昨日の記事の「すっぽかし営業マン」のことではない。
ある日の午前中、たまたま来客中に店のドアが開いた。見ると高齢の男性が立っていて、こちらの商談中に構わず話しかけてくる。「こないだここにマンションの売り物の広告が出ていたけど、まだあるの?」と訊く。当社委任物件ではなく他社が元付業者で、あるにはあると思うけど問い合わせてみないと有無は不明である。
そう伝えると、「だったら、4000万くらいで他に何か無いかなあ。いえね、私でなく、姉に買ってやりたいんだよ」と言う。「失礼ですが、ご年齢的に申しましてローンは組めないかと思いますが、現金購入ということで宜しいですか?」と訊くと、「ああ、5千万くらいなら現金でいいよ」と言い、さらに、「午後にでも、姉に直接こちらに来させるよ。あ、私、中村と言います」と名乗って帰って行った。
そのくらいの資産を持っていても不思議ではない雰囲気だが・・・、話がウマすぎる・・・。
先客も、「今の爺さん、嘘くさいですね。お姉さん、来ないんじゃないでしょうか」と言う。私もそう思う。なんと言っても、まだ元気なのかも知れないが、おそらくは80歳ちかい姉を介護付き老人ホームに入れるのでなく現金で普通のマンションを買ってやる理由が解からない。姉だけなら3LDKの広さは要らないし、姉が家族と暮らすなら、後々カネ絡みで問題が起きることも考えられる。詳細は不明だが、何とも嘘っぽい話である。
以前はこんな客もいた。
防衛医科大学付属病院副院長を名乗る男
あの時とは別人であるのは間違いないが、いかにも紳士然とした裕福そうな雰囲気は似ている。パッと見は「頭がおかしい人」には見えないが、その実はとんでもない食わせ者だった。あの時の似非「防衛医科大学付属病院副院長」はもう亡くなっているだろうが、どっこい「亡霊」は今も存在していた。
思った通り、夕方になっても姉なる人物は来なかったし、名刺を渡してあるが電話もない。
来ないだろう、とは私も思っていたが、万一来たなら「準備できていません」ではマズイから、いちおう物件の検索をして資料の用意だけはしておいた。大した手間ではないからそれはかまわない。
翌日もその翌日も、姉も似非紳士も現れない。はたして姉が本当に存在するかどうかも怪しい。だいたいが高齢の姉を高額な買い物で一人で不動産屋に来させる、なんてことも考えにくい。愉快犯とまでいかなくとも立川にはこういう「頭のおかしな人」が多い。本人は幸せかも知れないが迷惑な話である。
寿司10人前 後で姉が取りに来る、なんてだったら、えらい損害です。
1回やって、気分がよかったのであちこちでやっているでしょう
最近は、飲食店も大量の注文が入ると確認の電話を入れるようですね、そりゃそうですよね。うちも、頼んでもいないリフォームとか保険の見積もりがよく届きます。全部、例の気違いの仕業です。
似非「防衛医科大学付属病院副院長」も、あちこちでやってたみたい。普通の愉快犯と違って、遠くから「様子見」はしませんで、上客と思わせて目の前で「頭を下げさせる」のが目的ですね。
こういう奴は、人口1万人に対して数人はいますね、立川はもっと多いかも。