2013年05月21日

昨日来店してくださった中国人と韓国人

当社の管理物件に中国人の家族から申し込みが入った。部屋は、例の「中国人の業者が中国人客を案内して電気点けっぱなし、窓開けっ放しにされてしまったアパート」である。問い合わせをしてきた業者さんにはその話もして、「もしかすると審査が下りないかも知れませんが、お客様の内容を拝見してから家主さんと相談してみます」と伝えておいた。たいていはその時点でテンションが下がって案内もして頂けなくなるものだろうが、業者さんはチャレンジャーであった(*^^)v

実は、私は当社に飛び込みで来店したお客さんに、よく「大手さんで部屋探しをするなら、A社とM社とH社はやめたほうがいいでしょう。大手で、良心的なのはP社ですよ」と話していて、そのP社である。

業者さんからの申込書のFAXに添え書きが付いていて「とても人柄が良い方なので宜しくお願いします」とのこと。そういうのは大事である。元々が私は「何度騙されても人を信じたい」タイプの人間なので、私同様に中国人に嫌悪感を持っていらっしゃる家主さんを説得して審査を通して昨日の契約を待っていた。

来店した中国人は、「日本人の中にもあれほどの人格者はいないかも」と思わせる人物で、上辺だけで言っているのでなく、日本にいて今の日中間の外交的な軋轢や反日暴動に心を痛めているようであった。私が日頃から言っているように「自分が母国を代表している」という意識をしっかり持っている人である。

契約が終わり、直ぐに家主さんに報告すると、家主さんも安心してとても喜んでくださった。


夕方になると、今度は先日の記事の韓国人営業レディが上司を伴ってやってきた。うへっ、私は新人研修に協力するつもりで機種名などのアンケートに答えただけなのに、提案書を持ってくるって!?

その上司、店に入るなり「社長さんのブログ、以前から拝見してました」だと!ちっ(怒った顔)

「汚ったねえ」である。ブロガー心理を突いて最初にしっかり外堀を埋めやがった。こういう奴は信用できない。どうせ社名から検索してブログに当たって、いくつかの記事を流し読みして話を合わせているだけだろう。魂胆がミエミエで姑息である。以前取材に来てくださった某新聞社の若い女性記者さんは、いくつか質問するだけのために私の本まで購入して相当に古い過去ログまで読んでいてくださったのだが、それに比べたら、この上司の言葉の軽いこと、「適当にあしらって早々にお帰り頂こう」と思っていたのだが・・・、

ちょっと違っていた。

いや、どうせマトモに読んではいないのだろうが、ハートがある。部下に対する思いやりに溢れているのだ。もしかすると「大事な部下が変態不動産屋の餌食にならないように」と、私を見極めにきたのかもたらーっ(汗)

彼女を面接して採用したのもその上司なんだとか。最初は(書類選考の段階で)少し迷ったそうだが、とにかく面接してみようと考え、面接してその上司の判断で決めたとのこと。先日のブログで私は、彼女が「本当は不動産会社に就職したかった」と言っていて、それに対して宅建試験を受けるよう勧めた、と書いているが、ということは「会社を辞めなさい」と言っていることになるのだが、そんなことが書いてあれば「勝手なことを言わないでくれ」と上司はカチーンとくるもの。だが、その上司は違っていたのだ。

「社員が夢を持っているのは良いことで、その夢の実現に向かって本人が努力するのなら、会社(上司)としても応援してあげたい」と言うのだ。つまり、それだと過程や結果によっては社員が退社してしまうことになるのだが、「それでも良い」と言うのだから何とも懐が深い。今時そんな会社は少ないだろう。

会社側はいつまでも社員を縛り付けておく気はないのだから、逆に、使い捨てにしない方針であることも分かる。ならば社員が会社に見切りをつけて辞めていくことも少ないだろう。辞めていくとしたら会社に見切りをつけたのでなく、自らに見切りをつけたから、であろう。もちろん、本人は気付かないだろうけど。

実は、せっかくお持ち頂いた提案書だが、1時間以上も話していてもその話は全く出ず、最後に資料を置いていったのみ、である。当社への営業戦略としてはそれが正しい、と私も思う。

