夕方、店で事務仕事を片付けているところに、うちの入居者である生活保護の高齢女性が飛び込んできた。「こんばんは」でもなく、私に、いきなり「ねえ、百円ちょうだい。貸して、じゃないよ、ちょうだい、だよ」と言う。何かで急に百円足りなくなったものか・・・、年末に近くなって保護費を使い切ってしまったのか、それにしても、アッケラカンと言われて、思わず吹き出してしまった。私の性格もよく知っている。
私も、田舎の親友にはよくやっている。「おい、きしめんが食べたくなったで、そっちから送ってくれや。カネ、払わんぞ」などと言い放っている。頼んでいる、のでなく、たかっている、という感じ。世間の常識では滅茶苦茶な話だが、「おお、ええわ」と快く送ってくれる。私も、何かの時に別の形で返しているし。
で、そのお婆ちゃんに、「百円で足りるの?、もう何枚か持ってけば?」と訊くと、「ううん、百円で足りるから大丈夫。返すの忘れちゃうといけないからもらっちゃうね」だと。その心情はよく解かる。借りた、となると、返さなければ、と気を遣う。もらってしまえば、その心配はしなくて済む。
まあ、もうすぐクリスマスだし、じきに大晦日、お正月だもんね。
このお婆ちゃんだけでなく、何人かの入居者から頼まれて生活費を貸すことはよくある。たいていは百円などという小銭でなく数万である。退去したお客さんからも頼まれることがあって、人を見て貸している。「必ず返してくれるか」でなく、「この人なら返ってこなくても赦せるか」というのが基準。
喜んで出て行ったが・・・、このお婆ちゃんは後が怖い。「こないだ世話になったから」と言って果物なんかを届けてくれることになりそうで、入居した際には「世話になるから」と和牛の霜降り肉を届けに来たこともある。生活保護なのに80歳を超えた今もスポーツジムに通っていたりして・・・。
街中で私を見つけると、遠くから手を振ってくれる。メガネ無しで私より目(視力)がいい。
いつもは明るくて前向きな人だけど、こないだ街中で立ち話をしていて、少し落ち込んでいたので「大丈夫だよ、そんなの気にすること無いよ」と言って軽くハグをした。往来で真昼間に66歳(当時)の男が80歳のお婆ちゃんにハグをしている・・・。道行く人からすれば異様な光景だったことだろう (爆)
できれば、相手が50年くらい前の時にハグしたかった (^◇^)
ここ数日、(年末恒例の)直接的な収益にはならない仕事が立て込んでいて疲れていて、自律神経失調症の症状が強く出ることもある。でも、このお婆ちゃんの「百円ちょうだい」で笑うことが出来て救われた。
それpoohpapa さんが16歳のときでしょ。
そんな子供が30歳の女性と抱き合っていたら、それはそれで問題だ。
と、思う。
まあ、向こうは30歳で私は16歳・・・、たしかに問題ですね (こら
でも、観てはいませんが「中学聖日記」なんてドラマもありますし・・・、無いとは言えませんね。
向こうだけ50年若返ってくれたら、私が67歳で向こうは30歳・・・、それいいかも (^◇^)
平成の始め頃までは駅周辺の段ボールに寝ている人が多かったけど、どこへ行ったんでしょうね。papaさんが生活保護でアパートに住まわせているんでしょうか。
私は、10代の頃、池袋に住んでいて、ある晩、アパートの近くの暗い路地で50歳くらいの汚い身なりの男から200円だったか300円だったか「ください」と頼まれたことがあります。当時の私の給料は4万くらいでしたし、床屋さんの料金も400円だった時代ですから大金でしたね。
「いやだよ」と言いたかったけど、怖かったし、自分が断ったら後で通る他の人が嫌な思いをするかも、と思って、あげました。乞食でなく、帰りの電車賃までギャンブルでスッた、という雰囲気でしたね。
そうそう、私は立川市と武蔵村山市の生活保護受給者の部屋探しはしないことにしていますが、ホームレスの部屋探しには協力しています。最近も一件ありました。どうせワケあり専門店ですから。
明日は我が身、かも知れませんしね。