場になっているようだが、私は拾って届けても謝礼は受け取らない主義である。たしかに「無くなったもの」と思えば、出てきただけでも儲け物かも知れないが、元々私のカネではないからだ。かつては財布の中の書留郵便の控えから落とし主を特定して家まで届けたこともあるが、それでも一切の謝礼は受け取らなかった。中身は5万円以上入っていて、落とし主は「もう諦めていた」とか。「是非お礼を」、と仰って追いかけてきたが、振り切って逃げた。「俺は、届けたのか盗んで逃げてるのか、どっちなんだ?!」、と自分でも可笑しかった(苦笑)
警察に届けなかったのは、そうすると落とし主が謝礼の心配をすることになるのが分かっていたからだ。自分は謝礼を受け取らないが、もし自分が落とし主なら謝礼はする。

私は、一億円拾って届けて、落とし主が現れなかったのなら、期限が来れば貰う。
国庫に没収されるくらいなら、自分が遣った方が良いと思う。お上は信用していない。

さて、ようやく本題である。

小学3年の時、通学途中に5千円を拾った。今の貨幣価値なら10万円以上だろう。
すぐに学校とは反対方向の警察に届けると、警察官は優しく言った。
「ボク、偉かったねえ。お巡りさんがちゃんとやっておいてあげるから、もし落とした人が現れなかったら、この5千円はボクのものだよ。落とした人が来なかったら、ボクのところに知らせてあげるからね」、と。間違いなく、警察官は「知らせてあげる」と言い、私は今もハッキリ覚えているが、有り得ないことである。もちろん、連絡は無かった。
私には子供心にも、「落とし主が現れることは絶対ないだろうな」、と思えていた。なぜなら、「財布を拾った」のではなく、「お札のまま道に落ちていた」のだから。

その時、警察官はこうも言った。「ボク、今から学校に行くと遅刻しちゃって先生に叱られてしまうといけないから、お巡りさんが学校に電話しといてあげるからね」、とも。
学校に行くと、もう授業は始まっていて、先生に遅刻を咎められた。ワケを話して、警察から電話が無かったか聞くと、そんな連絡は無かった、と言い、まるで私が遅刻のいい訳をしているように言われて、とてもショックだった。その時に、「あ、あのおカネが僕のものになることはないな」、と確信していた。もし落とし主が現れたとして、一割の謝礼がもらえたなら、「お母ちゃんが、『たとえ500円でも助かる』、と喜んでくれるだろう」、と思っていた。あの時の5千円は、その警察官がネコババしたか、最近になって発覚し始めた「組織の裏ガネ」にでもなっていたのだろう。

私は、本来なら先生から褒められるべきところを叱られてしまったのである。
もし、警察から学校にちゃんと連絡してくれていたなら、半年後に5千円の件で連絡が無くても、「ああ、落とし主が現れたんだ・・・」、と思っただろう。
商売をしていて、そういう失敗は自分もよく経験する。電話一本ですむ経過報告を怠ったがために誤解を受け、商談が進まなくなってしまった、なんてことはよくあるのだ。
相手の気持ちになっての気配りが欠けると、纏まる話も纏まらなくなる。

些細な出来事だが、私の警察不信の原点はそこにある。
以来40年以上、この思いは変わらない。
posted by poohpapa at 06:00| Comment(16) | TrackBack(2) | うちの会社、社長、同僚 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
poohpapaさんおはようございます。
以前大型チェーン店にて店長をしていた時のお話です。
私は業務を終え帰宅し、寝ようかとしていた所、携帯に呼ばれました。
「お客さんの忘れ物で、財布なんですけどすごい金額が入ってるようです!どうしましょう?」
慌てた声の主は深夜勤務のバイトちゃんからだった。
すぐ店に出向き事情を聞くと
「泥酔してたお客さんが、テーブルでお会計を済ませて、そのまま忘れた」
との事、私が財布を預かると多分20万ぐらいは入っていた…
派出所に出向き財布を預けてきた。
すると翌日に忘れ主が現れ、警察伝いで謝礼を置いていったそうだ。