ああいう上司なら彼女を上手く導いて伸ばしていってくれることだろう。それは嬉しかった。ある意味、会社も社員も「顧客が育てる」部分が大きいと思う。それに気付かない企業や営業マンも多いが、たいていは淘汰されてしまうことになる。私は、いい営業マンが来てくれたなら、そういう面での協力は惜しまない。我々営業に最も必要なもの、それは「商品知識」よりも「感謝の心」と「ハート」なんだと思う。

昨日はもう一つ面白いことがあった。彼女が「先日お伺いした時にボールペンを持ち帰ってしまいました」と返してくれたのだ。そんなボールペンなど気にして頂くことなどないのだが、人柄がよく表れている。もし、わざと、だったとしたら凄い。これは営業テクニックとして使えるかもわーい(嬉しい顔)

ナンと言っても、相手は韓国人だから「後で返す」なんてことは今までの経験では有り得ないこと。そのことでハッキリ分かるのは、彼女のご両親が立派な方である、ということ。いろんな若者と話したり接していて、「親はどんな育て方をしたんだ!」と呆れたり、ちょっと話しただけでも「ご両親の立派な人柄が伝わってくる」ことがある。これは、彼女より「そういう人に育てたご両親が偉い」と思う。ま、それほど感心することでなく日本人であれば当たり前のことなのかも知れないのだが。

正直に返してくれたので、交換に、昨年私がミュンヘンのBMW博物館で購入したボールペンをあげることにした。今夏のドイツ旅行で、現地ガイドさんが忘れていなければ「3本買っておいてくれるハズ」だから。

ちなみに、そのボールペンがこれ(既出)で、とくに高級品ではないが、さすがにBMW、センスがいい。

DSC04493.JPG

DSC04492.JPG


話していて、彼女が上司を信頼しているのがよく伝わってきた。そういうのはとても気持ちが良い。その会社の前途は磐石だろう。社員を使い捨てすることなく、しっかり「人材」として考えているのだから。


今、私は思っているし、期待もしている。

この、たった一人の若くて謙虚な韓国人女性が、もしかすると、長いこと私の心に深く巣食っている嫌韓意識を変えさせてくれることになるのかも・・・、と。

国同士の政治や外交問題、歴史認識問題は置いておいて、日中韓においてはとくに、正しい(正常な)お付き合いをする為には民間でのハートのある交流や信頼関係の構築から始めなければならないものだろう。残念ながら日本人も含めて、そういう意識の足を引っ張る人たちは多い。気が遠くなるような作業ではある。


posted by poohpapa at 08:23| Comment(10) | お客さん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
「大事な部下が変態不動産屋の餌食にならないように」と、私を見極めにきたのかも

・・・そんなこと無いですよ。パパさんほどの人格者が餌食にするだなんて。w
Posted by けろけろ at 2013年05月21日 09:09
poohpapaさん、おはようございます。

タイトルを見た瞬間は「またか!」と思ってしまいました。ごめんなさい。
1時間以上話していて、提案書は置いて行くだけってのはすごいですね。やり手の営業マンだと思います。普通ならば、blog見ていますよと持ちあげといて、そろそろ事務機器の入れ替えしませんか?とくるところです。

まあ、本音としては、今後彼女を一人で悪徳不動産屋に営業に行かせて大丈夫かを確認に来たと思います(笑)。そういう意味でも良い会社ですね!
Posted by バラキ at 2013年05月21日 09:21
けろけろさん、再びおはようございます

<<・・・そんなこと無いですよ。パパさんほどの人格者が餌食にするだなんて。w

そうなんですよ、皆さん誤解してますけど、私は女性営業を餌食にしてなどいません。私が時々餌食になっているだけなんですよ、あれ??・・・^_^;
Posted by poohpapa at 2013年05月21日 09:38
バラキさん、おはようございます

まあ「私の品定めについてきた」と私も思いますね。それがミミエミエであっても嫌味がないんですね。なぜ嫌味がないかと言えば、上司より、彼女の表情を見ていて「上司を信頼している」のが十分に伝わってくるからなんですね。ぎこちなかったり、当惑している様子がなくて、それが気持ち良かったです。

