ノルンの行方不明の間もお店はやっていて案内の予定なども入っていたので、それはとても良い気分転換になりました。少なくとも、お客様の相手をしている時は集中していましたので・・・。
昨日、今日の天気予報は「雪」ということで、電柱などに貼ってあったポスターを回収しました。ポスターの上に「無事に保護されました」とのお礼と挨拶の紙を貼っていましたが、昨日あたりがちょうどいいタイミングかなと思いまして。貼ったポスターは30枚以上、貼る時は必死でしたが、剥がす段になると「どこに貼っておいたか」が自分でも分からなくなってました。ひょっとすると回収漏れがあるかも知れません。
で、回収したポスターの一枚に、どなたかがボールペンで「見つかって良かったですね」と書いてくださっていました。有り難くてウルウルきました。そういうことで人の心の温かさが伝わってくるものですね。
昨晩は店を閉めて帰宅しようと店のドアに鍵を掛けているところに、勤め帰りの見知らぬ女性から「ああ、猫ちゃん見つかったんですね、良かったですね」と声を掛けられました。思わず、大きな声で「はい、有り難うございます」と返してしまいました。お隣のクリーニング屋さんの店頭にも貼らせて頂いてましたが、「みんな気にして見てましたよ」とのことでした。
今さらですが、「人は自分ひとりで生きているワケではない。自分の知らないところでいろんな人が支えてくれていたり気に掛けてくださっている。そのお陰で今の自分がある」ということを思い知らされました。
思えば、深夜早朝に還暦を過ぎたオヤジが泣きながら飼い猫の名前を呼んで町内を徘徊していたのですから、傍から見ればキモイことこの上なく、バカみたいに思えたことでしょうが、そればかりは同じ立場になってみないと解からないものでしょう。私はそんなことで恥ずかしい思いをすることなど何とも思っていません。子供たちにも「何かあって必要があれば、こんな頭で良ければどこにでも行って頭を下げてやるから」と言ってあります。面子を重んじなければならない時と、そんなものどうでもよい時があるものなので。
ノルンは、失踪前の体重が4.9Kgで、保護した直後が4.2Kg。それまでは難なく飛び乗れたカウンターにも飛び乗ることが出来ないので、相当に体力は落ちているようです。現在、少しずつ体重も戻ってきておりますし、土臭さもようやく薄まりました。以前に増しておかあちゃんにベッタリになっています。
驚いたことに、今までは私が抱き上げたりするとゴロゴロ喉を鳴らしていたのがピタッと止まっていたのですが、昨日は私が抱き上げたら喉をゴロゴロ鳴らしました。少しは感謝してくれているのかも(*^^)v
ともあれ、再びノルンが行方不明になるようなことがあれば、その時は「もうもたないかな」と思います。体力的にも精神的にも、そして経済的にも、であります。もういっぱいいっぱいでしたから。
いい体験をしました。損失より得たもののほうが遥かに大きかったですね、二度とご免ではありますが