「2万円」

私はよくネコババせずに連絡をくれたバイトちゃんに感謝し、その日勤務していたバイトちゃん5名に4千円ずつ渡した。

彼らは大変喜んで、「届けて善かった!」と言ってくれた。そんなバイトちゃんを私は誇りに思った。兎角世知辛いこの昨今で心洗われる思いでした。

私が第一発見者だったらネコババしてたであろう…
Posted by davi at 2004年08月22日 11:46
daviさん、こんにちは

daviさんは「ネコババ」など出来ませんよ(*^^)v
バレるんじゃないか、とビクビクしながら10万ネコババするなら、届けて堂々と1万貰った方がいいですもんね。私の知り合いで、現金がたくさん入った財布を拾って警察に届けて、落とし主が現れて謝礼を1割差し出したのですが、「2割くれ」と要求したのがいます。いくら法律で上限が定められているとは言っても、目一杯要求する品性に嫌気がさして、以降付き合いをやめました。

それにしても、真面目なバイトさんで良かったですね。

コメント、有り難うございました。
Posted by poohpapa at 2004年08月22日 14:12
poohpapaさんこんばんは。
僕は数年前に何回か拾いました。
1回目はかみさんの実家近くのゲームセンターで、レースゲームのハンドルの上に財布がおいてありました。
金額までは確認してませんがかなり分厚かったです。ちょうど正月過ぎだったから、お年玉か?とかも思ってますが。
僕は何の気なしに店員に預けましたが、あとでふとそういえば僕の名前も聞かれなかったし、中身の確認もせずにいたってことは、多分店員が猫糞してるだろうなと後悔してます。ちょっと行った先に交番があるからそっちまで行けばよかったと。財布がちゃんと持ち主に返ってないって事半分、(あさましいけど)謝礼がもらえなかったこと半分で今でも後悔してます。
でも、ほんと持ち主には僕のほうが申し訳ないと思ってます。

で、その後道端で小銭入れを拾って、今度は交番に届けました。で、中身を確認したら沖縄万博の記念硬貨が入ってたりちょっと大事そうなんで、届けてよかった、前回の轍は踏まずにすんだと思ってたら、半年たって現れませんでしたってことで、警察から連絡来ました。ガックリ
Posted by どんたく at 2004年08月22日 18:57
はじめまして。 いつも楽しく拝見しています。

私も小学4年の時、歩道にひらひらと舞う千円札を見つけて交番に持って行ったことがあります。 今となってはどんな警官かは覚えていないのですが、調書を作って控えをもらい、6ヶ月後に無事に自分のものになりました(落とし主が現れるわけないですよね)。 自分の名前の入った書類が何だかかっこいいような気がして、嬉しかったのを覚えています。

今まであまり思い出しもしなかった経験ですが、考えてみると私の警察に対するイメージにいくらかは影響しているようです。 警察の方には、子供には特にきちんとした姿を見せてくれるよう、お願いしたいものです。
Posted by noir at 2004年08月22日 19:13
どんたくさん、こんばんは

最初のゲームセンターの時のは、たぶん店員がガメてますよね、私もそう思います。

最近は、交番に届けたりすると、「落とし主が現れたら連絡しますか?」って聞かれるんですね。「鍵の束」だったからでしょうかねえ。店の前で拾ったのですが、こちらで方法を考えて本人確認などやってミスると嫌なんで、駅前の交番まで持って行きました。「連絡は不要です」、と言ったものの、謝礼云々ではなく、ちゃんと持ち主に届いたかどうかは気になっています。

どんたくさんも、絶対ガメることが出来ない人ですよね(笑)

コメント、有り難うございます。
Posted by poohpapa at 2004年08月22日 19:54
noirさん、こんばんは

いい思い出で羨ましいです。私はもう、警察には嫌な思い出しかないのです。よくテレビのドキュメンタリーなんかでやってる「(地域に密着した)村の駐在さん」みたいな人と接していたなら、私の警察に対するイメージは変わったものになっていたんでしょうけど。

実は、旅行で知り合った警察官のご家族がいまして、その方たちは大好きです。一部を見て「全部そうだ」と決め付けるのは良くないとは思っているのですが(懺悔)

