何となく、モヤモヤしている。
冬季五輪のフィギュアスケートで、ソチ、平昌と2連覇を果たして、北京では惜しくもメダルを逃した羽生弓弦選手が会見して「今後はプロに」と決意を述べたことにモヤモヤしている。どうにもスッキリしないのだ。
これ、羽生選手個人を非難しているのでなく、フィギュアスケートの世界ってそういうものなんだ・・・、と。
北京で3連覇やメダルを逃したことで、彼のピークはアマチュア時代の平昌五輪あたりだったのではなかろうか。たまたま北京五輪でミスをしてメダルを逃しただけで技術的にはどんどん進化していたとしても、ピークは今ではないと思う。普通はアマチュアよりプロのほうが凄い(技量や力が上で強い)もの。力が落ちて(?)きてからプロに転向ってなんだか不思議。2連覇直後にプロ転向というのなら解かるんだけど。
再度言うが、たいていは、野球にしろサッカーにしろ、プロとアマチュアの力量の差は歴然としている。野球で、プロ選抜と社会人や大学野球の選抜チームが試合したなら、10試合のうち1試合か2試合はアマチュアが勝つかも知れないけど、技術もパワーもプロのほうが抜きん出ているもの。だから「プロ」なんだし。それはサッカーや他のスポーツでも言えること。サッカーなんかだと、アマチュアは一度も勝てないんじゃないかなあ。毎度毎度アマチュアが勝てるなら、プロ野球もJリーグも必要ないし廃れてしまうもの。
もっとも、勝負事は時の運、今この時点で冬季五輪が開催されたとしたら3連覇していたかも知れないけどね。それと、世界選手権やオリンピックでだけしか羽生選手のスケーティングを観られないのではなく、プロに転向して、年間を通して彼が滑っているのを観られることはファンにとっては嬉しい話だろうけど。
野球で言えば、まあ言うまでもなく、
少年野球(リトルリーグ)< 高校野球 < 大学野球 ≦ 社会人野球 < プロ野球
の順に強くなっていくワケで、それで当然である。もちろん、夏の甲子園で優勝するようなチームなら今の中日ドラゴンズと10試合対戦したら半分以上勝てるかも知れないな。リトルリーグでも勝てたりして(^^♪
プロスケーターは、難しい技を見せるのでなく華麗なスケーティングを見せるもの、てことなんだろうけど、もう世界選手権や五輪で勝てなくなった選手の受け皿として「プロ」があるような感じで、スッキリしない。競技から離れて「過去の栄光」で飯が食っていけるのはフィギュアスケートの世界だけだったりしてね。
ただ、羽生弓弦選手の人柄は素晴らしい、と思っている。安倍さんの暗殺を受けて、「プロ転向」の会見の時期を延ばしていたそうで、そういう配慮ができることには感動する。将来、いい指導者にもなれそう。
国民やファンから期待されて「勝たなければならない」なんて重圧から解放されて、今後は「好きなスケート」を存分に楽しんでほしい、とは思う。そして、時期が来たら(併せて)後進の指導にも当たって欲しい。
2022年07月21日
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競技としてのフィギュアスケートにはアマチュアしかなく、プロは存在しないということです。競技会への参加資格は基本アマチュアのみなので、技術を競い合うことを止めるということは、実質引退なのです。立川にスケートリンクができるようなので、身近になるかもしれないアイスショーで活躍するでしょう。
そもそも、フィギュアスケート人気は日本、ロシア、カナダ、アメリカ、韓国に限られています。オリンピックの上位もこれらの国の競技者で占められてしまいます。スケートリンクの広告を見ると、日本の企業が多いですよね。プロとして十分活躍(金になる)できるなら、優秀な選手はプロに転向し、競技団体も積極的に受け入れると思うけど、そこまでの規模のスポーツじゃないということ。日本人が押しかけないような国際大会では空席が目立つのが現実です。
競技団体が小さいので、パワハラモラハラが多そう。織田くんみたいに巻き込まれないでほしいですね、羽生くんには。
またまた詳しく教えてくださって有り難うございます。アマチュアでなくなれば、これからいろんな企業からCМのオファーが来るでしょうから、1年で一生遊んで暮らせるカネを稼ぎそうですね。などと考えるのが貧乏人の悪い癖で・・・、すみません。
ところで、立川にスケートリンクができる話は初耳でした。なんで立川市民でないバラキさんが知ってるの?、もしかして「いいね!立川」の回し者?(^◇^)
フィギュアスケートは限られた国でしか人気が無いんですね。北欧なんかも、スキーは盛んでもスケートは人気が無いんですね・・・。バイオリンと一緒で、子供の頃から続けていても、才能が有るか無いか(モノになるかならないか)分からないから、でしょうかね。
織田選手、パワハラ、モラハラを受けていたんですか・・・、それも知りませんでした。興味のあるニュースしか読まない(見ない)からでしょうね、反省します。
いや、これはこれでいいんではないかと。
プロのスケートは、あくまでも、「ショー」であって、オリンピック、世界選手権の方は、「ゲーム」であり、本質的に違うものではないかと。
オリンピックのゴールドメダリストであっても、いつかは引退し、「その後でどうやったら食えるか?」となると、かなり難しい人が多いのではないでしょうか?
