2016年01月05日

元旦に来た娘の話

元旦の昼頃になって娘がやってきた。その時のことを書いておきたい。

訪問の目的は正月の挨拶でなく借金の(一部)返済。中身は動物愛護団体から体よく押し付けられた犬の治療代。何度も書いているが、元飼主とは音信不通。10年間飼ってきた愛犬が心臓の病気を持っていることも知っていたと思われるが「転勤先でペット可物件が見つからないから」と動物愛護団体に託し、それを娘が預かることになったもの。治療代は今現在で36万以上、これからも増え続けると思う。

そうであっても、その犬が娘に預けられたのは良かったと思う。少なくとも、娘はどんなに生活が苦しくても殺処分したりはしないから。飼主によっては、そういう状況だと「犬が苦しむのを見たくないから」などと正当化して安易に安楽死させたり殺処分してしまうこともあるだろう。

それにしても、携帯まで替えて逃げている元飼主は赦せない。たとえ病気であったことを知らなかったとしても、動物愛護団体を通して「その後〇〇〇は元気にしていますか?」と問い合わせてきても良さそうなもの。10年も飼っていた愛犬を人様に託したのだから、その後の様子は心配になるものだろう。そんな飼主なら、もし引き取り手が見つからなければ殺処分していたに違いない。そんな奴にペットを飼う資格はないと思う。

で、バイト生活の娘には「返さなくていい」と伝えてあるが、それでも少しずつでも返そうとしていて、それは「継母であるうちのに遠慮して」ではなく娘のポリシーからであろう。生活苦にあって、親も「返さなくていい」と言ってるのに甘えずに返そうとするのは親の贔屓目でなく立派。

娘が持ってきたのは5万5千円。大晦日にバイトにもボーナスが出たとかで、借金の返済以外は未納だった年金の支払いに充てるとか。それでボーナスは消えてしまうようだ。いちおう「どこまで返されたか」の記録はとってある。ボーナスが出ても何も残らなくては可哀想だから半端な5千円だけ戻した。ではあるが、返済額は5万5千円として記録しておいた。

長男に先日電話して「親だからと言って、このまま負担し続けるのはキツイものがある。お前が家を買った時に母親が『お前が家に入れていた食い扶持』を使わずに貯金していたのをお前に渡したけど、本来はそれはお前のカネではなく家計のおカネ。食い扶持なんて返すのが間違い。お父さんにも分けろとは言わないけど兄弟が困った時にはそのおカネを役立てて適当に支援しなさいよ」と言ってやった。もちろん、そうさせることで私も助かるのだが、そのほうがおカネも生きる。

長男は最初こそ拒否したが、それはケチだからでなく「妹の甘さによるもので自己責任」だと思っていたからで、娘が犬を預かった経緯と、生活を切り詰めて少しずつでも返そうと努力していることを話して聞かせたら「だったら出すよ」と快く言ってくれた。それで逆に「なるだけお父さんが頑張るから、いよいよという時には頼むことにするよ」と伝えた。長男が言わないのは分かっていたけど、もし「絶対に出さない」と言ったなら強引にでも出させたところ。「出す」という気持ちが確認できたことで私は満足。

娘にも、「お兄ちゃんもイザとなったら応援してくれると言ってたよ。お前ひとりで闘っているワケじゃないよ、苦しくなったら頼っておいで」と伝えた。それで気持ちが楽になることだろう。そう言ったのは、直前に「海街diary」を観ていたからかも知れない。う〜ん、観なきゃ良かったか・・・ (*´ω`)

正月用に黒毛和牛を買ってあったので、すき焼きでも一緒に食べようかと思っていたが、食事しないで帰っていった。その代わり、けっこうな量のチョコレートと虎屋の羊羹と、用意しておいた「お年玉」と、以前から頼まれていたカレンダーと、kotakoさんから届いたばかりの靴下を持たせた。

うちのがお年玉を渡すと何の躊躇いも遠慮もなく受け取ったから、相当に生活が苦しかったんだろう。そんな中で、手土産に吉祥寺の「レモン ドロップ」のクッキーを持ってきてくれた。ワケがあって2割引きで買えるのに、「お店に気を遣わせるから」と定価で買ったようだ。そういうところも私と違って偉い。

娘にとっても、飼犬にとっても、良い年になってくれたら嬉しい。


posted by poohpapa at 04:45| Comment(2) | プライベート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
遅ればせながらあけましておめでとうございます。今年もブログ楽しみにしています。
こちらの言ったことで相手がどう出るか、それを見てからこちらの出方を決めるっていうのは私も良くやりますねー(笑)
だからこそ表で良い面しておいて後ろ向いたら舌を出していてもそれは仕方ない、それはその人の世渡りなんだからと思うようになりました(^^;
本当は心の底から  ってのを願ってるんですけどね(笑)
ボチボチ東京は繁忙期でしょうか?
大学や専門学校のない田舎は1〜3月もそんなに忙しくないので私なりにのんびり行こうと思います
Posted by はなくろ at 2016年01月05日 13:09
はなくろさん、こんにちは & 明けましておめでとうございます。

今年も宜しくお付き合いくださいね。

まあね、試すつもりでなく、確認しただけなんですけど、でも長男が負担するつもりがあることが分っただけで私も気が楽になったし、親としては子供たちを当てにしないで出来るところまで何とかしよう、と改めて決意した次第です。でもキツイわ〜。

長男は娘がボランティアで犬の保護をしているのを(私同様に)「自分が出来る範囲ですべきであって、自分の能力や経済力を超えて受けるものではない」と考えていて、娘がその犬を預かる経緯で悪意があって、それを見抜ける状態ではなかったこと、愛護団体の担当者も被害者と言える状況だったこと等を話したら納得してくれました。

娘にも「自分で出来ないことまで受けてしまうと他人に迷惑を掛けたりするから注意するよう」伝えましたし、たぶん、今回の件で身に沁みて懲りていることでしょう。懲りつつも、その犬を自分がお世話できて喜んでいるかも知れません。そういう娘です。

うちの3人の子供は、ふだんは悪口(互いの批判)ばかり言ってますけど、イザとなれば互いに助け合うことができるので、親としては有り難いです。それも、私が生きていてこそでしょうけど・・・。

そうそう、こちらの不動産会社はたいていが明後日(木曜日)からの営業なんですよ。でもって、お客さんが動き始めるのは、毎年、1月の半ばくらいからでしょうか。

Posted by poohpapa at 2016年01月05日 16:42
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