まあ、それにしても最近は警察の不祥事が多いですね。別に、不祥事が増えたわけではなく、表に出たのが増えただけなんでしょう。

私は長男が小さい頃、嘘をついたので叱る時、「嘘をつくような人間は、将来警察官にしかなれないよ!」、と叱ったことがあって、長男が「それだけはイヤだ!」、と泣いたことがあります(爆)
ホント、滅茶苦茶な親なんです。というか、それほどまでに信用していません^_^;

コメント、有り難うございます。これからもよろしくお願いします。
Posted by poohpapa at 2004年08月22日 20:09
poohpapa様こんばんは
警察官には「良い警察官」と「悪い警察官」がいまして、、(爆)
私の知人の警察官はとても素敵な方です。
ただ小学生の頃知り合いの叔父さんに自転車借りて
乗ってたら、年配の警察官に呼び止められて
「盗んだんじゃないのか?」
「住所と名前を言いなさい」と犯人扱いされて
とても悔しい思いをした事はあります。

あと22、3才の頃町の公衆電話で話してたら
酔っ払った若者が青い顔して「電話機の上に財布があっただろう?」
と詰問口調、、、
「そんなものは絶対になかった!」と目を見て言ったのに
猜疑心丸出しで睨むんですよ??腹立つ!
その時、過去の嫌な警察官の思い出が沸々と・・・(怒)

要は人間が警察官をしている限り
絵に描いたような「正義の体現者」は現れないって、、、
教育というか、、、一歩間違えば取り締まられる側にいた
ような方も多いらしいのは、公然の秘密だそうな・・・
あ、私は何を口走ってるのだろう
難しい意見は、私には不向きネ・・・
Posted by 街のクマ at 2004年08月22日 21:38
クマさん、再びこんばんは

どんな職業でも、「良い人」も「悪い人」もいますよね。

とくに警察官は、クマさんが仰るように、一歩間違えば取り締まられる側にいたような方も多い、と私も聞いています。
でも、そういう人間が一旦権力を持つと、ガラっと変わってしまったりしますよね。困ったものです(嘲笑)

間もなく、マラソンのスタートですね。寝不足になりませんよう。おやすみなさい。
Posted by poohpapa at 2004年08月22日 22:26
こんにちは。
警察擁護派のほしよです。

擁護派になったいきさつはトラックバックした記事を見ていただくことにして。
#コメントに書くにはちと長かったです。

noirさんがおっしゃるように、子供に対して正しい姿を見せてくれれば警察の信用ってもっと上がるような気がします。

とか言いつつ、速度違反でひっかかったりするとそれはそれで腹立たしいわけですが(汗)
#二日前のことです
Posted by ほしよ at 2004年08月24日 16:31
ほしよさん、こんばんは

「県警24時間密着取材」なんて番組は私も好きで、あ、いえ、警察官が、ではなく、酔っ払いの言い訳が・・・、でもって、取材対象が大抵は神奈川県警か埼玉県警なんですよね。どっちも、不祥事が一番多い県警で、「そりゃあ協力するわなア」、と思いながら、酔っ払いに声援送っています(*^^)v

たまたま私が過去に出会った警察官たちが酷すぎた、ということであって、ほとんどの警察官は真面目に職務に励んでいらっしゃるとは思っています。

コメント、有り難うございます。
Posted by poohpapa at 2004年08月24日 20:59
poohpapa様こんばんは??
私のサラリーマン時代に、変り種が後輩ではいって来まして、、、
神奈川県警に勤務していたのに、実兄が「ヤ○ザ」だという理由で
退職したという、、
彼は毒蛇を食うマングースの様に女性をハンティングする天才ジゴロでした。
会社の慰安旅行、ホテルのラウンジで、その後輩と飲んでたら
「あの子いいな??」と、、、
で、「見てて下さい?」と、その髪の長い美女の後頭部辺り目掛けて、
小さく丸めた紙片を投げつけた。
、、、で振り向いた彼女を、一発「眼で殺した」んですよ?
私ゃその後の顛末を報告するのが嫌です。
彼女の泊まっている部屋に、堂々乗りこんで、
そのまま布団に入って「・・始めちゃった」のであります。
無論、同僚の女の子たちも居るのに、、である。
で、その同僚のコたちは私たちの部屋を訪ねてきて、
「なんとかしてよ??!」と抗議です。
でも今なら解るんですが、彼女たち、実は自分たちも
「なんとか」されたかったんだと、、、
これって思い違い?
、、でもって、これって立派なセクハラ?(激ヤバ)
Posted by 街のクマ at 2004年08月24日 22:29
街のクマさん、こんばんは

