2020年02月18日

気分が悪い一日

昨日は、年に何回も無いであろう「気分が悪い一日」だった。

病気、ではない。客、である。お客様ではなく「客」である。ここで書かずに住宅新報版のブログに詳細を書きたいと思う。住宅新報は、読者はほぼ業者だが、こっちはいろんな方がお読みになるので。

要は、私の「優しい部分」(甘さ、とも言う)に付け込んで本来は自分が負わなければならない責任から逃れようとする卑怯な奴がいて憤慨しているのである。他にも、そういう入居者や連帯保証人が3組いる。一方で、自分には法的責任は無いのに「家主さんや管理会社さんに迷惑を掛けるワケにはいかないので」と弁済しようとしてくれる人もいるけど。家主さんと相談しながら話を進めているが、もう限界。

滞納者の事情にばかり配慮していたら仕事にならない。ま、「誰かの人権に配慮すると他の誰かの人権が護られなくなる」という感じ。私がどちらの人権により配慮すべきか、なんてことは考えるまでもない。

別件で、今日、26ヶ月も家賃を滞納している老夫婦の立退きの強制執行前の調査で弁護士さんがアパートを訪れる。私は立ち会わなくていいとのことだが、管理会社としていちおう立ち会おうかと思う。室内に入らなくても、側に控えていれば何かの役に立つかも。

その老夫婦、他に行く当てがあるとは思えないが、弁護士さんが「そんなことは心配してあげなくていいです、路上生活することになっても向こうの責任なんですから」と仰っていて心強い。私に「ご迷惑をお掛けして申し訳ありません」と言うのでなく「私はあんたみたいなチンピラとは話をしないよ」と毒づいているくらいだから自殺したりはしないだろうけど、もし自殺したなら遺書に「不動産屋の冷たい仕打ちで」などと書かれてワイドショーなんかで「気の毒な老夫婦を追い出した冷淡な不動産屋」と騒がれるだろな。私は、そういうのは不愉快だけど気にしない。そんなことになったら顔出しで言いたいことを言う。

こんなになる前に、私が「市役所に生活保護の申請をしませんか。宜しければ私が窓口まで一緒に行きますよ」と言ったのに拒絶していてこのザマ。「人様に迷惑を掛けないように生きよう」などという考えは全く無く、自分のことしか考えていない。せめて奥さんのことくらい考えてやれば良かったのに。

世の中では「不動産屋は怖い」と思われているだろうけど、本当に怖いのはむしろ素人のほう。冒頭の話、先ず住宅新報版のブログに書いて、落ち着いたらこちらでも書きたいと思う。

posted by poohpapa at 05:33| Comment(9) | 嫌な客 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
poohpapaさんおはようございます。

>>ワイドショーなんかで「気の毒な老夫婦を追い出した冷淡な不動産屋」
悪徳不動産屋として名前が売り出しできそうです。テレビに顔をモヤモヤとして出演できたらいいですね。こっちの意見を思いっきり話せたらいいのに。
まあ、MCがカットするでしょうけど。
この老夫婦、かなり悪知恵が働きそうですから、何を考えているのやら。まあ、立ち退き料をせしめて、どこか他の福祉の行き届いた市町村に移るのでしょう。となると立川市?

>>冒頭の話、先ず住宅新報版のブログに書いて、落ち着いたらこちらでも書きたい
期待してます。
Posted by たか at 2020年02月18日 07:39
たかさん、おはようございます

念のため申し上げますと、26ヶ月滞納して追い出される老夫婦の話は、今回の表題の連帯保証人の話とは無関係であります。

奥様は悪知恵の働く人ではないのです。純真無垢な乙女がそのまま年老いた感じなんですよ。

これ、もし私を恨む遺書を残して心中とかされてワイドショーが取材に来たなら顔出ししてコメントします。ヘタにぼかしなんか入れられると、いろいろ詮索されて更に面倒なことになりますから。発言をカットしたり編集することなく伝えるなら取材に応じますよ、と条件を出して、ですね。

ま、旦那のほうは自殺なんてしそうもないですけど。私を殺して自殺、なら、アリかもですが。

今朝、家主さんとメールでやりとりしていて、弁護士さんの話として、まだ次の移転先が見つかっていないようです。でも、判決は貰っているので出て行ってもらいますけど。以前、「俺は、マンションを持ってる友人がいっぱいいるから、俺が一声かければ部屋を使わせてくれる友人は何人もいるんだよ。だから心配しなくていい」と言い放っていましたが、裁判になったら弁護士さんに「俺の友人でマンションを持ってる奴は賃貸でじゃなく売買で・・・」などと意味不明な言い訳してました。

判決は「直ぐ強制退去、滞納家賃のうち○○万円を支払え」というもの。この寒空の下、ホームレスになっても私の知ったことではありません。生きていても死んでも人に迷惑をかけるだけの人間なので。

世の中には、人の善意を踏み台にして「ただ自分が生きている」というだけの人は多いですね。

Posted by poohpapa at 2020年02月18日 08:40
人の善意を感じない人は悲しいですね。
古き良き昭和の時代にはそういう輩は少なかったように感じますが、どうでしょう?
この30年くらいで急速に、日本人の良かったところが失われているように思います。
Posted by バーダック at 2020年02月18日 10:04
最低限の生活の保証をしている国だから本当に困っている人を追い出すって言うのが極悪非道に思える場面もありますよね。でも弁護士さんがおっしゃるように

