私は店に古今和歌集なども置いているくらいで、全く興味が無いワケでもなく、「ほほう、どこが発行しているんだろ・・・」と思いつつも、発信人の確認はせずに本文を読み進めた。
百人一首を選定した藤原定家の歌です。他にも秋の夕暮れで終わる有名な歌がありますよね。
さびしさは その色としも なかりけり まき立つ山の 秋の夕暮れ
心なき 身にもあわれは 知られけり 鴫立つ沢の 秋の夕暮れ
どれも夕暮れの物悲しさ、切なさ。一瞬の感情のゆらぎのようなものを表現していて素敵ですよね。
ふむふむ、発信人はなかなか教養があって風流もよく解する御仁かも。
貴方が傍にいてくだされば、素敵な秋の夕暮れになるでしょうね。
私はいつもそう思いご連絡を待っているんです。
たしかに、そういう心情の歌なんだろう。昔の人は直接的な表現を用いないから何と奥ゆかしいことか。
貴方にも何がしかの条件があるとは思います。
へ?、オレ??、条件???
仕事に関しては既にほとんどを後継に委ねていますから、私の方はお気遣いいただかなくとも時間を自由に使うことができます。
子供も無し、夫も死別。遺産の行き場の無い。これからの時間を少しでも楽しく生きていきたいんです。もう60代、そうそう長いものでもないでしょう。
短い時間でも、ともに素敵な時間を過ごすことが出来れば…そう考えています。
まずは写真のお店で一緒に食事をしませんか?
なんだよ、中高年向け出会い系サイトの釣りじゃねえか
私ももう60代、発信人の言うとおり「そうそう長くない」のも承知している。だが、だからと言って60代は相手にしたくない。先日も神奈川で73歳の韓国人の女が売春相手を勧誘した容疑で逮捕されていて「どう見ても50歳だった」というが、そういうのは考えただけでも気持ちが悪い。せめて40代なら・・・、
あ、そういうことではなくて
どこでアドレスが流出していることやら毎日毎日アダルトサイトからメールが届く。
たいていは「あなたに500万円分の権利が当たりました」だの「300万円を振り込みました。ご確認ください」というもの。こちらの口座を伝えてないのにどうやって振り込んだというのか、である。もちろん、振り込まれてなどいない。「浮気に必要なカネはこちらで出します。お小遣いもあげます」という内容で、我々の業界に例えれば「契約金も家賃も家主が出します。入居してくれたら生活費も小遣いも差し上げます」と言ってるようなもの。有り得ない話で、そんな話に引っかかる奴などいないもの、と思うのだが・・・、
引っかかる奴がいるからそんなメールが送られてくるものであって、振り込め詐欺と同じかも知れない。
それにしても、今回のメールは「かなり教養のある奴が仕組んだもの」、と思える。秀逸ではあった