クマさんのこのコメントは、書く欄を間違っているような気がしますね。警察ネタのコラムに、ではなく、「殿方必見!女性の口説き方」に入れてもらわないと(爆)

旅行先では人の気は緩むものですね。私自身はありませんが、やはり会社の同僚同士で、酒の勢いと言うか雰囲気に流されたと言うか、できちゃった男女も何組かいました。でも、すぐ別れているんですけど。まあ、その時楽しければいい、というくらいの感覚なんでしょう。

相部屋の女の子たちの「なんとかしてよ??」は、どういう意味だったのでしょうね。

コメント、有り難うございます。
Posted by poohpapa at 2004年08月24日 23:10
>相部屋の女の子たちの「なんとかしてよ??」は、

当然、街のクマさんに向けられた言葉だと推測されます。
うっ羨ましい・・・
Posted by ハリケーン at 2004年08月25日 07:40
ハリケーンさんのご意見に同感です。

鈍感クマさん、惜しいことしましたねー(*^^)v(不謹慎)
Posted by poohpapa at 2004年08月25日 07:56
ご無沙汰しています。いや、毎日こちらにはうかがっておりますが(;^_^A

私の親友のお父様は神奈川県警のお偉いさんであることは以前にこちらで書かせていただきましたが、それはいいとして。私は今週の月曜日(8/23)朝の9時6分に自宅でオレオレ詐欺らしき電話を受けました。
『はい○○(うちの苗字)です』
『○○ ××さん(夫の名前)の奥さんですか?』
『埼玉県警本部交通課の△△といいますが、今朝お宅の××さんが交差点で交通事故を起こしました』
と早口にまくし立ててきました。
続いて『××さんが右折しようと車線変更した際に、後方不注意で後ろから直進してきた車とぶつかったようです。相手はご夫婦でダンナさんは軽傷ですが、奥さんは臨月だったため破水し、病院にそく搬送され‥‥』
みたいな。悪いのは一方的にうちみたいなこと言ってきて。
その後、『状況が状況なので告訴の可能性もありますが、××さんは示談を望んでいます。ただ気が動転して泣き崩れて話するのもままならない状況です。交渉などすべてを奥さんにお願いしたいと希望されていますがよろしいでしょうか』
と。正直慌てました。動揺しました。が、しっかり片手には携帯電話を握り、夫の電話番号を鳴らしていました。でも出ないもので、仕方なしに言った言葉が『私じゃどうにもならないので実家に相談してから折り返します。連絡先を教えていただけますか』ってことでした。実際、なんでも姑に相談する私なのでそれは間違いではないですが、今回はいろんな要因で嘘であることが動揺しながらもわかりました。なのでいいのですが。警察ってこういうことにも名前が利用されるような時代になりました。どっちでもいいのですが、余計警察って信用されなくなるんじゃないかなぁって後で思った次第です。
長々失礼しました。
Posted by suraimuya at 2004年08月26日 18:11
suraimuyaさん、おはようございます

実は、suraimuyaさんのお宅に「オレオレ詐欺」の電話が掛かってきたエピソードは、お友達サイトで拝見しておりました。

「自分は引っ掛からない」、と、ほとんどの人が思っているのでしょうが、相手は「騙すのが仕事」なんですから手口も演技も巧妙で、実際にそういう場面に遭遇した時にはアタフタしてしまうものなんでしょう。あれほど、テレビ等で手口を紹介していながら被害が後を絶たないのですから。

でも、被害がなくて何よりでした(*^^)v

コメント、有り難うございます。
Posted by poohpapa at 2004年08月27日 06:47
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