皇居から東京駅までゆっくり歩いた。東京のド真ん中に、皇室だけの為にあれほど広大な土地を占有している・・・、不動産屋として「全部を売却したなら幾らで売れるんだろ」などと不謹慎にも考えてしまう。子供の頃、うちは超絶貧乏だったので、産まれながらに生活の心配をしないで済む皇族に対して好意は持てなかった。ただただ「貧乏人の僻み」でしかなかったのだ。皇室に敬意を抱けるようになったのは、まだ最近のこと。それは、受けていた教育の影響が大きかったのではなかろうか。
やっと東京駅が見えてきた
東京駅に着いたら喫茶店で来夏のドイツ旅行の打ち合わせをすることに。東京駅には東京ステーションホテルがあって、2階には羊羹の虎屋が経営する喫茶コーナー「トラヤ トウキョウ」がある。そこに行くことにしたのだが、行ってみたら順番待ちの人たちが・・・。店頭の通路にはテーブルと椅子が何組か置かれていて、待っている人が自由に使えるようになっているのだが、順番待ちの紙に記名をして、呼ばれたのはおよそ1時間後。それなら外のテーブルでもお茶を飲めるようにすればいいのに・・・、と思う。それにしても、みんなおとなしく待っている。これが中国だったら暴動が起きているかも。
「トラヤ トウキョウ」の前の通路は吹き抜けになっていて、下に改札口が見える
「トラヤ トウキョウ」の入口
右手奥には売店があるが、虎屋は高い
私が二十歳の頃、兄貴を銀座の虎屋に連れて行ったことがある。田舎に帰る際にたいていは虎屋の羊羹を土産にしていたのだが、兄貴が「オマエが土産でくれた羊羹て、こんなに高かったのか・・・」と驚いていて、Godiva なんかもそうだが、値段や価値の解からない人に高額商品を土産に持参することほど馬鹿らしいことは無い。以来、私は価値の解かる人にしか高額な手土産は持参しないことにしている。
店内の様子
それぞれがオーダーしたもの
で、招待主さんの先輩Oさんが皆に、代々木八幡にある有名なパン屋さん「365日」のパンを持ってきてくださっていて、招待主さんから頂いたケーキと併せて土産が二つ。私は手ぶらで行っているので、お茶代を持たせて頂くことで帳尻を合わせようと思ったのだが・・・、ちょっと待て!
値段を見たら、コーヒーが900円(税込みで970円)・・・、ふつう、喫茶店でホットを頼んだならせいぜい400円だろが!?
私が頼んだコーヒー、とくに「コピ ルアク」(ジャコウネコの糞から抽出したコーヒー豆で淹れる薫り高いコーヒー)とかでなく、ごく普通のコーヒーである。東京駅価格、いや、虎屋価格ということか。不動産屋の私が賃料を予測したなら、立地と面積からして月額500万は下らないと思う。朝から晩まで常に満席だとしても一杯400円では出せないだろう。伊勢丹の物産展のイートインコーナーのラーメンなんかでも通常価格に5割は場所代で乗っけてるのでは、と思える時があるから仕方ない。
ま、それでも、「ここは私が奢ろう」と決めていたので全然OK。
私が伝票を取ろうとしたら、Oさんが「いいからいいから」と伝票を奪おうとするので、「え・・・、Oさんが払ってくれんの」と思っていたら、口では「いいから」と言いながら、手は私に押し付けていた。あのアマ・・・、来夏、ドイツに行ったらノイシュバンシュタイン城の裏の吊橋から突き落としてやる ( `ー´)ノ
まあね、そういう冗談が言える間柄、である。ケチなら、皆にパンを振る舞ったりはしないのだし。
結局、旅行の相談もしなかったような・・・。ま、いっか、まだ1年以上もあることだし (^◇^)
完
2018年07月08日
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