2022年04月28日

泣きながら朝食をとることに・・・

昨日の朝、いつもどおり Jonathan's のモーニングに行って、朝食をとりながら備え付けの読売新聞を読んでいて、涙が零れた。知床沖の観光船沈没に関する記事である。沈みゆく船から、私と同年代と思われるご主人が奥さんに電話して、「船が沈みそうだ。今までありがとう。お世話になったね」と言ったとか。

それが最後の電話(最期の言葉)で、ご主人は亡くなられている。自分が同じ立場だったなら、沈みゆく船から、つまり、もう直ぐ冷たい海に投げ出されて死ぬであろう状況で、そんなに冷静に奥さんに電話できるだろうか、と思った。きっと、無理なのが解かっていても「まだ死にたくないよお。消防署や自衛隊に連絡してくれ。あああああ、水が入ってきた、早く助けてくれ!」などと騒いで見苦しい最期を遂げそう。

そんなことを考えながら料理を食べていたので、お腹のどこに入ったやら、味も分からなかった。

人間、どこで(ほんの些細なことで)運命が分かれるか知れたものではない。もう何十年も前、やはり新聞の記事で、何かの事情で予約していた飛行機に乗り遅れた男性が「うわあ、ついてないや」と落胆していたら、自分が乗るハズだった飛行機が墜落して乗客乗員全員が死亡して、九死に一生を得た、という話を読んだ。その時は、出張の帰りで、会社の同僚たちはみんな「もう死んだ」とばかり思っていたとか。

その男性、その後に宝くじなんか買っても絶対に当たらないだろうな、一生分の運を使い果たしていて。

その昔、私の高校時代の同級生、部活である新聞室の仲間(女子)が知床の観光船に乗ったことがあるらしい。観光船の会社は他にもあるようで同じ会社かどうかは不明だが、その時も波が高かったそうだ。

帰り道、いろいろ考えてしまった。私は日頃からうちのに対する感謝の気持ちは示していると思ってはいるが、十分かどうかは分からない。定年退職して仕事ができなくなった時、熟年離婚に至るのは、ほとんどがそういうケースなんだろうな、普段から「俺が食わせてやっている」という態度でいたりして。棄てられたくないから言うのでなく、私は最高の女房をもらったと思っている。「もらった」という表現はマズいけど。

なので、今のヘソクリを全額、うちのに「いつも有り難う」と渡してしまってもいいかな、と思った。以前は、100万とか50万とか、ある程度貯まったら「好きに使っていいよ」と渡していたけど、それも家を買う際の頭金になってしまっているし、専業主婦はヘソクリなんか作れないもんな・・・。私はK国人みたいにカネに汚いのが大嫌い。だから、分けるとかでなく、臨時収入なんかも極力そのままうちのに渡してしまう。ヘソクリなんか、また貯めれば済む話で、夫婦のどちらも贅沢は望んでいないし。

話を戻して、観光船の乗客だったご主人、きっと凄く優しい人だったんだろうな・・・。私も、もし今わの際に口が利けたなら、うちのに「有り難う」と言って死にたいと思う。外で事故に遭って即死だったなら無理だけど。この事故で亡くなられた皆さんのご冥福を心からお祈りしたいと思う。


話変わって、一昨日、調布市役所に生活保護申請の相談で同行した入居者さん、昨日、改めて市役所の生活福祉課を訪問して保護申請を出したとか。6時半過ぎに社会福祉協議会の担当者から電話を頂いた。保護申請を出すと同時に施設に入居することが可能になり、昨日のうちに施設から車で迎えに来てもらい、ホームレスにはならずに済んだようだ。一度は「市役所への再訪の約束をキャンセルしたい」と電話を入れていたそうだから気持ちが揺れ動いていたと思う。でも、気を取り直して行ってくれて良かった。

posted by poohpapa at 06:16| Comment(2) | TrackBack(0) | ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
poohpapaさん、こんばんは。

知床の事故、甲板員は調布の方なんですよね。北海道まで働きに行っていたのでしょうか。
日航機墜落事故の時は、
「ママ こんな事になるとは残念だ
さようなら
子供達の事をよろしくたのむ
今6時半だ飛行機はまわりながら急速に降下中だ
本当に今迄は幸せな人生だったと感謝している」
とう遺書が残されていました。絶望に際して、言葉を残せる自信は私にはないです。

調布の件、まずは住むところが決まってよかったですね。poohpapaさんの尽力の結果だと思います。
Posted by バラキ at 2022年04月29日 17:51
バラキさん、おはようございます

<<知床の事故、甲板員は調布の方なんですよね。

そうだったんですか・・・。そんな話を聞くと、余計に辛くなりますね。

日航機墜落事故の時の、亡くなられた方の遺言メモの話は憶えています。そこまで詳細に、ではありませんが。私も、そんな(確実に数分後に死ぬであろう)緊急事態の最中に、そんな遺書など書けません。何とか生き残る方法が無いものか、と、そればかり考えてパニックになっていることでしょう。

そう言えば、生存者がいたんですよね。川上なんとかちゃん、今こそ当時の様子を語ってもらいたいな。ご本人は「忘れてしまいたい」と思っているでしょうけど。

昨日、うちのに「いつも有り難う。絶対に僕より先に死なないでくれよ。僕はおかあちゃんがいなくなったらこの家の中のこと、何もできないから」とお願いしました。情けない話ですが。

調布の入居者さんの件、ほんと、安堵しました。入居者さんが現実を理解して一歩踏み出してくれたお陰です。ほんの数ヶ月、役所の(福祉の)お世話になって、生活や人生を立て直してくれれば、と願っています。

世の中には「生活保護を受ける」ことが最終目標みたいな人がいて、「死ぬまで働かずに福祉で食わせてもらうぞ、私は勝ち組だあ!」ってのがいっぱいいますが、彼女は違いますから。

気にして頂いて有り難うございます。直接的に手助けして頂いてなくても、とても心強いです。
Posted by poohpapa at 2022年04月30日 07:18
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