毎年、この時期になると何枚かの喪中葉書が届く。今年ももう何枚か届いている。たいていは、祖父母か両親のどなたかが亡くなったもの。私と付き合いがある本人であることはほとんどない。
喪中はがきが届いた場合、受け取った側の対応として一番いいのは、手紙か葉書で(手書きで)お悔やみの言葉を伝えることだと思うのだが、全ての喪中はがきに手書きで気持ちを伝えるのは難しい。
この時期、日本香堂なんかが「喪中はがきが届いたら」というCMを流していて、なんとも露骨な感じがして、正直、今までは笑って視ていた。ところが、先日、いつもの郵便局に行くと、切手を貼るだけでそのまま送れて、中に定文のメッセージカードが付いているお線香が売られていた。手書きで少しメッセージを添えることもできる。「なるほど、こういうものか・・・、これは便利だな」と思った。
いつもは、喪中はがきを受け取ると、せいぜい「電話でお悔やみを伝える」に留めていたが、相手によってはこういう「喪中見舞いを送る」というのもいいだろう。で、たまたま一人、お送りしたい人がいた。
今から37年前、埼玉の某不動産会社に勤めていた時、多くのパートの女性(ほとんどが主婦)を雇っていて、その中のお一人のNさん。たくさんのパートさんと仲良くしていたが、どういうワケかNさんだけが残った。今は年賀状だけのお付き合いになってしまっていて、齢は90歳近い。亡くなられたのはご主人で、90歳を超えていらっしゃったから大往生だと思う。ただ、コロナ禍で大変だったことだろう。
長年連れ添った伴侶を亡くして、ご自身も高齢でいらっしゃって、さぞかし寂しいことだろな、ここは「何もしない」というワケにはいかないな、と思った次第。
郵便局で一箱購入して手書きのメッセージを添えてお送りしたら、Nさんから電話が掛かってきた。37年ぶりに聴く声である。元気そうだった。「私も、あの頃の仲間でお付き合いが残っているのは坂口さんだけですよ」とのこと。それはそうだろうな、と思う。営業の仲間とは退職後も交流していたけど今は誰も残っていない。そういうのも「ご縁」 「自然の流れ」なんだろうな、と思う。
電話の様子で、お子さんたちが皆さん励ましてくれているようで安堵。ご長男は私と同じ学年みたい。電話の周りは何やらけっこう賑やかだったから一緒に暮らしていらっしゃるのかも。それも安堵。
喪中葉書が届いても、間違って年賀状を出してしまわなければそれでOK、と何もせずに自分を納得させていたことも多かったけど、これからは不義理せず(今まで馬鹿にしていた)喪中見舞を活用しよう。
いや、それより、来年は、うちのが喪中葉書を出していそうな予感がする・・・(*´з`)
※ 長くコメントの受け付けを休ませてもらっていましたが、そろそろ復活したいと思います。体調、良くはありませんが。なので、また休止させて頂くかも知れませんがどうぞご了承ください。
2020年12月02日
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