その昔、「ニューヨーク東8番街の奇跡」という映画があったけど、これは、立川市高松町一丁目の奇跡。
うちで保護している野良の「みーちゃん」、保護を始めて1年以上になる。推定年齢10歳くらいで、うちが保護を始めた当時は痩せていたが、今はふっくらして毛並みも良くなった。まあ、私以上の偏食で私よりイイもん(値段が高い餌を)食ってるからね。でなくちゃ困るというもの。
だいたいが、ノルンもそうだったけど、私がどんなに優しく接しても、私には懐かない。うちのが気を使って、「餌出し」を私にさせてくれていたが、それでも懐かない。お隣に出入りしていた頃は、ご主人から大声で怒鳴られて追い出されていたからかなあ、男性が苦手みたい。うちの2階で猫を飼っているМさんには少し懐いているけど、私には全然。成人の男の手(掌)を物凄く怖がるし、距離を置いて世話している。
冬場の寒かった頃は、昼間は外にいて戻らず、夕方、うちに来て朝まで泊まっていっていたが、ここんとこ、夕方、餌を食べに帰ってきて、うちのに甘えて充電を済ませ、餌を食べ終わると出て行って、うちのが寝るまでに戻らないことがある。仕方なくシャッターを閉めてしまうのだが、まあ、もう寒くは無いし、元々が野良だから安全に寝られる場所は確保してあると思う。朝8時頃、ウッドデッキ側のシャッターを開けると、待ちかねたように飛び込んでくるけど。
家の中で爪研ぎもしない代わりに猫トイレを使ってくれなくて、トイレに行きたくなると窓側に行って「開けて」とアピールする。寒い頃は、夕方に帰ってきて、三度ほど出て行っても10分か15分くらいで戻ってきていたけど、今は一度出て行くと11時過ぎまで戻らないことも。なので、夜も外にいる。
で、うちのの膝にはよく乗っているけど、3日前、うちのが入浴中に、私がソファーのリクライニングを倒してテレビを視ていたら、傍に寄ってきて、小さく「ニャー」と鳴く。ダメ元で「いいよ、乗りな」と言ったら、本当に乗ってきた。信じられないことが起きた。苦節70年(本当は1年)、この歳まで猫という生き物が私の膝に乗ってきたことなど一度も無い。頼むから、うちのが風呂から出てくるまで乗っててくれよ、と思った。
いつでも逃げられる体勢、と言えなくもないけど・・・。
まあね、「この人は危害は加えない」くらいには認識してくれているとは思っていたし、うちのにとっては「みーちゃんが膝に乗る」のは当たり前のことだろうけど、私にとっては(生まれて初めての)奇跡。
うちのがいなくて、「オマエでもいいから膝を貸せよ」ということなんだろうけど、それでも嬉しい。時おり爪が当たって痛いけど、そんなのは我慢する。この幸せと比べたらどうってこと無いから。
一昨日の晩も再び(ソファーに座っている)私の膝に乗ってきた。もう、これからは躊躇いなく乗ってくれるだろうな。だと嬉しいし、なんか凄く幸せ。みーちゃんのお陰で仕事のトラブルの憂さも吹っ飛ぶわ (^^♪
眼つきは・・・、ね、本当に「堅気になろうとしてもがいているヤクザの眼」だけど、うちがみーちゃんにとって安心して寛げる場所だと認識してくれたなら凄く嬉しい。
うちのに、「餌代を稼いでいるのは私なのに、アンタにしか懐かないのは納得いかない」と文句を言ってたけど、もうそんなこと言わない。みーちゃん、これからも元気でいてくれよ、ここはオマエの終の棲家だよ。
2022年05月19日
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幸せな人生になりますね。
言葉は悪いのですが、「たかが野良猫一匹が膝に乗ってくれたくらいでこんなに幸せになれるものか」と思いますね。みーちゃんが、これまでに体験してきた壮絶な苦難(近所の人からの話)に思いを馳せれば、我が家が終の棲家になれたなら、こんな嬉しい話はありません。
みーちゃんには感謝しかありません。よくぞ我が家に来てくれるようになったもの、と・・・。もちろん、これまで何匹もの野良ちゃんを保護していらっしゃったピーちゃんの身元引受人さんの足許にも及びませんが、しっかり、目いっぱいの愛情を注いでいくつもりです。
お母さんがいないので膝の上お借りしたいがよろしいか?って伺ってたんだろうなぁ〜かわいい!!
悲しいことに動物を虐待する人もいる世の中ですから、誰にでも懐いてスリスリする子は命を縮めかねないですからね、それくらいの警戒心を持ち合わせていてちょうどよいのだと思います。
尚、うちが面倒見ている外の猫2匹(10歳・9歳)はいまだにちょっと触れるって言う程度ですがね。悔しいけどその警戒心忘れるなよ!って常に言い聞かせています
それがね、一昨日の夜は、うちのの膝に乗っていたみーちゃんと目が合ったので、「こっちにおいでよ」と言ったら、ソファーの背もたれを倒して座っていた私の膝に乗ってきました。私の膝から、うちのの膝に、というなら解かるのですが、もうほんと、奇跡ですね。涙が出ました。
味を占めて、昨日の夜も同じシチュエーションで「こっちにおいでよ」と声を掛けましたが無視されました。奇跡は2度は起こりませんでした。でも、またそんなふうに乗ってきてくれるでしょう。
まあ10年も野良をやってるから、今も警戒心は強く持ってますね。ゴルゴ13が漫画の中で「俺が生き延びてきたのはウサギのように臆病だからだ」と言っているのがよく解かりますね。
このまま、外では警戒心を強く持って、うちの家の中ではリラックスしてくれたら嬉しいですね。