その上司の方、くだけていて、いかにも上司、という雰囲気ではなくて、ああいう上司の下で働く部下は幸せだと思います。部下に責任転嫁したり、手柄を横取りしたり、なんてことはまず無いでしょうね。社員には見えないところで社員が働きやすい環境や条件を整えるべく動いていてくれることでしょう。

ただ、悲しいかな、若い社員でそこまで解かる者はなかなかいないでしょうけど(*^^)v
Posted by poohpapa at 2013年05月21日 09:48
昨日はありがとうございました。
更新楽しみにしておりました(笑)

poohpapa様の【思いやりの気持ち】、
お話を伺っている中で、とても伝わってきました。
右も左もわからない新入社員に、真摯に御対応いただき大変感謝しております。
当社の業界は金額云々より、人間関係が希薄なほど、簡単に取引がなくなる業界です。
自分自身今一度、◎◎様の言葉を受け止め、姑息(?)な手を使わず取り組みたいと思います。
また、お手すきの時に、Kが訪問の際は、御対応いただければ幸いです。
何卒宜しくお願い申し上げます。
Posted by 悪徳事務器屋 at 2013年05月21日 10:09
悪徳事務器屋様、横から失礼いたします。

次回ご訪問の際は、ぜひ私にもご一報くださいませ。
パパさんが豹変した際、わたくしが責任を持って守って差し上げたいと思います。(笑)
Posted by けろけろ at 2013年05月21日 10:14

一応、ミュンヘンのBMV博物館に行くグループの行程表に書き入れておきました。

Posted by ドイツのガイド at 2013年05月22日 07:01
悪徳事務器屋さん、おはようございます

こちらこそ、たいへん失礼を致しました。

レップ(営業社員)と上司の信頼関係がよく伝わってくるのは客からしても嬉しいもので、会社が信頼できるかどうかの基準になりますね。

私も、フルコミッションの世界で30年も生きてきましたので、営業の苦労や辛さはよく解かるつもりでいます。飛び込みで来店した営業マンの第一印象で「直ぐお帰り頂くか、話を聞いて差し上げるか」判断していまして、「伝わらないだろな」と思えば無駄な時間を割いたりはしません。Kさんは未だ無垢の状態ですから上司や会社次第で何色にも染まります。もしかして会社の方針と違うことを教えてしまったなら申し訳ないかな、と思っていましたが、上司の方と話して杞憂であったのが分かり安堵しています。

営業マンは、上司や会社でなく社会や顧客が育てる部分や要素が多いもの。本人の努力だけで出来上がっていくものではありませんよね。私も社会の一員として、その役割は果たしたいと思っています。

私が教えたことばかりではありません。私はKさんからいろんなことを勉強させてもらいました。実に新鮮な感動も受けさせてもらいました。

私のような嫌韓は多いでしょうから、彼女はこれからも苦労を重ねることと思います。どうぞ励ましてあげてください。たった一人でも自分を理解していてくれる人がいるだけで、人間はどんな苦労にも耐えられることがあります。どうかNさんが彼女の防波堤になってあげてくださいね。

でね、先日チラッと提案書を拝見しまして・・・、売り上げ低迷に喘ぐ当社にとっては没であります^_^;

当社が顧客になることは無いかも知れませんが、これに懲りずにお付き合いください。まだ具体的には有りませんが、これがご縁で「そのうちご紹介が出せるかも」と思っています。
Posted by poohpapa at 2013年05月23日 07:10
けろけろさん、何を仰いますやら・・・、

「漁夫の利」を得ようとしているのは誰の目からもミエミエじゃないですか(*^^)v
Posted by poohpapa at 2013年05月23日 07:12
ドイツのガイドさん、グーテンモルゲン(^^♪

有り難うございます。でもって、またお願いが・・・。

実は去年そのボールペンを購入した際、「換え芯」が見つからなかったのですが、ドイツ語が話せないもので訊くこともできず・・・。本体を買って頂く際に「換え芯があるかどうか」訊いて頂いて、あれば6本購入して頂けないでしょうか?

どうも特殊な形状のようで、もしかすると「使いきり」かも知れませんが。

ご面倒をお掛けしますが宜しくお願いしますm(_)m
Posted by poohpapa at 2013年05月23日 07:28
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