2014年02月18日

勝手に「ほのぼの」している話^_^;

最初の大雪の際にAさん宅の駐車場の雪かきをしていた時の話、たぶん11日の火曜日だったと思う・・・、朝6時半から私が作業を始めていたら、年の頃は70歳近いお年寄りが私に道を尋ねる。

「高松町の2−2ってどの辺だか?」

何かの工事現場らしい。「何か場所を詳しく書いてあるモノをお持ちではありませんか?」と訊くと、手に提げていたビニール袋から一枚の紙を取り出して見せてくれた。そこには所番地の他に、「ヘルメットは個人で持参のこと」と注意書きがあった。

雪国ほどではないにしても、その時は(ある程度の雪かきはしてあっても)東京も真っ白。時間も早朝の7時ごろで、見渡すと人影は全くない。目的の場所を通り過ぎて私のところまで来てしまったんだろう。

「この番地は私の会社の裏手ですね。今、何かの工事をしているのはあの辺りです」と場所を教えてあげたのだが、僅かな会話の中に東北訛りがあった。その歳で出稼ぎなんだろう、ジーンときた。

「お国はどこですか?」と訊くと「青森だ」と言う。「青森のどこ?」と訊くと「野辺地(のへじ)だ」とのこと。それで「野辺地にフジヤさんという時計屋さんがあるでしょ?」と訊くと「あるある」と笑う。

異国(みたいなもの)で郷里のことを少しでも知ってる人に会うとホッとするんだろうな、と思うから、私は出身地を訊いて、そこに「こういう時計屋さん(眼鏡屋さん)あるでしょ?」と訊くようにしている。高校を卒業後に勤めた眼鏡光学器の卸会社での経験がこんなところで役立っている。

朝の6時半から作業をしていて、人と会ったのはその出稼ぎ老人だけ・・・、じゃなかった、まだいた。

駐車場の向かいの家の息子が駐車場に車を乗り入れて、私にガンつけてたし、あともう一人、7時半頃、隣のTさんが窓を開けて話しかけてきたんだった・・・。家の中から見ていた人もいるようだし・・・。


中学時代、国語の教科担任の先生が、こんな話を聞かせてくれた。ある年の卒業生で、わりと優秀だった生徒が家庭の事情で進学できず、成績が良くなくて進学できなかった生徒と同じ小さな町工場に就職することになって、優秀だった生徒は仕事もよくできて、経営者からも信頼されて、経営者は「ゆくゆくは娘と結婚させて工場を継がせてもいいか」とまで思っていたんだとか。

ある日の夕方、工場長が会合に出掛けることになって、「工場内を掃除して片付けて帰るよう」工員たちに言い付けて出掛け、忘れ物をしたのに気付いて数十分後に戻ってみたら、優秀なほうの男は机の上に座って自分は何もせず、優秀でなかった男にあれこれ命令をしていただけで、片付けの作業は優秀でない男が黙々としていたとか・・・。上司や人が見ているところでだけ真面目にやっていて、他の人が見ていなければ手抜きしたり何もやらない人は多いが、どこで誰が見ているか分からないのだから、いつも真面目にしていなさい、という話であった。何となく、先生の作り話のような気もする・・・。

さしずめ今回の雪かきでは、私は「優秀でないけど黙々と作業をしていた男」であって、自宅の窓から指示だけ出していたTさんや、家の中から様子を窺っていたけど出てこなかった人たちは「優秀だった男」というところか。先生から教えてもらったかどうかに関係なく、私は人が見ていても見ていなくてもやることは同じ、であって、そういうのも信用だと思っている。経営者の娘との縁談など一度も無かったがわーい(嬉しい顔)

その国語の先生、正直、あまり好きではなかったが、ある授業の冒頭で私が褒められたことがある。

「みんな、この教室の中を見回してみなさい。あれもこれも、みんな〇〇(私)が書いて貼ってくれたり、皆が壊してしまったゴミ箱を休みの日に学校に出てきて直してくれたり、運動会の応援旗も〇〇が作ってくれたものだよ。そういうのをみんな忘れていてはいけない」と・・・。

担任でもない国語の先生が、なんでそんな話をしたのかは分からない。私は、ただ好きでやっていたことで、べつに皆に感謝されようと思っていたワケでもない。級友たちが知っていても知らなくても、感謝の言葉を掛けてくれてもくれなくても、そんなことはどうでも良いこと。かえって気まずくなってしまったたらーっ(汗)

雪かきだって、近所の人が知っていても知っていなくても関係ない。私の評価が上がろうが下がろうが、私にとってはどうでも良い。私が自分自身に課しているのは「いつも同じ態度でいる」ということ。私はそういうことも信用の尺度になると思っている。そうしていると損をすることも多々あるから、うちの店は儲からない。儲かりはしないが確実に食っていける。私はそれで充分である。

また今晩から雪・・・、再びどんな「ご近所ドラマ」が展開されることやら・・・(*^^)v







posted by poohpapa at 08:29| Comment(4) | エピソード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
雪かきで、ドラマが生まれていますね。こっちは、ちょっとしか降らなくて雪かきはできませんでした。よって、雪によるお隣、近所との問題はありませんでした。。。

東京もこんなに雪が降るとは、また降るそうですから、腰をいためないで頑張ってください。

春がそこまで、、きてる、かも。

Posted by たか at 2014年02月18日 10:57
poohpapa さま

おはようございます。
ひとまず、お昼現在での予報では木曜日にずれ込んだようですね。
融けきっていない場所ではちょっと怖いですが、それほど積もらないのではと思います。
Posted by のの at 2014年02月18日 11:38
たかさん、おはようございます

いやあ、雪かきなんか、やらずに済めばそれに越したことはありませんよ、ほんと(*^^)v

それに、ご近所の「見たくないモノ」まで見えてきたりして・・・。本音で言えば「親切ごかしに出てこなくていいから、私一人でやるから放っておいてくれ」、であります。
Posted by poohpapa at 2014年02月19日 06:55
ののさん、おはようございます

雪の後の2日続きの晴天でだいぶ融けましたね。それは有り難いことです。でもって、木曜日にずれ込んで、しかも降るかどうか微妙になってきたとか・・・。降らないといいな・・・^_^;

Posted by poohpapa at 2014年02月19日 06:59
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