>そんなことは心配してあげなくていいです、路上生活することになっても向こうの責任なんですから

これが本質ですよね。そうなる前に色々手だてがあってそれを怠ってきたんですから。

私も車をぶつけられた相手が年金生活の年寄りで、無保険だったし「年金入ってきたものを押さえるなんて出来ませんよね?生活出来なくなっちゃうし」って言ったら「そんなのこれまでに猶予を与えて来たのに払わない向こうが悪いんだから考える必要ないよ」ってピシャって言ってくれたのは心強かったですね。
Posted by はなくろ at 2020年02月18日 10:05
賃料滞納が3ヶ月も続けば、未滞納に戻れる(転居しないで生活が再建できる)可能性はほぼゼロですからね。
無理やりにでも転居させることが温情ではあるのですが、誰がその恨まれ役を引き受けるかが問題となるわけで・・・。


強制執行前の調査とは「催告」でしょうか。
もし「催告」であれば、事前通知なしでやるものなので、事が終わるまでは記事にはあまりお書きにならないほうが良いかと思いますよ。

「催告」まで来ると、あとは執行補助者の費用をケチらなければ「断行」も淡々と進みます。
それが最も(費用面で)頭の痛いところではあるのですけどね。
Posted by AK at 2020年02月18日 10:45
バーダックさん、おはようございます

<<この30年くらいで急速に、日本人の良かったところが失われているように思います。

まったく同感であります。個人の権利だの自由だの、グローバル社会だのと耳障りの良い言葉で、「それが当たり前」と教育現場やマスコミが国民をミスリードしているのが原因だと思われます。

日本人本来が持つ「謙譲の心」や「思いやり」 「感謝の心」といったものが影を潜めて、個人の権利、人権が闊歩して独り歩きして、権利の裏にある義務が蔑ろにされていっています。

今、教員をやってる人たちが歳を取っていくと「自分たちの教育が誤っていたかも」と気付くかも知れませんが、その時では遅いですね。というか、早くに気付いていなければなりません。

与党は左翼に気を遣い過ぎです。少数意見も大切にしなければなりませんが、大切にし過ぎると民主主義の原則は崩れます。根本は、GHQの占領政策の誤りのツケが今になって出ているワケで・・・。

ほんと、昭和の頃の日本は今ほど豊かではありませんでしたが、国民はそれなりに幸せだったような。
Posted by poohpapa at 2020年02月19日 07:08
はなくろさん、おはようございます

はなくろさんは優しいな、たいへんな被害を被っているのに相手の生活を心配してあげて・・・。でも、それはそれ、これはこれ、として、しっかり賠償してもらってくださいね。そもそも無保険で車に乗ること自体が常識外なんですから差し押さえしてでも取らないと相手の為にもなりませんしね。

私は思うのですよ、この老夫婦の旦那、「生活保護なんて私のメンツが」なんて言ってないで、奥様のことを最優先しなければならないのに、自分のメンツに拘った結果がコレで、挙句に私や家主さんを逆恨みしているのですから救いがありません。無駄に歳を取りたくないものです。

自分が昔はとても高い地位に就いていた、つまり上級市民である、というならともかく、普通の庶民ですよ、メンツなんて自分だけが拘っているだけで周りは誰も何も気にしてなどいないのにね。私なら、うちのの為なら土下座もできます、当たり前です。

立川支部にも「私のメンツが・・・」と言う副支部長がいて、「器が小せえなあ」と情けなくなります。アホな奴ほど拘ります。かく言う私も、若い頃はメンツを気にしていましたが、今は全く気にならなくなりました。ただし、メンツということでなく、「みっともないかな」ということはしょっちゅう考えていますが。
Posted by poohpapa at 2020年02月19日 07:31
AK さん、おはようございます

ご指摘の通り、昨日は「催告」でありました。弁護士さんが12時ごろ現地におみえになるということで、11時半ごろに行くと、もう到着なさっていて、「とくに今日行くことを通告しているワケではありません」とのことでしたので、AK さんが仰るように(本人がいたから良かったようなものの)事前に記事にしないほうが良かったですね。勉強になりました、有り難うございます。

現地で、先生から「倉庫代の負担を考えたら、荷物はここに置かせて身柄だけ出て行かせる、という方法もありますが・・・」と言われましたが、家主さんは実にハッキリした価値観と信念をお持ちなので、当然に「費用が掛かっても出してもらう」のを選択なさると思って、荷物を全部出してもらうようお願いしました。もちろん、後で同意して頂きました。

私も、90歳を超える夫婦の追い出しなんてやりたくはありませんが、ここまで2年以上も滞納したままでの入居を許してしまった責任は大きいので、私が憎まれるのは覚悟しています。今思えば、こちらの「年寄りだし、奥さんが病弱で気の毒だから」という思いやりを逆手にとって居座られたワケで、もっと早くに追い出すべきでした。私の判断ミスです。

他にも、似たような案件が3つあります。家主さんも「気の毒だからいいですよ」と仰っていますが、もうハッキリさせようと思っています。いずれのケースも追い出されたら私を恨むでしょうけど、仕方ありません。不動産屋って、本当に「人生の縮図」ですね。でも、凄く疲れます。

Posted by poohpapa at 2020年02月19日 07:53
AK さん、おはようございます

有り難うございます、もの凄く参考になります。私も、30年も賃貸仲介管理をしていますが、AK さんは相当な場数を踏まれていらっしゃるんですね。私なんかはまだヒヨッ子の部類だと思い知らされます。レベルが違いすぎます。目の前の出来事への対応だけで汲々としているからでしょうね。不動産業は本当に奥が深いですね。

とりあえず削除させて頂きますが、非常に参考になりますので、頂いたコメント自体は保管して、印刷もして、同様なケースで悩んでいる同業者がいれば渡してあげようと思います。ご了承ください。

いつも本当に有り難うございます。万一ご本人だったら大変失礼で申し訳ないのですが、東京都本部とか全国の全宅の会長になって頂けないものか、と切に願っています。今の東京都本部の会長・・・。
Posted by poohpapa at 2020年02月20日 04:11
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