いろんなブログで取り上げられているが、私も、少し別の観点から書いてみたい。
アメリカ下院で今、第二次大戦下の従軍慰安婦問題で、日本に公式謝罪を求める決議がなされようとしている。その問題で「存在の根拠」とされているのが、いわゆる「河野談話」である。
時の官房長官、河野洋平が何ら国益を考えずに簡単に認めて発言したツケが、今、日本国民に重く圧し掛かっているワケだが、河野洋平からは「当時の状況や発言の真意」というものが全く発せられない。にも拘らず、本人は衆議院議長の要職に今も居座っている。
こういう時、当事者である政治家は何も発言しなくて当たり前なんだろうか。自分の過去の発言が特定国に言質に取られて利用され、日本が国際的な信頼と評価を下げかねない事態に今まさに直面し、国家に多大な迷惑を掛けているのである。政治家として「国民に対する説明責任」を果たさないでいていいものだろうか。甚だ無責任ではないか。
まさかに、今さら「実は韓国にコロッと騙されてしまいました」などとは認められないだろうし、ことは河野洋平一人の責任とは言い難い。外務省や他の政治家も、強いて言うなら、そういう人間を選出した選挙民(神奈川県民)にも責任の一端がある、とは思う。
「韓国に騙された」と認めてしまえば河野洋平の政治生命は絶たれることになるかも知れないが、一政治家の進退より国益のほうが遥かに大切なものである。政治家なら、自己の政治生命より国益を考えるべきではないのか。それに、通常、外交上の密約の存在は公にしないものだが、「騙まし討ちに遭った」というなら話は別である。
河野洋平が「この問題について何も語らない」姿は、沈黙を守る、というより、ダンマリを決め込んでいる、と言ったほうがピッタリであろう。国会議員としての資格は無い。
ところで、なぜ今になってアメリカ議会が60年以上も前の大戦下の問題で(よく調べもせず)日本に謝罪要求を突きつけようとしているのか。そんなのは「殺人犯が強盗を非難するようなもの」だ。それが通るなら、日本だって国会で「アメリカの原爆投下による非人道的な大量無差別殺戮に対する謝罪を求める決議」を突きつけたいくらいである。もっとも、そんなことをしたなら特定アジア3ヶ国が喜ぶだけで、現在アメリカ下院で行われようとしている決議の「真の狙い」に嵌ってしまうワケで、そこにこそ日本政府の苦悩がある。
アメリカ議会において中韓が水面下で強烈に動いているのは容易に判る。そして、異常なまでに事実を誇張した「南京大虐殺」と、ウソで歪曲した「従軍慰安婦問題」で、日本に対し未来永劫、強請りタカりを働くつもりであることも明白である。事なかれ主義で問題を先送りしてきた政府と、外務省と、選挙民としての国民の責任は大きい。
今になって、外務省や政府が慌てているようだが、国内でもいろんな問題が山積しているのに、こんなことで手間を掛けさせられるのは迷惑以外の何ものでもない。私の商売で言えば、家主さんから「溜まりに溜まった滞納家賃の取立て」を「後は宜しく、オタクの責任で(無報酬で)やっといて」、と頼まれるようなものであろう。安倍総理からすれば、役目とはいえ堪ったものではないだろう。
こういう時こそ、マスコミも国民も安倍総理を支持して応援すべきなのに、どうもマスコミの論調は逆に向かっているのが解せない。特にTBSは酷い。「サンデーモーニング」など観ていても、大衆を一定の方向に誘導しようとしているのがミエミエである。
美しい国「日本」を取り戻すなら、今からでも「毅然とした姿勢」を貫いて、思想信条を問わず国民が協力し合うこと。それは当たり前のことであって、ファッショでも何でもない。そういうのに協力しない、出来ない、というなら、何処でも好きな国に移住すればよい、くらいの話、だと思う。
さて、河野洋平に、私がとっているメルマガ ≪ 今日の名言 ≫から、以下の言葉を贈りたい。
政治屋と政治家の違い--政治屋は次の選挙のことを考え、政治家は次の世代のことを考える。
(ジェームズ・クラーク アメリカの牧師)
私は、このままアメリカ議会で決議がなされてしまったなら、その時には「日本は無視すればいい」と思う。それより、今、日本の国民と国会がすべきことは、「特定国に弱みを握られたり、自己の利益に走って国を売らんとしている政治家」の全面的な排除、である。
国民はいいかげん「政治を政治家に任せっ放しにする」のを止めて目を覚まそうではないか。お粗末な政治家を選んでいるのも我々選挙民なんだし、文句があれば投票で意思表示できるのだから。
※ 今朝、偶然辿り着いた「池田信夫 blog」さんの下記の記事に詳しく書かれていて、コメントの遣り取りも活発に行われています。とても参考になるかと存じます。是非、お読みになってください。
朝日新聞という亡霊
慰安婦問題の再調査が必要だ