2019年03月15日

お客様から受けた相談

ここんとこ、プロとして「なんでそんな話になるの?」という相談が続いている。

いずれも立退きに関するもので、当社の管理物件での話ではないし、入居者が家賃を滞納していて、という理由ではなく家主都合による立退き。そこで共通しているのは「立退料ゼロ」ということ。老朽化して建て直す、とか、家主が高齢になってきて1階の部屋を自分で使いたいから、という理由である。

だが、今年に入って相談を受けた4件すべてが「○月〇日までに明け渡してください」と一方的に文書で通告してきていて、中には猶予期間が2ヶ月、という急な話もあった。それでいて立退料ゼロで「以降の家賃は免除」なんて話も無い。私が不思議なのは、プロの不動産屋が付いていながら「なぜ家主にちゃんとアドバイスしないのか」ということ。中にはそれらの通知を管理会社から送ってきているものもあった。

立退きを迫られている4人(4件)のうち3人は比較的高齢者で、おそらくは「法律や慣習など何も知らないだろうから、その内容で通知して、黙って出て行けば儲けもの」などと家主に言っていることだろう。

4件のうち3件は同じ管理会社。立川支部の役員をやっている会社で、2代目社長は若いが、私は「冷たい印象」を持っていて、たまに会話しても上から目線だから好きではない。あの社長なら立退料ゼロで話を進めるのは平気だろうな、と思う。なので相談者には「私から言ってあげようか。そこの社長は私も大嫌いなんで、私がどう思われようとかまいませんから」と言ったのだが、「出て行くのにモメたくはないから、いいですよ」とのこと。支部の役員をやっててそんなモンかねえ・・・、と疑問に思う。いずれのケースも「家主都合による立退き」なんだから。

昨日のご相談のケースは、管理会社とは別の不動産会社H社が家まで「出て行ってくれ」と何度も言いに来て、早朝に来られることもあって入居者は怖くなっていたようだ、先月末、最終的に家主から直接通知が来ていた。私が管理会社に電話で問い合わせると「もう当社の手を離れているので・・・」とのこと。

どうやらH社が家主にアパートの建て替えを勧めて、新しくなったらH社が管理を任されるらしい。そりゃあH社は必死になるものだろう。原契約は9月30日で更新を迎えるが、「建物が老朽化していて入居者さんにとって非常に危険な状態なので」と、いかにも入居者のことを思っているかの如く通知書の中で言っていて、3ヶ月さえ待たずに6月末で立ち退かせようというのは、新しいアパートの完成時期を3月にしたいから、というのがミエミエ。9月末の立退きだと建物の構造によっては3月引き渡しが微妙。現在は広い敷地の中に何棟もの貸家が建っていて、土地も平坦では無さそう。期間で考えれば、次に建てるのはマンションだろうな。

お客さんは「カネはどうでもいいです。こちらの事情など一切考えずに一方的に向こうの要求を押し付けてくるのが納得いかないのです」と言っていて、このお客さんはそういう人。ちゃんと筋道を通して話をすれば家主が「立ち退き料を出す」と言っても辞退するような人である。

ちなみに、私もけっこう入居者の立退き交渉はしているけど、半分は立退料ゼロ、残りの半分は世間一般の常識的な立退料の半分くらいで納まっている。それは、私が家主さんの意向を受けて「なるだけ安く出て行かせるべく策を講じた」というのでなく、実は全く逆である。入居者さんには「家主さんはちゃんと補償をしてくれますのでおカネのことは心配しないでくださいね」と伝えてあったのに、である。中にはクレーマーと言えるような家族もいたが、その家族も敷金の返還だけで終わり、立退料は向こうから辞退されている。明け渡しを通告される側の気持ちに寄り添って丁寧に話をすれば「そうなる」もの。

私がH社に電話すると、担当者は「入居者の方とお会いすることが出来ませんでしたので・・・。何かご要望があれば仰ってください」とのことなので、文書で送ることにした。下書きは入居者さんにしてもらい、昨晩、それを私が修正してメールで送信して、近日中に郵送される。はたして何と言ってくるか・・・。

H社宛ての文書にはおカネ(立退料)のことは一切触れていない。それは私の作戦でもある。引っ掻き回すつもりは無く、私は、当たり前の補償をしてあげてほしいだけ。

ん・・・??、待てよ・・・、

うちも経営が苦しいから、これでH社から「建て替えで当社が受け取る利益の半分は御社に提供します」と言ってきたなら、相談者に「何が何でも6月30日までに出ないとダメだね」と言ったりして・・・(おい

posted by poohpapa at 06:15| Comment(2) | 同業者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
poohpapaさんおはようございます。

なるほど。地上げ屋って儲かるんですね。poohpapaさんもサングラスして金のブレスレットを手首に巻きつけて、出て行かない老夫婦を追い出すことをやっていたんですね。
建て替えたら利益の半分が儲け。ん?これって善良なレオパレス21や大東建託と同じやね。
Posted by たか at 2019年03月15日 08:02
たかさん、おはようございます

地上げ屋・・・、儲かりますよね。今から30年ちょっと前、超大手のS不動産が手掛けた神田駅前の再開発で、坪3億円までなら買い取ってくれて、安く仕入れた差額は丸々儲け、という話がありました。駅前の3〜5坪のタバコ屋なんかが立ち退かなくて苦労していたんでしょうね。

何度も何度も通って、やっと売り渡しに同意してくれた、という話も聞きました。私はお年寄りを篭絡するのは得意なので(こら)、私にも向いていたんでしょうけど止めました。でもあの時に土地を手放していた人たちは一番得をしているんですね。必ずしも「騙される=損をする」ではありませんよね。もちろん、騙していたワケではありませんが。

H社は、地上げをするのでなく、所有者はそのまま、家主に建て替えを持ち掛けて、その後に管理もする、ということで儲けようとしています。そういうことで言えば、レオパレス21や大東建託と同じですね。私はねえ、今までの管理会社の悔しさがよく解かります。なので私は、他社の管理物件は、たとえ家主から頼まれても直ぐには管理を引き受けません。

Posted by poohpapa at 2019年03月15日 08:45
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]