その点から言えば、スケートの場合は、「ゲームの後でショーと言う食える場がある」、ということで、かなり有り難い世界であるかと。
ショーに集まるファンの方たちも、その点はわかっていると思いますよ。
ショーに方向転換したとしても、ゲームに出る資格は失ったわけでもないでしょうから、案外競技に出てくるかもしれませんよ。
<<プロのスケートは、あくまでも、「ショー」であって、オリンピック、世界選手権の方は、「ゲーム」であり、本質的に違うものではないかと。
まあ、それはそうでしょうし、現役(競技者としてのアマチュア)を引退した後も「食べて行ける道がある」ことは、とてもいいことだと思いますね。そんな競技は他にありませんもんね。他の競技だと、指導者とか国際大会でテレビ局に呼ばれる解説者にしかなれなかったりしてね。それも狭き門で。
話が変わりますが、マラソンの松野明美氏が参院選に立候補して当選してましたね。うちのに、「マラソンの解説を聞いていると、柔らかな声で聴きやすいし、関係者しか知り得ない驚くような情報をブッ込んできて、いい政治家になれるかも」と話したら、「それは増田明美さん。松野明美はギャーギャーうるさい人」だと。それだと「辻元清美2号」にしかならないか・・・。頭、わるそうだしなあ・・・。
格闘技が体重別に分かれているなら、フィギュアスケートは年齢別に階級を設けて「30歳以上はシニアの部」とかでも良いのかも。
なんか、プロになっても、一度だけなら、アマチュアに戻ってオリンピックに出場できるとか。もうオリンピックもアマチュアスポーツの祭典ではなくなってますしね。言うなれば、昔の東ドイツの選手みたいに、社会主義国の選手なんか、どこからカネが出ているかの違いで、実質的には「プロ」でしたし。
それにしても、明るい会見で良かったです (*^_^*)
その意味では、「プロ競技」とは、単独で「興行」を成り立たせることができるものを指すかと思います。
この定義にあてはめてみると、フィギュアスケートは間違いなく「プロ競技」になります。
大会の放映権収入やチケット収入は莫大なものになりますし、大会にはちゃんと賞金があるのです。
また選手も、企業とスポンサー契約を結ぶこともできます。
つまるところ、羽生選手は「日本スケート連盟」が主宰する「興行」以外には参加してはいけないという、専属契約を結ぶんだ「プロ選手」だったということになります。
今回の引退騒動は、「日本スケート連盟」との専属契約を解除して、他団体の「興行」に参加しますということですので、言葉の上では「移籍」というほうが近いかもしれないですね。
アマチュアというのは、ただの建前だと思っていれば、それほど違和感を感じないのではないでしょうか。
<<「プロ選手」と「アマチュア選手」の違いは、「興行」に参加して収入を得られるかだと思いますね。
なるほど、フィギュアスケートの選手は、既にアマチュア時代から「プロ」あるいは「プロ予備軍」だと言えますね。私は、アマチュアで国際的な競技会において優勝したりした選手がプロに転向すること自体は何とも思いません。もやもやしているのは、「プロ」が最高の技量を持っているハズなのに、アマチュア時代がピークだった選手がプロに転向する(その頃には下り坂になっている)ことであります。
もちろん、羽生弓弦のスケートを「ショーで観たい」というファンは大勢いるでしょうから、興行の世界にいくことは納得です。スポンサーが付いて、賞金やCМ出演料も得られるのは、今までの努力に対する当然の対価だと思いますし。
AK さんが仰るように、「アマチュアというのは、ただの建前」だと私も思います。とくにフィギュアスケートの世界は。ここんところ、そう、以前のロス五輪あたりからアマチュアの定義は崩れてますしね。
フィギュアスケートは、ある意味、恵まれていますね。体操の内村航平選手がオリンピックの個人総合で連覇しても、体操では演者としての「プロ体操」という世界はありませんもんね。
いろんな競技で、その道の第一人者が引退後、解説者とかコーチとして生きていくのでなく、もっと高収入が得られる道があればいいのに、と思います。それだと社会主義国みたいになっちゃいますかね。
たしかに、マスコミも本人も、プロ転向を「移籍」とは言いませんが、内容的には「移籍」ですね。